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ビームスを着て、どこへ行こう?VOL.2 田中シェン(アーティスト)
Where are we going?

ビームスを着て、どこへ行こう?VOL.2 田中シェン(アーティスト)

「ビームス(BEAMS)」のオリジナルアイテムが、すごく人気です。アメカジのカルチャーから得た豊富な知識と、いまのムードをきちんとキャッチして反映させるデザインセンス。これらを上手にミックスして、現代人の気分にマッチした服をつくっています。その方向性を定めるのがディレクターの吉川基希さん。この企画は、彼がいま会いたいひとをゲストに迎え、「ビームス」の服と一緒にお気に入りのスポットへでかけるというもの。その場所を通して、ゲストのパーソナルな部分に迫ります。
今回登場するのは、アーティストの田中シェンさん。彼女がセレクトしたのは下北沢にあるレコード屋と、ワインショップでした。終始テンション高めのシェンさんに、吉川さんも乗せられノリノリに。気分上々なふたりと下北沢を歩き回りました。

メンズの服は知れば知るほど奥深いし、おもしろい。

ー今回はシェンさんの希望で下北沢にやってきました。

田中:この辺りは食事に来たりとか、よく遊びにくるんです。

吉川:下北沢は行動範囲の中に含まれるので、ぼくもよく来ますね。

ーシェンさんは「ビームス」に対してどんなイメージを持っていますか?

田中:本当にいろんなアイテムがあって、ドラえもんの四次元ポケットみたいなお店だなって(笑)。

吉川:なんでも揃ってますからね(笑)。

田中:オリジナルに関しては、いま着たい旬のものが、ちゃんとしたクオリティでつくられていて。ブランドものだと手が届かないようなアイテムでも、ちゃんと自分に合う価格帯で提案されているというか。

吉川:10代後半から年配の世代までをカバーするつもりで、ぼくらは多様性みたいなものも追求しているんです。とはいえ、それぞれの年代によって通ってきた時代や価値観がちがうし、求められるものも変わってくる。それに対応できるようにいろんなことを考えてオリジナルアイテムを展開しています。

だけど、なんでもアリではないんです。ぼくらは基本的にアメカジが軸としてあるので、そこはブレないようにしていますね。

田中:メンズの服って知れば知るほど奥深いし、おもしろい。ウィメンズの服はデザインが幅広いけど、メンズの服はルールがあって、その中にある隙間を見つけながらユニークなものをつくろうとしている感じがします。そのこだわりを見つけると名探偵になったような気分になるんですよ(笑)。

ー今日は「ビームス」のMA-1をチョイスされています。

田中:MA-1って定番だけど、「ビームス」はどういう風にデザインするのか気になってピックアップしてみました。

吉川:これは本当に定番アイテムなんですが、この色は今年はじめて出したカラーリングです。今季はあえて秋冬っぽくない明るい色をセレクトしています。90年代のヴィンテージで、シルバーとか臙脂(えんじ)色のアイテムがあって。その当時の流れをいま踏襲してみるのもいいかなと。

ー今回の1軒目は、中古レコードを豊富に取り揃える「RECORD STATION」です。

田中:吉川さんって音楽好きなんですよね? 最近ターンテーブルを買ったんですけど、まだレコードがないんです。だから吉川さんに選んでもらおうと思って。

吉川:大好きですが、いきなりハードル高めですね(笑)。普段どういう音楽を聴くんですか?

田中:結構いろいろ聴きますよ。今日欲しいなって思っているのは元気になる音楽で、火曜日の朝に聴きたい感じのやつです!

吉川:火曜日ですか!?

田中:そうそう! 月曜日じゃなくて火曜日(笑)。月曜日はもう諦めモードで仕事をはじめるじゃないですか。問題は火曜日なんですよ。まだまだ今週長いなぁっていうときに、気分を盛り上げてくれる音楽がいいです。

吉川:ロックがいいとか、四つ打ち系がいいとか、その辺りの好みはあります?

田中:そこらへんはお任せで(笑)。ロックもダンスミュージックも好きだし、J-POPとか歌謡曲も好きなんです。レコードで五輪真弓さんの『恋人よ』っていう曲を聴いたら、ものすごく音がよくて。それでターンテーブルを買ったんですよ。

吉川:めちゃくちゃ渋いですね。ちょっと30分くらい考える時間欲しいです(笑)。

ーまずはテクノやハウスの棚から探していますね。

吉川:はじめは自分が好きな音楽から掘ってみようかなと。これとかどうですか?

吉川:99年のリリースで、デトロイトテクノの中でも名盤と呼ばれる作品なんですよ。叙情的なイントロからはじまり、徐々に盛り上がって、気づいたらテンション上がってるみたいな。

田中:へぇ~! ちょっと聴いてみたいです。

ーじゃあ試聴してみましょう!

田中:どうだろう、ワクワクするな。

ーどうですか?

田中:(レコードを試聴しながら)あぁ、なるほど! こういう感じか! 火曜日の朝感ありますね、徐々に上がっていく感じ。これにボーカルが入るともっといいんだけどなぁ。

吉川:なるほど。それだとテクノやハウスじゃないほうがいいかなぁ。

田中:そうですね、もうちょっと身近なほうがいいかも。

吉川:じゃあ路線変更してJ-POPの棚も見てみようかな。

田中:あ、いいですね!

吉川:ユーミンとか好きですか?

田中:大好きですよ!

吉川:これとかどうですか? 『ひこうき雲』。メローな感じでぼくは好きなんですよ。スイッチをオンにする感じではないかもしれないけど…。

田中:いいですね! 実は私もさっきここの棚をチェックしてたんです。しかもアルバムだから、たくさん曲が入ってますね。

吉川:1曲目に「ひこうき雲」が入っているので、コーヒーでも飲みながらまったりしつつ、3曲目の「恋のスーパーパラシューター」がアップテンポな曲なので、そこでスイッチを入れる感じで(笑)。

田中:いい感じ! そのプラン採用します!

吉川:気に入ってもらえてよかった(笑)。

ーひとのためにレコードを選ぶのは、はじめてですか?

吉川:はじめてなんですよ。だけど、選んでいるときに徐々に集中力が増してきましたね。

田中:喋るのやめて、黙々と探してましたもんね(笑)。

吉川:1枚目のレコードはシンプルに自分の好きなものをおすすめして、2枚目は冒頭で歌謡曲っぽいのも好きって言ってたので、それがヒントになりましたね。実は学生時代にスケートビデオを友達と撮っていて、トラックに「ひこうき雲」を使ったことがあるんです。だから自分にとって思い出の曲でもあるんですよ。

田中:へぇ~、そんなんだ! そういうストーリーも聞けるとうれしいですね。私もお店に入ったときに、個人的に欲しいなぁと思って見てたレコードだったので、テレパシーが通じたのかもしれないですね(笑)。

RECORD STATION

営業時間:13:00〜19:00
住所:〒155-0031 東京都世田谷区北沢3丁目30−1 下北沢かどやビル 2F
定休日:火曜日
公式Instagram:@record_station_japan

INFORMATION

BEAMS 23AW COLLECTION

公式サイト
Instagram:@beams_official, @beams_mens_casual

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