自分自身が普段体現しているものをここに置いている。
すでに夕方の時間になっているにも関わらず、気持ちのいい陽光が降り注ぐ店内。お店の中を見渡すと、たくさんの商品が程よい距離を置きながら優雅な配列で置かれ、太陽の光を受けています。
「〈ニート〉の商品を置いているのはもちろん、ぼく自身が愛用しているものをここでは取り扱っています。別注商品やオリジナルアイテムも充実していますね。ぼくが普段体現しているものをここに置いているんです」
アメカジやアメリカントラッドに軸足を置きながらも、一筋縄ではいかないスタイルで一目置かれる西野さん。「エヌ&エヌ ストア」にある商品も、そうした西野さんの趣味趣向が垣間見える、クセのあるラインナップが特徴になっているのです。
「こちらは〈ニート〉のコーナーですね。オンタイムのアイテムはもちろん、2017年くらいからのアーカイブ商品も取り揃えています。そして『ニート ハウス』の機能もあるので、オーダーメイドも承ってます。生地のスワッチも充実しているので、ぜひこちらは注目してもらいたいですね」
「千鳥格子に見えるこちらの生地は、フランスの老舗ミル『ドーメル』のものです。よく見ると淡路島柄になっています(笑)。某メゾンのアイテムにも使われていたほどの生地で、こちらは本当にスペシャルですね」
「この辺りは『エヌ&エヌ ストア』のオリジナルや、別注したアイテムですね。歩いてすぐのところに海もあるので、タオルやビーチバッグも用意しています。ちょっとしたスーベニアグッズのような感覚で気軽に手に取ってもらえたらうれしいです」
「アメリカの〈バーテルパーフェクション〉というワークブランドのアイテムです。40年代くらいに子供用につくられていたランチパンツが可愛かったので、それを大人用につくりなおしてもらいました。これも『エヌ&エヌ ストア』限定のアイテムです。〈ニート〉のスラックスを淡路島で日常的に穿くのは正直難しいと思うので、こういう対照的なアイテムがあるといいなと思って提案しています」
〈ニート〉をはじめとしたこだわりのアイテムは、西野さんのユニークな視点で企画されたものばかり。「エヌ&エヌ ストア」でしか見ることができないアイテムがほとんどで、こちらで紹介した商品以外にも、わざわざ足を運んで手に取りたい価値のあるものがたくさん並んでいます。
そして、西野さんといえば古着。このお店では彼がセレクトしてきた珠玉のアイテムたちがラインナップしています。
「古着は基本的に季節物を置いていこうかなと思っています。ということで、いまの時期に欠かせないTシャツ。あまり古いものにはこだわってないんですが、ほとんどがアメリカ製のボディを使用したもので90年代前後のアイテムです。プリントもぼく自身が買いたいと思ったものを集めていて、ちょっとネタっぽい、ありそうでないものが中心です」
「こちらはシャツのコーナーですね。〈エルメス〉や〈シャルべ〉などのドレスシャツや、〈ラルフ ローレン〉、〈ブルックス ブラザーズ〉といったカジュアルにも着られるものまで幅広く集めています。ここでは本当にぼくのワードローブでは欠かせないシャツを並べているようなイメージですね」
「6月にパリに出張へ行っていたので、そのとき買ってきた古着の革靴です。〈ジョンロブ〉や〈ジェイエムウエストン〉を中心としたラインナップで、どの靴もきれいにメンテナンスをしてから店頭に出しています。状態などを考えると、こちらはすごくお買い得なアイテムだと思いますね」
「〈リーバイス®〉もアメリカ製のものを仕入れていますが、38インチや40インチといったデカいサイズを展開しています。これをウエストでギュッと絞って穿いてもらいたいという提案です」
以上が古着のラインナップ。西野さん自身が「季節物を置いていく」と話すように、時期によって置いてあるアイテムが変わるのも、足を運ぶ理由になりそうです。
「古着はある程度カテゴライズしたものを置いていく予定ですね。たとえば『パタゴニアの90年代のアイテム』とか。まだ未定ではあるんですけど、なにかに絞って集めたアイテムを秋ごろに展開予定です」