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【FOCUS IT.】 朝早くからやっている、おいしいパン屋さん。

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余裕を持って過ごす人、ギリギリまで布団の中にいたい人。いつもと少し違う朝にするためにパン屋さんに足を運んでみるのはいかがでしょう。パン屋さんの朝は早いイメージがありますが、意外にも8時前から開いているお店は限られます。そこで今回は、ほかのお店よりオープンが少し早い7時から開店している都内のお店をまとめてみました。


365日

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代々木公園駅、代々木八幡駅から歩いてすぐのところにある「365日」。開店から閉店までひっきりなしにお客さんが出入りする人気店です。国産の小麦にこだわり、生地だけでなくジャム、あんこ、ハムやベーコンまでを自家製で精製しています。

まずはこの記事のテーマでもある、朝早くからお店を開ける理由をオーナーの杉窪章匡さんに伺いました。

「多様な家族が住み、さまざまな職種の人が行き交うこの街では、色々なニーズに応えることができる朝から開いているパン屋が必要だと思いました。そして何より朝の時間に余裕を持ち、会社に行く前に一度しっかりと腰を下ろしてパンを味わって欲しいんです。」

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クロッカンショコラ ¥290

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ソンプルサン ¥240

こちらは、朝の人気メニューである「クロッカンショコラ」と「ソンプルサン」。食べてみると杉窪さんが仰っていた「うちのパンは口どけが良い」の言葉に納得。もっちりとした食感のあとに気がつくのは、とてつもなく滑らかな口触りでした。

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イートインカウンター。決して広くはありませんが、店内に広がるいい香りについつい長居してしまいます。

コンセプトに “毎日食べられるパン” を掲げている「365日」。コンセプトについて詳しく伺ってみると、杉窪さんはいちパン屋さんの視点を超えた、興味深い話を聞かせてくださいました。

「大間のマグロが美味しいのは、魚自体がもともと美味しいのではなく栄養豊富なイカをたくさん食べているから。人間も同じで体に良い食材を口にすることでその人の生活が豊かなものに変わっていくんです。」

素材を生産する過程に細心の注意を払い、100%安全で安心な原材料を使うことに一番のこだわりを見せます。

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最後に、全国にプロデュースする店舗を持つ杉窪さんの経営者らしい一面が見える、力強い目標を語ってくれました。

「昔と変わっていまは、美味しいパンをつくるのが当たり前。消費行動の変化を明確に捉え、お客様に満足してもらうための柔軟な提案をすることが大事です。そして、生産者やスタッフが労働しやすい環境の改善へと目を向け続け、日本の農業の未来を明るいものにしたい。働くひとたちの意欲や全体的な経済面の向上、これからさらに加速するテクノロジーとの付き合い方を考えて行動していれば、回り回って最終的に世界平和に繋がると思うんです。」

365日
住所:東京都渋谷区富ヶ谷1-6-12 サンハイツ三沢1F
電話:03-6804-7357
営業:7:00〜19:00
定休日:2月29日
ultrakitchen.jp/projects/


シャポー ド パイユ

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中目黒駅から少し歩いたところ、閑静な住宅街に店を構えるサンドイッチの名店「シャポー ド パイユ」。早速、朝早くから店を開ける理由を伺いました。

「仕込みをしていると犬の散歩をしているご近所の方が、開店前でもふらっと入ってきてくださったり。開店は7時としていますが、予約があれば3時でも4時でもサンドイッチをお渡ししています。」

これは都内最速レベルかもしれません。サンドイッチを求めるお客さんが来たら、快く店を開けて笑顔で迎え入れる。口では簡単に言えますが、なかなかできることではありませんね。

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「テレビや雑誌の編集の方々が利用してくださることも多いんです。」とマネージャーの坪内さん。撮影場所に使われることも多い、渋谷・恵比寿・中目黒エリアでは、早朝からごはんをピックアップできるお店は確かに重宝されます。さらにサンドイッチもとびきり美味しいとなればそれもそのはず。方々から話を聞いたり、芸能人にファンが多いのも納得です。

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フランス菓子を学ぶためにパリで修行をしていた店主の神岡さん。外でサンドイッチを食べるパリの人たちを見て、おにぎりを食べる感覚で日本でもサンドイッチが楽しめたら、と考えついたのが「シャポー ド パイユ」のはじまりだったそうです。

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自家製ハムとアボカド・トマト ¥370

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日替わりのクロワッサン サンドイッチ ¥370

片手でストレスなく食べられるように皮が薄く作られていて、中にはぎっしりと具材が詰められています。こだわりのハムやマヨネーズは全て自家製。食べ応えは抜群ですが、どこか優しい味がするのが人気の秘密なのかもしれません。

いわゆるおしゃれエリアの人気店でも、全く着飾ることをしない店づくりに感銘を受けました。足を運んでサンドイッチを口にすれば、多くの人を魅了する理由がすぐに分かるはずです。

Chapeau de paille(シャポー ド パイユ)
住所:東京都目黒区中目黒4-4-10 1F
電話:03-6303-0014
営業時間:7:00~売り切れ次第閉店
定休日:月・火
www.chapeau-de-paille.com


Cawaii Bread & Coffee

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銀座、日本橋、築地という歴史ある繁華街に囲まれ、いわゆる “はざま” の地区として独自の文化発展を遂げている八丁堀。最近では高層マンションが建ち並び、様々な業種のお店がオープンするなど新たな変化をみせています。八丁堀駅から少し歩いたところに店を構えるのがこちらの「Cawaii Bread & Coffee」です。

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人々が当たり前のようにベーカリーへ足を運ぶパリの朝をイメージし、朝早くから “気の利いた美味しいパン” を食べられるようにと2014年にオープンした同店。こだわりの一杯を淹れてくれるコーヒースタンドとしての側面も持っています。

朝は近所の人たちが焼きたてのパンを求め、昼には会社員をはじめとしたパン好きが来店。近くに大きな街がある土地柄、最近は観光で日本を訪れる外国人のお客さんも多いとか。

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「小麦粉は100%国産のものを使用し、原材料にも極力オーガニックにこだわっています」と語るオーナーの中山さん。午前中に取材にお伺いしたのですが、クロワッサンやクロックムッシュなどの朝の定番パンから、コーヒーのお供としても相性抜群なスイーツ系のパンまで幅広く揃っていました。私も、もっちりと膨らんだクロワッサンに舌つづみ。コーヒーも美味しく頂きました。

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店の裏側を流れる亀島川。ここを水上タクシーや屋形船が往来するのですが、「Cawaii Bread & Coffee」ならではのユニークなサービスも。要相談ですが事前に予約しておけば、ここを通るTOKYO WATER TAXIや、舟遊びみづはを利用時に店の裏を通過するタイミングでなんと船へパンの受け渡しができるとのこと!

八丁堀は江戸時代、通船のために水路が開削されたという歴史があるそうですが、土地を利用した他にはないサービスに脱帽しました。今度ぜひ利用してみたいところ。

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店づくりの原点になったパリの朝とベーカリー。ふらっと足を止め気軽にパンを買っていく人たちの様子を間近で見ていると、想い描くパリの風景とそう遠くはないのかなと感じます。小さな幸せを提供してくれる素敵なパン屋でした。

Cawaii Bread & Coffee
住所:東京都中央区八丁掘2-30-16 T&Y ビル 1F
電話:03-3523-5040
時間:7:00〜18:00(日 7:00〜16:00)
定休日:月・火
www.cawaiibreadandcoffee.com


ベーカリー&カフェ 沢村 広尾プラザ

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最後は、広尾駅からすぐ近くのショッピングモール「広尾プラザ」の2階にある「ベーカリー&カフェ 沢村 広尾プラザ」。大使館が点在していて外国人の方も多いハイソな街。少し独特な雰囲気を持つこの街で7時から開店するその理由とは。

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店に足を踏み入れると数十種類のパンや焼き菓子がズラリとお出迎え。人気メニューはクロワッサン、バゲット、食パンなどシンプルなパン。豊富なラインナップとともにモーニングプレートもかなり人気で、出社前に朝の空腹を満たすにはうってつけのメニューです。

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モーニングメニューの定番「沢村モーニング」ご覧の通り、ボリュームが実に魅力的。

20種類ほどの国内外の粉をそれぞれのパンの個性に応じて使い分け、低温で長時間発酵させるという「沢村」のパン。自家製酵母を用いることで味や香りに深みを持たせ、栄養価の高いサトウキビ原料100%の砂糖など、厳選した材料のみを使用しているのだとか。水質や温度にも常に目を光らせているそうです。

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軽井沢本店、丸の内、新宿など全国に系列店のある「沢村」。最近では、昨年名古屋に新店がオープンしたばかり。

開放感のあるクリーンな店内もポイント。子どもを幼稚園などに送り届けたママ達が集まる憩いの場にも選ばれているようです。これは広尾ならではといったところです。

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少しだけ朝早く起きて、焼きたてのパンと、バリスタが落とす美味しいコーヒーを味わいに行く。朝の時間を有意義にかつ贅沢に過ごすことができる数少ないパン屋さんです。

ベーカリー&カフェ 沢村 広尾プラザ
住所:東京都渋谷区広尾 5-6-6 広尾プラザ 2F
電話:03-6450-2255
時間:7:00~22:00(L.O 21:00)
www.b-sawamura.com


今回はこの都内4店舗をご紹介しましたが、あなたの住む街にも特別な朝を演出してくれる素敵なパン屋さんがきっとあるはず。焼きたてのパンの香りに誘われて目覚める、新しい1日をこれからは楽しんでみてはいかがでしょうか?

Interview&Text_Rei Kawahara

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