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DESIGN UNDERGROUND 家電蒐集家・松崎順一の正体とは?

2013.05.20

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-"機械いじり"が好きだった。

松崎: そうそう。それで中学生の時にラジカセ買ってもらってずっと遊んでたんです。放送局ごっこやったり深夜放送をずっと聴いてたり。それで高校生になってアマチュア無線を始めて。俗にHAM(ハム)と言いますが、知らない人と交信するんです。そのためにアマチュア無線技師の資格を取ってからというもの、ずっと家でトランシーバー片手に勉強もしないで世界中の人と交信をしてましたね。

-トランシーバーの電波って海外まで届くものなんですか?

松崎: 世界中のどこでも届くんですよ。当時だから、今から40年ぐらい前ですかね、中学生のときに世界中の人と話していたんですよ。

-相手はどんな人か分からないんですよね?

松崎: もちろん。アマチュア無線をやっている人は日本に何十万人もいて。さらにそれを超える数の人たちが世界中にいるんです。周波数帯というのが国際的に決められていて、海外と交信したいのであれば、送受信可能なトランシーバーを買って、家にアンテナを付ければすぐにできるんですよ。

-なんか規模が大きすぎてイメージ湧かないですね。

松崎: そういうのを中学、高校のときにやっていて。勉強もろくにしてなかったので成績がすごく悪くて(笑)。でも英語だけは抜群でした。だって英会話だけは無線で散々交信してましたから。ネイティヴの人と話せたのですごくためになりましたね。

-今の世の中でいうSNSに似てますね。

松崎: そうそう。一番面白いのが不特定多数の人と交信できるということ。誰だか分からない人と初めて会って(話して)、その場で友達になっちゃうんです。話が合えばまた今度会いましょうって。

-なんかロマンがあるなぁ。

松崎: そうなんですよ。誰と話すか分からない、誰と出会うか分からない、そういう出会いのワクワク感がアマチュア無線にはあるんです。SNSの場合、少なくともどちらかは相手を知ってて始まるじゃないですか。無線は誰かは分からないけど、話が合えば友達になっちゃうっていうのが面白いんです。それで交信が終わったら、記録としてQSLカードというのが発行されて家に届くんですけど、毎月何百人と交信していたので、その量は半端じゃなかったですね。ちなみに女性でやっている人がいると、男性がみんなその人に群がって(笑)

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