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『Passengers』(2008)

2009.11.26

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jedi_passengers_112509.jpg『パッセンジャーズ』原題Passengers
監督:ロドリゴ・ガルシア
主演:アン・ハサウェイ, パトリック・ウィルソン, デヴィッド・モース, ダイアン・ウィースト

旅客機墜落事故で奇跡的な生還をした5名の被害者たちの心理療法を引き受けた若きセラピスト・クレア(ハサウェイ)。躁病ぎみでしきりにクレアを口説こうとするエリック(ウィルソン)にも個別に対応し、集団カウンセリングでは事故発生当時の被害者たちの記憶の食い違いに事故原因は企業レベルでの不手際があったのでは?と原因究明に乗り出す一途な姿を描く一方、登場人物すべてが謎めいてミステリーを盛り上げる。

エリックに至っては初対面でクレアの姉妹の存在を言い当てるなど予知能力めいたものまで発揮しだす始末...暖色を抑えた画面のトーンも印象的で何から何まで怪しく見えてきます。あえて詳細にフォーカスしない登場人物たちの背景やディテールがこれまた夢の中のようなあいまいさ。

航空会社の陰謀?しつこく付きまとう謎の尾行者、ひとりひとりと消えていく生存者、訳知り顔で気味の悪いくらい親切なダイアン・ウィースト演じる隣人...と一体どこに向かうのかすべてがぼんやりしたまま話が進み、その消化不良を何とかしたくてラストまで一気に見せてくれます。97分という尺も適正。

ラストはそうきたか!と良くも悪くも裏切ってくれますが、そう言われてみればという伏線はしっかり張られていて、鑑賞後に納得する仕掛け。ネタばれは避けますがこのオチは意見が分かれるでしょうね( ^ω^)地味ですがわたしは好きです。

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