蛍雪ジェダイ
森山真司
ディストリクト ショッププレス
プレス兼ディストリクト
ホームページのコントロールとウィンドウディスプレイ担当。キャリア20年超のジェダイを目指す名物販売員
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「Quantum of Solace」
2009.07.07
「慰めの報酬007」"Quantum of Solace"
前作の「カジノロワイヤル」から新生ボンド=ダニエル・クレイグになりましたが、シリーズファンの不安を吹っ飛ばすようなシリアス・ボンド路線はほぼパーフェクトのシリーズ再生になったのではないでしょうか...。
劇場にはいかなかったけどDVDリリースされたのでさっそく昨晩鑑賞。これまたシリーズ初の続編仕立て。めまぐるしい謎解きの展開は非常に面白く、アクションとしても最高。007シリーズでみんなが鼻につきだした荒唐無稽さは皆無で、シリアス路線は前作以上にパワーアップしています。
トム・フォードのスーツが撮影中から話題になっていましたが、サスガ美しいスーツです。GUCCI時代からトレードマークだった袖切羽5つボタンも健在。本切羽にして袖口側を一個開けています。劇中激しく痛みますがもったいない^^。アクションシーンも前作のカジノでのサスペンスに比べ激しさを増しています。一部ではシリーズ中最高傑作なんてコメントも目にしましたが、はたして...。前作の心の傷とその謎解きに翻弄されながら(復讐ではないと否定はしていますが)、上司Mの制御もきかず突っ走るダニエル・クレイグの姿はサスペンス、アクションともに最高かもしれませんが、わたしにはそこにジェームズ・ボンドの姿は映らなかった...です。
思い悩み、心を痛めながら任務に就くダニエルの姿がこの新シリーズの魅力といえば、確かにそうなのですが、行き当たりばったりに次々、調べるべき相手を殺していく(たいてい生きるか死ぬかなので選択の余地はありませんが)殺戮者としての姿にはボンド・シリーズの"粋"が感じられないのが残念ポイント。
「My name is Bond,James Bond.」と言わないボンド役はある意味製作者の挑戦だったのでしょうけど、もうちょっとボンドらしさを残してほしかった。(ゴードン・ジン3、ウォッカ1、キナ・リレ1/2、限りなく冷たくシェイクして、レモンピール...のシーンくらいか...^^)ヴェスパーの死を今作で乗り越えプロへと成長を遂げた次回作以降に期待です。
...とはいっても面白い映画には変わりなく、結局2度見ちゃいました。それもまたこの新生シリーズの成功の証でしょうね。
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