東京・青山にある玄人好みのお店「レショップ」のバイヤー、金子恵治さんがアイテムを選ぶ際に参考にしているのは、つくり手の声なんだとか。「職業柄、つくり手のかたと直接お会いする機会が多いので、そういった方々のお話が、服選びのイメージの源になっています」。そんな金子さんに今季気になるアイテムの傾向を尋ねると「ボトムがタイトになっていくなか、ボリューミーで存在感のあるアウターに惹かれます。逆三角形なシルエットをつくりたいですね」という答えが返ってきた。
〈CANADA GOOSE〉スノーマントラ ¥170,000+TAX(レショップ)
「極寒のニューヨークで、このアイテムをジャストサイズで着ている人を見かけました。ファッションとしてではなく、実用着として着ている姿が凛々しく誇らしげで、つい見とれてしまいました」と金子さん。「ブランド史上最高のスペックを持つ一着。極寒地向けにつくられているだけに、3.4kgに及ぶ尋常ではないダウンの含有量と、ファッション的要素のない100パーセント機能としてのディテールなど、他のラインナップとは完全に異なる意匠が魅力的」
〈CLASS〉METジャケット ¥130,000+TAX(ウィリー)
続いて紹介してくれたのは仕立てが美しい〈CLASS〉のジャケット。「完全にフォーマルなスタイルのジャケットなんですが、そういった場所に着て行ってはいけないようなフォルムをしていて、これをどう着こなせばいいのか? チャレンジ精神が湧きました」という言葉通り、アームホールが極細で、後身頃のベントを除いた仕立てに特徴がある。「一見するとトラディショナルなタキシードジャケットなのに、それを普段着として見事に着地させている。つくりも丁寧で、長く付き合える一着ですね」