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DESIGN UNDERGROUND 家電蒐集家・松崎順一の正体とは?

2013.05.20

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日本でただ1人、自身を"家電蒐集家"と名乗る松崎順一さん。都心から約1時間、のどかな雰囲気漂う足立区にファクトリーを構えながら、日々日本中を駆け巡る根っからの家電マニア。ラジカセに始まり、テレビやスピーカー、オーディオ機器に至るまで、数えきれない家電の山を相手に日々孤軍奮闘する、彼の半生を根掘り葉掘り訊いてきました。

Photo_Kengo Shimizu(STUH)
Edit_Jun Nakada

-まず松崎さんの生い立ちから聞いていいですか?

松崎順一(以下松崎/敬称略): はい、生まれは台東区の三ノ輪という下町で、4歳のときに足立区に引っ越してきて、それから中学・高校と埼玉に引っ越したんですけど、20歳過ぎて僕だけまた戻ってきて......。そのままずっと足立区に住んでます。

-足立区が大好きなんですね。

松崎: 基本的に小さい頃から住んでいるからというのもありますけど、足立区自体が東京都でありながら東京都でないようなユルさがあるというか、ほのぼのしているんだけど変な人が多くて、俗に"ヤンキー天国"と言われてるぐらいですからね。治安は悪いけど、東京の中でも独特の雰囲気を醸し出している街ですよ。

-確かに僕の友達にも足立区出身の悪いヤツがいます......

松崎: あとココを拠点に活動している一番の要因は、蒐集するポジションとして足立区を中心にまわるのが一番効率的ということ。

-そそ、そこです、聞きたかったこと!

松崎: (笑)。東京の場合、家庭や会社、企業から出たゴミが集められて廃棄される場所が、大体埼玉県や千葉県とか、関東近県の道路が整備されていて、車で運びやすいところにあるんですけど、そこって足立区からアクセスがメチャクチャいいんですよ。仮に都内の真ん中で活動していると、打ち合わせとかはいいんですが、蒐集するときに都内を抜けるのにすごく時間がかかるんです、特に平日とか。だから足立区は色んなとこへ行くのに一番適しているんです。

-東京、埼玉、千葉を結ぶ中心地ということですね。

松崎: はい。足立区って活動エリアと蒐集エリアのちょうど中間なんです。だから原宿や青山へ出るのも40~50分くらい。逆に蒐集しに行くところも大体30~40分圏内なんです、千葉でも埼玉でも。だからすごく理に適っている。たまたまずっと足立区に住んでいるけど、蒐集活動をするのに、実はこれほど適した場所はないっていう。後になって気付きましたね(笑)

-なるほど、足立区生まれが功を奏したと。ちなみに幼少時代はまだ蒐集に目覚めていなかったんですか?

松崎: うん。20歳ぐらいまで蒐集は一切していないですね。でも、いわゆる家電小僧でした。小学生のときから秋葉原に行って部品を買ってラジオやトランシーバーを作ってみたり。

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