父から子へ、スタイルを通して受け継がれるもの。
機能やファッションのバランスをそれぞれの感性で楽しむ二人の視点から、今日のラインナップのなかで心に留まったアイテムを伺いました。
YOPPI: 最後のスポーツスタイルのベストやジャケットは、アウトドアブランドらしい差し色が効いていますよね。ぼくは裏地が派手なものが大好きなんです。今日のジャケットも、裏地の色が変わっていてブランドらしさを感じました。90年代のマウンテンバイクのような色使いが好きですね。
之雲: ぼくは最初のショートパンツのダブルポケットが面白いなと思いました。前後に大きなポケットがあってものもたっぷり入る。自転車に乗る時にも重宝しそうです。
YOPPI: あのパンツは本当にいいね。ポケットの仕様やフロントのロゴタグの感じがすごく90年代っぽいんだけど、機能的な素材にアップデートされているのがよかったです。
之雲: あと、「ビーン・ブーツ」ですね。ニューヨークに好きな自転車のビルダーがいるんですけど、彼が工房で作業する時にいつも履いているのが、この「ビーン・ブーツ」で。今日実物を見て、改めて「これだ!」と思いました。特に驚いたのが、このタンの構造です。アッパーとタンが繋がっているので、スリッポンみたいに足を包み込んでくれる感じがしました。
取材中にも、自転車や服のこと…いろいろなトピックで、時には気恥ずかしい距離感の親子らしく、時には気の合う友達のように話す二人に聞いてみたいことがありました。父親から息子へ受け継がれているものは何か。その問いに対して返ってきたのは、モノや知識よりも根源的な「自分の感性を信じる」という姿勢でした。
YOPPI: 強いて言えば「自分が本当にいいと思ったもの以外は着ない」というスタンスですかね。ぼくがこれいいじゃんとあげても、本人が納得しなきゃ絶対に袖を通さないですよ(笑)。
之雲: (笑)
YOPPI: スケートも自転車も無理強いはしていません。家が大きな公園のすぐそばだったので、子供を疲れさせて寝かせようと連れて行っていたら、いつの間にか自分からやるようになっていて。ぼくが家で自転車を組む姿を日常的に見ていたことも大きかったのかもしれません。
もの選びの基準や、遊びへの向き合い方。YOPPIさんが背中で示してきたライフスタイルは、言葉を介さずとも自然な形で之雲さんへと託されていました。
同じパンツを見ても、YOPPIさんはそこに “90年代の空気” を感じ、之雲さんは “現代の新鮮さ” を見出す。時代ごとに異なる価値を提示しながらも、親子の会話の真ん中にあり続けること。〈エル・エル・ビーン〉もまた、そんな風に世代を超えて受け継がれていく存在でありたいと願っているはずです。