STYLE 01_Masafumi Watanabe 強さの先にあるのが美しさ。

PROFILE
モデルからキャリアをスタートし、2004年に自身のブランド〈ベドウィン & ザ ハートブレイカーズ〉を立ち上げた。現在は〈エバーラスト〉の国内ディレクションを務める。
@bedwinner
―〈エバーラスト〉との関係性を教えてください。
渡辺: 10代の頃からの憧れのブランドでした。モハメド・アリ、マイク・タイソン、ニューヨークを連想する、強い人たちが着ている物という印象がありましたね。縁があって8年前ぐらいから〈ベドウィン & ザ ハートブレイカーズ〉でコラボレーションさせてもらうようになり、自分自身もボクシングを始めて、いまはクリエイティブに携わっています。

ー渡辺さんにとって格闘技はライフワークのひとつになっていますよね。
渡辺: 昔から格闘技が好きなんですよ。高校生の頃は空手、いまは柔術、ボクシング、キックボクシングをやっていて、ファッションシーンとは違った仲間が増えていく嬉しさがあります。だから、彼らがトレーニングで使えるかっこいい洋服を作りたいし、ボクシングに限らず、スポーツをしてる人たち、ウェルネスに気を使ってる人たち、ヨガをしてる人たち、いろんな人にどんどん着てほしいですね。

ーギアブランドでありながら、日常に寄り添うアイテムがラインナップしています。
渡辺: 僕らはアスリートではないし、トレーニングがライフスタイルの延長にあるわけじゃないですか。ファッションとスポーツの中間でサラッと着られて、いろんな人に愛されるものになって欲しいですね。
ー確かにデザインもシンプルで着やすそうです。
渡辺: 洋服よりも大事なのは着てる人たち。作り上げられた身体が主人公ですから。そこに自然になじむウェアになればいいなと。イメージは強くなりたい人、それでいて美しくなりたい人のギアであってほしい。ただ強くなりたいだけではなくて、そこに対して美意識が働くような人々をサポートしたいと思っています。


ー強さと美しさがコンセプトなんですね。
渡辺: やっぱり美しさだけを求めていても、それはすぐに手に入るものではないんですよね。プロボクサーの洗練された動きの美しさに魅了されるのは、その裏に長い年月の鍛錬で磨かれた強さがあるから。強さが美しさに変わっていくこと、それがトレーニングの先に待っているひとつのゴールなんじゃないかなって思っているんですよ。
