『Wall Street: Money Never Sleeps』 - 蛍雪ジェダイ（森山真司）

『ウォール・ストリート』Wall Street: Money Never Sleeps（2010）
監督：オリバー・ストーン
出演：マイケル・ダグラス、シャイア・ラブーフ、イーライ・ウォラック、ジョシュ・ブローリン、フランク・ランジェラ、キャリー・マリガン、スーザン・サランドン、チャーリー・シーン
バブル真っただ中の前作に対して今回はサブプライムショックに戦々恐々とするアメリカ経済の中で刑期を終えたゴードン・ゲッコーの復活劇を描く。バブル時代の現実離れしたお金の動きにクラクラさせられた前作は、今観るとその後の行く末を暗示するような救いのないラストでちょっと居心地が悪い(^^ゞ

その点、塀の中ですこしは人間味も増したゴードンの子を想う気持ちとちょっとイイ人になろうかな？的な（かならずしも成功してないところがまた）言動にニヤリとさせられる。

マネーゲームの復讐劇を軸に親子の時間と贖罪、信頼の回復を周囲に配した筋書きは前作よりも人間臭くてわたしは数倍好み。それでも結局は次のバブルを占うことに飽きない登場人物たちはやはり資本主義の虜となっている皮肉...非常に面白く見られた。

サブプライム他、米経済の危うさを予言するゴードンの颯爽とした姿に前作からのファンはまたしても彼に騙され夢中になってしまう＾＾前作でアラン・フラッサーが見せてくれたNYのパワーファッションほどの視覚的衝撃がないのが非常に残念だけど...。

美女二人をはべらせてチョイ役で登場するチャーリー・シーンに彼の現実とかぶって爆笑してしまった。きっとオリバー・ストーンも楽屋オチ的オファーだったんじゃないかと...＾＾