HOME  >  BLOG

Shop / Brand Blog

栗原道彦フリーバイヤー(?)1977年生まれ2010年に有限会社ロストヒルズを退社。2011年よりフリーでの活動を開始(?)。

クリちゃんがイクッ。

栗原道彦
フリーバイヤー(?)

1977年生まれ
2010年に有限会社ロストヒルズを退社。
2011年よりフリーでの活動を開始(?)。

Blog Menu

古着講座。 「REVERSIBLE T SHIRTS」

2007.06.03

このエントリーをはてなブックマークに追加

またもや古着ネタを。



今回のネタは、ここんところ人気のリバーシブルTシャツです。
もともと玉数があるアイテムでもないので昔からあまり集まらないモノではあったんですが、ここ数年のオールドTシャツ人気(特にチャンピオン)の影響もあってか、最近、相場がジワジワと上がってきています。

このリバーシブルTシャツ、実は近年、買うのがかなりめんどくさいアイテムなんです。
というのもここ数年、アバクロやアメリカンイーグル、ギャップ、オールドネイビーなどなど、多くのアメリカンブランドがこぞってリバーシブルTシャツをリリースしているせいなんです。
そのおかげで、ディーラー、ラグ屋なんかでリバーシブルTの山を漁っても100枚中95枚強はそれらのブランドのモノで、古いモノはほとんど見つからないというのが現状です。
しかもこのリバーシブルT、80年代後半以降のモノになると急激にサイジングがでかくなる為、それ以前のモノでないとダメという事もあり、僕も1回の買い付けで4、5枚買えればいいといった感じです....

それではここでディテールの説明を。

やはりリバーシブルということで、首元にタグを付けると目立ってしまう為だと思うんですが、ほとんどのモノは裾にタグが付きます。
こちらのタグは切られてしまっていますが、かすかに残っている部分からチャンピオンのランナータグという事がわかります。


こちらも同じくチャンピオン社製ですが、70年代~80年代初頭頃までに使用されていた、通称「バータグ」と呼ばれるタグのモノ。ちなみにアメリカでは「ブルーバー」、「ブルーボックス」などとも呼ばれています。
この2枚、基本的な作りは同じなんですが、1つだけ大きく違うところがタグの付け位置。
ランナータグは裾の中央部分に付いているんですが、これがバータグ期の途中からは中央ではなく端に移るんです。
チャンピオン社製のモノで裾の中央にタグが付くのは、ランナータグ、プロダクツタグを経てバータグの初期までのようです。
僕の経験上、オールドのリバーシブルTはそのほとんどがチャンピオン社製なんですが、その他のメーカー製のモノでもやはり古いモノは裾中央にタグが付きます。

その為.....

このようにタグが取れていても、裾中央にタグが付いていた跡があれば、ほぼ確実にオールドだという事がわかります。
またそれ以外に新旧がわかるディテールは素材からで、70年代以前のモノはそのほとんどが100%コットンですが。


このように80年代製になると50%コットン50%ポリエステルなどの混紡素材にシフトしていきます。
コレもチャンピオン社製のモノに限ったディテールではなく他のメーカーのモノにも当てはまります。
理由としては、100%コットンだと洗濯して縮んだ際に裾、袖口などにヨレが出て、裏表両方の色が見えてきてしまうので、ソレを防ぐ為に、縮みが少なく型崩れのしにくい混紡素材に変わっていったんだと思います。
まあ古着好きからしたら、そのヨレがいい味を出していて好きなんですが.....

それとリバーシブルTの中でも変わった形をしているのが....

ラッセル社製のモノなんですが、ここのリバーシブルTはボディーと袖の間に切り替えがなく、1枚の生地で作られているんです。
それ以外にも他のメーカーのモノと違い、
1)袖が5分丈くらいの長さになっている。
2)ボディーがタイト。
3)裾がラウンドしている。
と、以上のような独特な形をしています。
普通のリバーシブルTだと身幅が広くてちょっと...という方におススメです。
ちなみに僕はチャンピオン派です。

オールドのリバーシブルTシャツは今後も相場が上がっていきそうな感があるので、欲しい方はお早めに。

※コメントは承認されるまで公開されません。