衣.食.旅
小林二郎
メイド イン ワールド ディレクター
1971年生まれ、東京都出身、A型、乙女座。MADE IN WORLDのディレクター(何でも屋?)。衣、食、旅、日常を綴っていきます。www.madeinworld.co.jp
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味の記憶
2008.07.07
おふくろの味といえば?よくこんな事を飲みの席で談義する、それぞれ地方色や母親の個性があって、興味のでる食べ物もあれば、聞いただけで遠慮したくなるのもあったり結構楽しい。 おふくろの味....? 実家が近いので今だにちょいちょい食べているせいかいまいちピンとこない、母の料理で好きなものは沢山あるが、これがおふくろの味として1つ選べと言われと結構困ってしまう。
先日ふと祖母の味を思いだした。 普通、祖母の味といえば、煮物やぬか漬け、しかし我が家では『フェジョアーダ』 豚肉の塩漬けや干し肉、内臓、ソーセージ等をニンニクで炒めカリオカ豆と一緒にじっくり煮込む、それをご飯にかけてカレーライスの様にいただくブラジルの代表的家庭料理である。ブラジルに住んでいた時期のあった祖母ならではの料理。 それこそ子供の頃、友人にフェジョアーダの旨さを伝えようと必至になっても誰一人食べたいと言ってくれる子はいなかった。独特の香りにパンチの効いた味、ご飯が何杯でも食べられる気がしたし、まだ行ったことの無いブラジルに近付ける気もした。
そんな祖母の味を再現したくなったが、祖母は他界していてレシピは解らない、ネットで検索し材料調達(便利な世の中です)、しかしカリオカ豆等そう簡単に売っている訳はなく『うずら豆』で代用、その他も代用品ばかりでいざ試作。
う〜ん!? まず色が違うし、味にパンチがない、何かが足りない、子供の頃の記憶には少し遠い感じ... 最初から気付いてはいたのですが祖母はおそらく缶詰を使って作っていたんです、20数年前 料理が、けして得意でなかった祖母が僕ら孫の為に、自分しか作れない料理を缶詰と手に入りづらい食材で一生懸命作ってくれていたのです、缶詰独特の保存料の香りと祖母の愛情が足りなかったのでしょう。
Taste memor


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