The Ten Commandments of Dog Ownership - 蛍雪ジェダイ（森山真司）

「犬と私の10の約束-バニラとみもの物語」
さとうまきこ著

こどもの夏休みももうすぐ終わり...夏休みと言えば絵日記とか自由研究とか...そして読書感想文。

割と本を読むことに抵抗のない下の子。さいしょ図書館で探しましたが、予約件数がハンパではない。やっぱり夏休みの課題図書にはこの時期、人気が集中しますね。本屋で課題図書や推薦図書を調べて彼が選んだのがコレ。

実家には老齢で目も見えなくなってきた2匹のシーズーと1匹のパピヨンがいて、彼らとは赤ちゃんのころから親しんでいる彼。わたしも小学生時代（おそらく）スピッツと柴のミックス犬を屋内で飼っていたので、家族の一員として犬と暮らすことの素晴らしさはわかっているつもり。子供にも遺伝したんでしょうか？

お話は「犬の10戒」という詩をモチーフに女の子みもの子ども時代、思春期を通してゴールデン・レトリバーのバニラとの成長を描きます。

-本文より-
犬と私の10の約束
1　私と気長に付き合ってください
2　私を信じてください。それだけで私は幸せです。
3　私にも心があることを忘れないでください。
4　いうことをきかないときは、理由があります。
5　私にたくさん話しかけてください。人のことばは話せないけど、わかっています。
6　私をたたかないで。本気になったら私のほうが強いことを忘れないでください。
7　私が年をとっても、仲良くしてください。
8　あなたには学校もあるしともだちもいます。でも、私にはあなたしかいません。
9　私は十年くらいしか生きられません。だから、できるだけ私といっしょにいてください。
10　私が死ぬとき、お願いです。そばにいてください。そして、どうかおぼえていてください。
　　私がずっとあなたを愛していたことを。
（原典：犬の10戒）

おなじように子ども時代を犬と過ごし、犬にとっては理不尽だったろうつらい別れ方をしてしまったわたしにとって、この約束の7あたりから目頭が熱くなって...。

物語もボーイフレンドができたり、学校が忙しかったりと主人公のみもが成長するにつれ、これらの約束がうまく果たせないまま別れが近づき...と王道のお話。ただしそこには犬とみもだけでなく、家族、友人などの他へのおもいやりに満ちた関係をどう築いていくべきか...そんなあたたかな視点を感じます。

子供の読む本なので1時間ほどで読んじゃったけど、とてもたいせつなおはなしでした。


あ、おまけで同タイトルの『犬と私の10の約束』って映画を借りてみましたが、これは原典だけ一緒でまったく別のお話。出演した犬の名演技は見どころの一つ。豊川悦司さんの飄々としたスタイルをコミカルにとらえていてこれもまたおもしろかった。...どちらかといえば映画のほうが先に製作されたようですが、どうだろう...わたしは本のほうが好き。

またいつか犬と暮らす日々が来ることを考えてしまいました。
あ、まだ彼の感想文のはかどり具合をチェックしていないな(^^ゞ