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岡田義徳が記録する、下北沢。
WITH THE NORTH FACE PURPLE LABEL

岡田義徳が記録する、下北沢。

いい映画やドラマには、必ず名脇役の存在があります。個性的で独特の存在感を放ち、ひとの記憶に残る。そんなバイプレーヤーとして確固たる地位を築いた岡田義徳さん。その原点には、下北沢でのさまざまな出会いと経験がありました。そこで今回は、〈ザ・ノース・フェイス パープルレーベル〉定番のマウンテンパーカとともに、岡田さんが下北沢を街歩き。街とひと、下北沢と岡田義徳、その関係性を記録しました。

  • Photo_Ryosuke Hoshina
  • Styling_Kazuro Sanbon
  • Hair&Make_SHUTARO
  • Model_Yoshinori Okada
  • Edit_Soma Takeda
  • Special Thanks_BASEMENT BAR

下北沢はアンダーグラウンドを学んだ場所。

        

都会にはビルやコンクリートの印象があるけれど、意識して目を向けてみると、道端に咲く花木や公園、ビル風など、実はそこかしこに自然があることに気づきます。そんな“都会の中の自然”は、〈ザ・ノース・フェイス パープルレーベル〉の街に溶け込むアウトドアウェアと通じるものがあります。

その中でも、ブランド誕生から続く定番アイテムとして知られるのが、マウンテンパーカ。生地には、リサイクルポリエステルとオーガニックコットンを65対35で混紡し、高密度に織りあげた「65/35ベイヘッドクロス」を採用しています。丈夫で機能的、でも肌触りがコットンライクなのはこの生地によるところ。文庫本がすっぽりおさまる4つのポケットを備えていて、散歩するときでもかばんいらずです。

そんなブランドの顔とも言える服を岡田義徳さんがまとい、昔もいまもよく足を運ぶという下北沢へ。〈ザ・ノース・フェイス パープルレーベル〉が大事にする“都会の中の自然を記録する”というキーワードに紐付けて、岡田さんにも下北沢の風景を写真に記録してもらいました。

ー今日は岡田さんが昔から馴染み深いという下北沢での撮影でしたが、この街にはどんな印象がありますか?

岡田: 10代後半から20代前半までよく下北沢で遊んでいたんですけど、おれの中では音楽の街でした。音楽を聞きに来たり、音楽の仲間と遊んだり。遊ぶっていうことと、音楽ってことがすごく繋がってた。いまはライブハウスも減って、全体的に音楽を感じなくなっているような気がしますけど…。

ー出身の岐阜県から上京してきて、すぐ下北沢で遊ぶようになったんですか?

岡田: 最初はね、違ったんですよ。深夜にコンビニでバイトしていて、赤い髪の毛にパンクスの格好してレジにいたんです。ずっと座ってマガジンを読みながら。そしたら、店によく来ていた下北沢の「ベースメント(BASEMENT BAR)」の店長に「お前面白いな。うちで働かない?」って言われて、「ベースメント」で働くことになったんです。

ーコンビニでスカウト…すごい話ですね(笑)。その「BASEMENT BAR」でも撮影しましたが、岡田さんにとってどんな場所でしたか?

岡田: ここでアンダーグラウンドを学んだ気がします。こういう小さいお店にふらっと来たおっさんがギター弾くのがめっちゃ上手いとか、音楽かけてるDJさんがめっちゃかっこよかったりとか、アンダーグラウンドの世界を見せてくれた場所っていうか、そのかっこよさを学んだ場所ですね。それは、オーバーグラウンドじゃ絶対見れない景色でした。センスのあるひとたちがいっぱいいたし、ファッションにしても、かっこいいなって思うひとの格好に刺激を受けたりしていました。

ーその典型的な例として、先ほど「BASEMENT BAR」での撮影中に村上淳さんの名前を挙げられていましたね。

岡田: ムラジュンくんはもう別格でしたね。おれは田舎にいたからファッション誌で知ったわけじゃなくて、東京に出てきてはじめてやったドラマで一緒になって。そこでムラジュンくんと話して、彼が雑誌に出てることを知って、実際に見てみたらめっちゃ出ててましたね(笑)。普段からすごくおしゃれだったし、あのひとを見ながら学ぶことがすごく多かった気がします。

ーでは、村上淳さんをはじめとした「BASEMENT BAR」で出会ったひとたちの影響で岡田さんのファッションも変わっていったんですか?

岡田: いや、「こういうかっこいいひとたちがいるんだ」っていう勉強にはなりましたけど、自分のファッションは変わらなかったですね。おれは鋲ジャンにボンテージパンツみたいなスタイルが一貫して好きで、軸はパンクスなんです。だから裏原系の格好をするにしても、〈マーチン〉を履いて〈ヘクティク〉や〈グッドイナフ〉を着たり、パンクスのスタイルになにかを取り入れるって感じでした。当時はミクスチャーが生まれた時代だから、パンク、スケート、ヒップホップとかが全部混ざり合っていて面白かったですね。選択肢がたくさんあって。

ー少し話は変わりますが、『木更津キャッツアイ』のうっちーのモヒカンは、パンクスという岡田さんの素の部分が現れたものだったんですか?

岡田: あれは撮影に入るちょっと前にプライベートでモヒカンにしてたんですよ。で、本読みのときもモヒカンで行ったんですけど、いざ読んでたら台本におかっぱって書いてあって(笑)。どうすんだよみたいな。でも、クドカンさんが面白いからモヒカンにしたいって言って、作中で髮の毛を切られるっていう設定になったんです。だから、あれは素のモヒカンから繋がった髪型ですね。

ーそんな裏話があったんですね(笑)。あのモヒカンも相まって、いまでも色あせないアイコニックなキャラクターになっていますよね。

岡田: そうですね。うっちーのキャラクターはパンクスの身体障害者っていうのが、おれの中にテーマとしてあって。話は変わるんですけど、友達で全身アトピーの外国人がいるんですけど、彼はそのことをプラスに考えて笑いに変えてるんです。それってすごくいいことじゃないですか。だからブラックコメディーじゃないけど、どもりのうっちーが表に出て楽しいっていうのがいいんじゃないかと思って。あの役には何気に結構深いテーマがあるんです。

ー岡田さんのインスタグラムを拝見するとセルフリメイクされた服を着られていたり、いまの服装からもパンクスの精神性を感じました。

岡田: 自分でやっちゃえって思うところがあるんですよね。服をばらしたり、靴を染め直したり、大変だけどその分愛着が湧くんですよ。やっぱり自分でつくったものって大事にするじゃないですか。それは子供にも言えることで、お金を出して買ったおもちゃはすぐ飽きたりするけど、段ボールでつくった車とかはすげえ大事にするんです。ものを大事にすることの原点はそこにあるような気がしていて、最近そういうことを子供から教えてもらってますね。

ー今回は思い出深い下北沢の街歩きのお供として、〈ザ・ノース・フェイス パープルレーベル〉のマウンテンパーカを着ていただきました。実際に袖を通してみて、いかがでしたか?

岡田: 「ナナミカ」さんのことは昔から知っていましたし、やっぱり日本のものづくりはいいですね。昔の〈ザ・ノース・フェイス〉のマウンテンパーカも知っていますけど、もっとゴワゴワしてた気がします。これは生地がやわらかくて、裏地もついているし、なにより軽いですね。

ー「65/35ベイヘッドクロス」という生地を使っているので、見た目はコットンなのにタフで、なおかつ自宅で丸洗いできます。

岡田: 子供と遊んで汚れたりしても全然大丈夫そうだし、ガシガシ着たいですね。おれ、ヴィンテージのTシャツとかでも気にせず着て、普通に乾燥機にかけたりするんです。服は着てなんぼというか、着てあげないとダメになっちゃうと思ってるから。

ーデニムのセットアップに、マウンテンパーカをモッズコートのように羽織ったスタイリングは、岡田さんからすると懐かしさのある着こなしだったのではないでしょうか?

岡田: この感じ、懐かしいですね。ちなみにこれはたまたまなんですけど、今年、デニムのセットアップを買ったんですよ。急に着たいなと思って。そのときはワンウォッシュかダメージかで迷って、結局ダメージにしたんですけど、今日ワンウォッシュを着てみてこれはこれでいいなと思いました。やっと似合う年齢になったのかもしれない。

ーマウンテンパーカのポケットには、私物のポラロイドカメラ「SX70」を入れられていましたよね。実際に写真も撮っていただきましたが、写真はお好きですか?

岡田: 好きですね。昔はこの「SX70」を使っていて、よく空を撮ってたんです。空がすごい好きで、雲の写真とか。だから、空7割、地面3割ぐらいの構図の写真がめちゃくちゃあるんですよ。 「SX70」のフィルムがなくなってからは、「GX100」っていうコンデジを使ったり。子供ができてからは速さ重視で携帯で撮るようになっちゃったんですけど、それだと寂しいなと思って最近は「GR」で撮るようにしてますね。

ーということは、久しぶりのポラロイドだったんですね。

岡田: いやー、ちゃんと撮れてよかった(笑)。「SX70」は青がすごくきれいに出るから、晴れてたらもっとよかったと思うんですけど。

ーどれもすごく素敵な写真です。先ほどお話しに出た「BASEMENT BAR」や、岡田さんが度々出演されている「本多劇場」など、岡田さんが撮るからこそ意味のある写真もあって。

岡田: 個人的には、これ(飛び出し坊やの写真)が好きですね。昔、同じ場所で同じ写真を撮った思い出があって、今日撮り直したんですよ。

ー今回のように、普段街を散歩することはありますか? 実は〈ザ・ノース・フェイス パープルレーベル〉にはstroll(=散歩)というラインがあるほど、ブランドにとって散歩は身近なものなんです。

岡田: 子供ともしますし、最近舞台で地方に行ったときによく散歩していますね。その街の雰囲気とか、どんなものがあるのかとか、歩きながら見るようにしています。

ーそれは役者のお仕事の一環としてですか?

岡田: というより、多分、地元のひとが好きなんだと思います。昔はそういうひととの対人は避けてたけど、いまはそこで生活しているひとから色んなことを聞きたいんですよね。見ただけだと分からないけど、ちゃんとひとと話して色々教えてもらったりすることで、自分の中の人間らしい部分を大きくしてくれる気がします。役者は人間をつくることが仕事だから、それが結果的に役者に繋がっていることもあるかもしれない。

ーいまはちょうど舞台で全国を飛び回られている最中ですが、今後どのような仕事に挑戦していきたいですか?

岡田: いまは舞台をやりたいと思っているんですよね。それは年を取るまでに、地の力をつけておきたいから。揺るがないものを50代までにつくれば、映像とかいろんなお仕事が来てもブレることがないだろうなって。足場を固める作業ですね。おれは童顔なんで中途半端な年齢に見られることも多いんですけど、もう少しして顔も老けてきたら、そこからまた幅が広がって楽しいだろうし。 あとこれはファッションの話ですけど、子供が大きくなったら、もう一回鋲ジャンが着たいです(笑)。

岡田義徳が撮る街と自然。

INFORMATION

ナナミカ マウンテン

住所:東京都渋⾕区猿楽町19-6 CUBE代官⼭
電話:03-6416-3012
時間:11:00〜20:00
公式オンラインサイト
Instagram:@nanamica_mountain、@thenorthface.purplelabel


エドウイン・カスタマーサービス
電話:0120-008-503

ベルベルジン
電話:03-3401-4666

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