
PROFILE
90年代からスタイリストとしてキャリアをスタートし、その後写真家としても活躍。並行してさまざまなアパレルメーカーやショップと手を取り合い、ディレクターとしてもその手腕を発揮。昨年にはゴルフブランドである〈タングラム(TANGRAM)〉を始動させ、ますます忙しい日々を送る。
Instagram:@takashikumagai_official
PROFILE
20代の時、原宿にあった「プロペラ」や、コレクションブランドにて販売を経験。その後、企画、デザイン業を数年間活動した後、自身がデザイナーを務める〈イエスタデイズトゥモロー〉をスタート。現在はブランドを休止し、フリーのデザイナーとして活動する一方、「スリフトウェアマーケットアンドフリーマーケットツアー」のディレクションを務める。
Instagram:@kzy_sgn
一つひとつのアイテムにストーリーがある。
ー 「スリフトウェアマーケットアンドフリーマーケットツアー」について教えてください。
管野:もともと〈イエスタデイズトゥモロー〉というブランドのデザイナーをしていたんですが、いまはフリーデザイナーとしていろんなブランドのものづくりに関わっています。そうやって服をデザインする上で、古着というものが自分にとって欠かせないものになっていて、たくさんのサンプルを所有しているんです。前職でアメリカに年に数回行っていて、毎回がっつり買い物をして帰ってきていたんですよ。

管野:「スリフトウェアマーケットアンドフリーマーケットツアー」は、自分のバックグラウンドを発信する上で、そうして溜まった古着をお客さんと共有したいと思ってはじめたイベントなんです。ただ古着を売るだけじゃなくて、地方店と協力しあったり、飲食店に出店してもらったり、自分は子供もいるので親子でも来やすいように小さな子たちに向けたワークショップもやったりして、お祭りみたいにワイワイとしたイベントにしていますね。
それで今回は熊谷さんにお声がけさせていただいて、膨大な古着をリリースするんです。
ー 熊谷さんと管野さんという組み合わせがなんだか意外です。
管野:前職で熊谷さんがよく事務所に来られていて。

熊谷:〈イエスタデイズトゥモロー〉の服も展示会でオーダーしたよね。古着っぽくて好きだったんですよ。インスタを見ていても古着が好きだっていうのは伝わってくるから、自分が持っているヴィンテージアイテムも、彼なら任せられるなと。ただ、値付けがちょっと安いなと思ってるんだけど(笑)。
管野:そうですか(笑)? 今回は熊谷さんが持っている古着をぼくがセレクトしてイベントに出すという構図なんです。自分が高校生の頃から雑誌で見ている人だし、古着をミックスしたスタイリングを真似したりしていて、ぼくにとっては憧れの人なんですよ。
熊谷:最近はゴルフの仕事をよくしていて、一方でストリートは〈ウィンダンシー〉があるでしょう。だから着る服がだんだん限られてくるんですよ。埋もれている服がたくさんあって、なんだかもったいない。買った当時に見た映画の影響だったりとか、その頃の自分の気分やムードに合わせてセレクトしていたから、一つひとつのアイテムにストーリーがあるんです。せっかくなら若い子たちにも見て欲しいという気持ちもあるし、それを今回大放出するんですよ。
管野:いつ頃から集めてたんですか?
熊谷:20代前半じゃないかな。
管野:めちゃくちゃ前ですね。
熊谷:スタイリングで使ったりとか、〈グランドキャニオン〉のサンプルとして買ったものもあるよ。
ー かなり膨大な量だと聞きました。
管野:もうシャレにならないくらいですよ。

熊谷:今回ピックアップしたアイテムだけで、2トンロングのトラック1台分はあるよね。でも、まだまだ残ってる。
管野:30パッキン以上はありますよね。今回は6月の開催だから、時期に合わせた商材を集めてますけど、それをシーズンごとに切り崩していく予定です。いまはアメリカで仕入れができる人って限られているから、国内の古着ディーラーに頼らざるを得ない状況なんですけど、そうゆう状況の中で熊谷さんは絶対にいい古着を持っているはずなんですよ。
自分はデザイナーとして思うことがあるんですけど、いくらかっこいい服をつくったとしても、スタイリングでそれが活きないと意味がないんですよね。そういう意味でスタイリストの熊谷さんに古着を出品してもらうっていうのは、スタイリングをすることの楽しさも一緒に伝えられたらいいなと思ってて。膨大な量をピックアップする中で、そこらへんがすごくまとまっているなという印象は受けました。