『Duplicity』 - 蛍雪ジェダイ（森山真司）

「デュプリシティ」Duplicity
監督：トニー・ギルロイ
主演：クライブ・オーウェン、ジュリア・ロバーツ、トム・ウィルキンソン、ポール・ジアマッティ
元諜報部員の男女が産業スパイとしてそれぞれライバル会社で諜報合戦...のはずが、実は二人には過去に関係が...。

サスペンス、コメディ、ロマンスとバランスよくミックスされた粋な作品に出会いました。監督脚本をつとめるトニー・ギルロイは「フィクサー」（Michael　Clatyon）の監督として脚光を浴びましたが、もともと脚本家として「ジェイソン・ボーン」シリーズすべてを手掛けた実力派。

ここでも小気味いいテンポと今まであまり表現していなかったんでしょうか?男女のニヤリとさせる駆け引きや、クスリとさせる人間臭いコメディセンスを披露してくれています。脇を固める両企業のトップ役が特に実力派でスバラシイ！冒頭の音声のない（テンポのいいBGMだけの）空港でのいがみ合いもとってもユニーク。あれで映画のトーンが決まりました。センスのいいコメディ・サスペンス。

余韻が素晴らしいホテルロビーでのラスト...主人公2人のの後ろを絶妙のタイミングで通り過ぎるポーターのカートとかセンスよすぎです！

洒落た作品を次々連発した頃のスティーヴン・ソダーバーグを連想します。今後もこの監督からは目が離せません。（2作品続投のトム・ウィルキンソン（エターナル・サンシャイン＆バットマン・ビギンズ）はお気に入りなのかな？こないだ観たワルキューレもよかった！わたしの中でも最近光っている男優の一人です）