一本のロープで見事に繋がれた棚やラック。
ーお店作りに関しては、どんなコンセプトがスタートですか?
沢野:尾花さんがいろいろ発案してくれました。
尾花:いやいや。なんとなくザイルを絡めてみたいとは考えていたけど。本間君がなんとなく「一本のザイルで繋がってたらカッコイイよね」って言ったのを採用することに。
本間:オレ? まぁ一本で繋がってたらカッコイイよねとは言ったけど。そこからマネキンあるよとか、意見は出しはしたかな。デブなんですよ、このマネキン。静岡で捨てられそうなのを偶然見つけて、それをディスプレイに使ってとか。そういうアイデア出しはしました。
ー名前の「1 ziles」というのは、何か由来が?
尾花:一本のザイルで繋ぐし、ザイルスとか、エグザイル? とかテキトーに言ってて、だったら「1 ziles」だねって決まりました。本当のザイルは「seil」と書くんですが、造語で"ziles"としました。
ー実際のお店が出来上がっての感想はいかがですか?
尾花:口火を切ってくれたのは本間君で、その後からレイアウトを描いて、杭を打ち込んでいって。自分のお店でこういうことが起きるのは面白いし、いつもとは違う感じで見てくれる方たちが足を運んでくれるのはうれしいですよね。表参道という場所と、そこにいるお客さんがこういった場所に足を運んで、新しい科学反応が起こったりして。あと、いつもいい加減な甲斐くんが一生懸命やってくれてるし(笑)
甲斐:あらたにロープの結び方を覚えたり、直前にテントを持って来て、試着室にしてみたり。
尾花:ロープ一本を繋いでユニットにして棚にするっていうのは目からウロコでしたね。
甲斐:これバンブーシュートでも昔から実践してきたんですが、昔はロープを結んでコブで棚を止めていたから、ホントにバランス取るのが大変で。
沢野:この棚はコストを削減するところがスタートですね。どうしても棚って高いので、これならロープと木さえあれば作れますからね。こういう発想を出し合ってカタチに仕上げていくのも「1 ziles」らしいですよね。
尾花:お金がない方が結果いいものが出来るコトって多いんですよね。初期衝動をすぐにカタチに出来て、ライブ感が伝わることも多いし。みんな大人になって忙しくなったから、すれ違いながらになったけど、得意な部分については、それぞれにお任せで。階段に張ってある写真についても本間君にお任せだったし。
本間:最初はランダムでピンで張って味出ししてなんて考えたんですが、あのデカさだと...。しかもイイ写真が多かったから、枚数的にも均等に張って見せる方がいいかなってなりました。
一本ロープを繋いでユニットにした棚。見事です。
階段横の壁には、本間氏が整然と並べて張った写真の数々。