ABOUT ESSENTIAL ITEMS Vol.01
ヒップなあの人が愛用する、ごく私的な定番品。

吉岡：無意識的に選んでしまうものですかね。今回は紺ブレ、デニムパンツ、赤のキャップをチョイスしたんですけど、このラインナップを見ると、自分がラクできるものという意味合いも強いかもしれないです。

吉岡：そうですね。バイヤーなのにこれを言うと誤解を招くかもしれませんが、自分のものを買うのは下手な方だと思うんです（笑）。もちろん買ってよかったと思うものもあるんですが、失敗したことも少なくなくて。お店のバイイングはしっかり時流を見て選んでいるので大丈夫なんですが…。だからいまでも自分のスタイルを構築するものとして生き残っているアイテムは定番といえるかもしれませんね。

吉岡：これは「ユナイテッドアローズ＆サンズ」に入ってから購入したものです。以前から着ていなかったわけじゃないんですけど、この会社に入ってから、よりジャケットを意識することが多くなりました。

吉岡：ありがとうございます。世間的にも王道なベーシックアイテムとして認識されていますけど、それを〈ユナイテッドアローズ＆サンズ〉らしく少し崩して着こなすのもありだと思っていて。もちろん、そのままドレッシーに着こなすのもいいですし、幅広く使えるのはやっぱり定番だからこそのよさですね。

吉岡：金ボタンとネイビーの組み合わせは、どの時代に見ても、どんなシルエットでも、トラッドだと思わせてくれますね。これを羽織るだけでトラッドに見せることができますし。

吉岡：それこそ、デニムとTシャツと赤いキャップですね。さっきも言ったように基本的にラクしたい人間なので、生活において窮屈にならないようにすると、やっぱりカジュアルに落とし込むのが一番自分にしっくりきます。だから、少しゆったりめに着たくてサイズもXLを選んでいます。

吉岡：これも「ユナイテッドアローズ」に入社した時期に手に入れたデニムで、リジットからこの色まで落としました。

吉岡：リジットだと硬くて動きづらいし、何かと不便なのでずっと避けていたんですけど、この〈スタビライザージーンズ〉はようやく見つけた感がありました。ただ実は、買ってから2回ぐらい穿いたら飽きてしまって（笑）。1年ぐらい寝かしたんですけど、さっきの紺ブレを買ったタイミングで、やっぱ合うのはデニムだと思い、1か月間、根気強く穿きました。

吉岡：そうそう（笑）。そうやって1か月ぐらい経ったら若干色落ちしてきて、やっと脚にもなじむようになったんです。そこからはまるまる1年間穿き倒して、すっかりお気に入りになりましたね。

吉岡：それこそ赤い糸で補強したり、ジップの部分の持ち手を変えたり、自分でリペアもしていて、自分だけのデニムに育っている気がします。もちろんジャケットにも合いますけど、古着が好きなのでネルシャツに合わせたり、デニムオンデニムにしたり、どんなスタイルにも馴染んでくれるんですよね。

吉岡：そうなんです。ふと思い返すと、赤いキャップをよく被っているな…と。ぼくのインスタの投稿をみて、「赤いキャップ買いました！」ってコメントをくださるフォロワーさんもいるぐらいで（笑）。

吉岡：お店でも買い付けようとしましたけど、待てよ…と。多分売れないな、と思ってお店に仕入れるのはやめました（笑）。世間のトレンドとは関係なく、なぜか自分だけのブームになっていますね。なぜ好きなのかは説明できないんですけど、とにかく昔から被っています。

吉岡：たしかに、そういう意味合いで自然と選んでいるのかもしれないです。あと、冷静に考えるとデニムに赤が合うからっていうのもあるのかなと。〈リーバイス〉のタブの色も赤だし。

吉岡：だから全体で考えると、ついつい手に取ってしまうアイテムで、幅広い使い方ができるものが自分の中の定番なのかもしれないですね。