インディペンデントな香り漂う、グラフィック入りのロングスリーブTee。
昨今のファッション・シーンを賑わせている、“90’s”というキーワード。人々が前のめりになって新しい何かを求め、それに呼応するようにさまざまなカルチャーが生まれた時代。ファッションに関して言えば、デザイナーたちがつくるモードな世界から、徐々にストリートへと目が向けられるようになったときだ。
当時のアイテムをいまピックアップするなら、グラフィック入りのロングスリーブTeeは欠かせない。さまざまなストリートブランドが、インディペンデントなグラフィックアーティストを起用してオリジナルのアイテムをつくっていた。アメリカのロックバンド、グレイトフルデッドのアートワークを手掛けていた「リック・グリフィン」は、〈バンズ〉のTシャツのグラフィックを描いていたし、メタリカやミスフィッツのアートワークを担当した「パスヘッド」も、自分のグラフィックが『スラッシャーマガジン』に掲載され、そのままウェアにプリントされることになった。
大量生産が当たり前の時代になって、さまざまな“コピー”が街を行き交うなかで、いま、インディペンデントな香りが漂うグラフィック入りのロンTにもう一度スポットが当たっている。実際に海外ストリートシーンでは、DIYでアイテムを制作するブランドやスケートショップがいまだに多く存在する。今季の「シップス ジェットブルー」でもそういったカルチャーに共鳴して、フロントやバックスタイルはもちろん、スリーブに至るまでプリントがあしらわれたアイテムを多数ラインナップしている。