両方のよさをちょうど半分ずつで、1+1=2+αに。
ー他に大変だったことはありますか?
小川: 今回のテーマは、両ブランドのディテールを半分ずつ取り入れることでした。そこで、こちらのリクエストに沿った形でサンプルを上げてもらったのですが、その際に〈イーストパック〉から「これだとボトムは〈ジャンスポーツ〉だけになっていて、半分ずつになっていないのではないか」という指摘があったんです。
ーどのように解決されたんですか?
小川: 最終的には、背面部分に〈イーストパック〉のジップポケット(Padded Pak’R仕様)を取り入れることになりました。そうした細かなバランスを取りながら調整していくのは、なかなか大変でしたね。
小林: 何よりも驚きなのは、両ブランドのショルダーストラップを左右でそれぞれ取り付けている点じゃないでしょうか。正直に言うと、これは使いやすさよりも見た目やデザインの面白さを優先したもので、こんなことを許してくれるバックパックブランドはなかなかないと思いますよ。
ージップやストラップなど、細かなパーツにはどんな工夫を取り入れたのでしょうか?
川相: ジッパータブのプラーやショルダーストラップも左右で仕様を変えています。〈ジャンスポーツ〉側にはレザープラーとオリジナル形状のストラップを、〈イーストパック〉側にはコードタイプのプラーとDカン付きストラップを採用しました。通常であれば、こうしたジップなどのパーツは統一することが多いのですが、古着好きの視点からすると、あえて分けているところに心をくすぐられるんです。
ーポケットが2つに分かれている仕様の使い勝手はいかがですか?
川相: ものすごくいいです。このサイズ感ならではの良さがあって、収納場所が整理できて、予想を超える使い勝手の良さがあるんですよね。
ー機能面でこだわったポイントや便利だと感じる部分を教えてください。
小川: ぼくはサイドポケットが特に気に入っています。通常バックパックはサイドポケットがなかったり、小さくて使いづらかったりするものも多いのですが、『Hybrid Pack』のサイドポケットはほどよい大きさで、口部分にバンドが付いているため、物が簡単に落ちない設計になっています。ドリンクはもちろん、サングラスなどもよく入れていますね。
ー今回の取り組み全体を振り返ってみて、感想をお聞かせてください。
小川: 今回の取り組み全体を振り返ると、〈ジャンスポーツ〉の「Deep Juniper」という定番色に〈イーストパック〉のネイビーカラー「Ultra Marine」を合わせ、チェック柄でお馴染みのいわゆるブラックウォッチを表現できたことが印象に残っています。クレイジーパターンでありながら、普段のコーディネートにも取り入れやすいアイテムになり、プロジェクトとしても非常に満足のいく仕上がりでした。
小川: 冒頭でもお話ししたように、通常なら交わることのない2ブランドが手を取り合う際に〈ビームス〉がハブになれたことに関われたのは、個人的にも光栄です。完成した今でも興奮しています。
小林: 改めて思うのは、今回のコラボレーションは〈ビームス〉らしさを全面に出せた、50周年に相応しい企画になったということです。普通に考えたら絶対にありえないアイテムが、オフィシャルで実現したことにも大きな意味がありますね。