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新ラインはGU × UNDERCOVER で“UG”なんだから、 文脈とかセオリーとか気にせず、自由に着ればイイんじゃない?
SILENT/NOISE

新ラインはGU × UNDERCOVER で“UG”なんだから、 文脈とかセオリーとか気にせず、自由に着ればイイんじゃない?

これまで4度に渡ってコラボレーションしてきた〈ジーユー(GU)〉と〈アンダーカバー(UNDERCOVER)〉の蜜月関係にもこの春から新たな変化が。誕生したのは、高橋氏および〈アンダーカバー〉チームが商品のデザインからフィッティング、キービジュアルの制作などの全工程に携わる新ライン「ユージー(UG)」。

“日常の中の心地よいノイズ”を意味する「サイレント/ノイズ(SILENT/NOISE)」をコンセプトに、日々の着こなしにささやかな違和感やサプライズをもたらすような、遊びの効いたデザインや自由なスタイリングを提案していく。というこちらの1stコレクションを、Z世代のクリエイターならどう着こなすのか。 気になりません? 気になりますよね。というワケで、お笑い芸人・四千頭身の都築拓紀さんと、シンガーソングライターのとたさん、実際着てみた感想はいかがですか?

No.01 都築拓紀(お笑い芸人/四千頭身)

PROFILE

1997年生まれ、27歳。いわゆるお笑い第7世代としてテレビ・ラジオなどで活躍する一方で、好きが高じて自身の名を冠したファッションブランド〈HIROKI TSUZUKI〉のデザイナーも務める。トレードマークの坊主頭で、業界を問わず親しまれている人気者。
Instagram:@tzk4000

「やっぱり特別感がありますよね。〈アンダーカバー〉とのコラボって」

―都築さんがファッションに興味を持ったのって、いつ頃ですか?

都築: 高校2年の頃に友達の影響から服好きになるんですが、その際の入り口となったのが、まさに〈ジーユー〉。ある時、地元茨城の龍ヶ崎に〈ジーユー〉の大型店舗が出来たんですよ。ドラッグストアの跡地で、両隣はラーメン屋とガソリンスタンド。奥には〈ユニクロ(UNIQLO)〉もあったりして。忘れもしません。

―ありますね(笑)。駐車場もやたらとデカくて、みんなが集まってくる地元のホットスポット的な。

都築: そこには、高校生にも小洒落た感じで着こなせるアイテムが沢山並んでいて、ぼくはライトブルーでストレッチの効いたちょっと細めのパンツと Tシャツやカーディガンと合わせて買ったのをメッチャ覚えています。その時々のトレンドを落とし込みつつもプライスはお手頃だから、気軽に挑戦出来る。「俺たち世代の服だなぁ」って感じていました。ぼくのファッション遍歴は「ジーユー 龍ヶ崎店」から始まったと言えます。

―この〈アンダーカバー〉×〈ジーユー〉の新ライン「ユージー」は既にご存知でしたか?

都築: もちろんです。WEBファッションメディアで記事を読んだんですが、毎日さまざまなニュースが流れてくる中にあっても自ずと目に止まったし、すごく話題になっていますよね。この「ユージー」に限らずですが、通常だとコラボものってインラインよりも高くなりがち。それこそ入手困難になったりもするし。だけど〈ジーユー〉のコラボアイテムは“コラボなのに手に入りやすい”というのが何より嬉しいポイントです。価格帯も然り、在庫数も然り。

―〈アンダーカバー〉とのコラボラインがまさに!という感じでしょうか。

都築: そうそう。そして特別感がありますよね。〈アンダーカバー〉とのコラボって。しかもその相手が文脈的にも対照的な位置にあるような〈ジーユー〉という驚きもあって。日本のファッションを牽引しパリでも活躍している前者と、日本全国に店舗をかまえながらグローバルブランドへの成長過程にある後者。異なるレイヤー同士を重ねることで生まれる面白さがあって、すごく良かったです。

―都築さんの世代ですと〈アンダーカバー〉を1990年代から知っている世代とは、また違った印象を持っているのかなと。

都築: シーズンによって感じる印象は異なると思いますし、言葉にするのは難しいのですが、個人的にはブランドの根底にもある“音楽”のイメージが強くあります。パンクというカルチャーと出会い、そこから沸き起こる衝動を独自のフィルターを通してオリジナルな表現へと昇華するというジョニオさんの創造性に、常に感銘を受けています。

―2025春夏の「ユージー」も、全体としてはカジュアルなテイストですが、随所に“らしさ”が感じられます。さて、着用いただいたスタイリングはいかがでしょうか?

都築: Tシャツはハンバーガーがユルくて可愛い。着込みまくってプリントが割れてきたりすると良い雰囲気になりそうだし、レタスの緑、パティの茶色と配色もキレイなので色々なアイテムに合わせやすそう。昔、マックでバイトしていたのでバーガーには目がなくって、思わず一目惚れ。あとはこのシューズも!

ボリューミーなデッキシューズは太めのミリタリーパンツとも相性が良いし、造りもしっかりしていてシルエットも可愛い。足が大きなぼくでも余裕で履けちゃいます。

―オリジナルの木型を採用していて、通常のデッキシューズよりも余裕を持たせたシルエットとのこと。アウターの「ユーティリティブルゾン」は6990円。ジェンダーレスで着やすく機能的。ブラックはもちろん鉄板ですが、ファングカモ柄も非常にクールです。

都築: このデザートカモにファング(牙)を挿し込んでいるのがイイ! オリーブ色のミリタリーパンツだと無骨になりすぎるところを、ポップな隠し味が効いていて、めちゃくちゃ可愛いですね! 悩むなぁ…。

トップボタンにも注目! 前を全部閉めた時にもアクセントになるし、なんだったら別のボタンに付け替えるのもアリ。めっちゃ可愛いです!

―ちなみにボトムスは、ファスナーでヒザ下を取り外すことでショーツに変身。こういったディテールもお好きなんじゃないかなって。

都築: 好きです! ぼくのブランドでもやっていますし、リバーシブルとか2wayってなんかありがたいっすよね。

着方のバリエーションも増えるし、柄タイツを下に重ねてレイヤードしてもイイし、完全に取り外さずに、少しだけ開けて中をチラ見せしたり。こういった遊びのある服はファッションを楽しむ上でありがたいんですよね。あとは着用した以外だと、このチュニックシャツも良いですねぇ。あれ、この裾って…。

―同じくファスナーで取り外すことで、ショート丈のジャケットとしても活躍します。

都築: あっぶねえぇ〜! 完全に同じアイデアのアイテムをつくろうと思っていたので、やめてよかったぁ。だってコレ、裾を外すとポケットのスレキがわざとチラ見えするようにデザインされているんですよ。ズルいって!

ビッグシルエットで短丈を着たい人は絶対多いと思うし、いちばん上だけスナップボタンなのも「やってんなぁ〜」と思いました。ブロードシャツは白かなぁ。裾のラウンド具合も絶妙で、上からアウターを羽織った際の見え方も丁度いいし、確実に“服を着るのが好きな人”がつくってますね、コレは。

―真っ赤なキャップもお似合いです。まさにマッククルー!

都築: シルエットとサイズ感も絶妙。サイズ調整のアジャスターがあるのでハチ周りが大きめの帽子難民には嬉しいですね。しかも1290円でUVカットまで…えっ、もう実質タダじゃん? ソックスも使いやすさはホワイトやネイビーだけど、ベージュも良いですね。2色買って、左右別々の色を履いてもイイし、クシュッとさせてルーズソックスみたいに履くのもおすすめ。

―春先から夏まで活躍するグラフィックTシャツにも注目いただきたいところ。

都築: 可愛い! 今のうちに1枚買って、ベランダに吊るしておくんです。すると夏の始まりの頃には日差しや風雨に晒され、いい感じの経年変化が楽しめるという寸法です。

―結論。これら「ユージー」の1stコレクションは、どんな人に刺さると思いますか?

都築: ぼくのような古着好きや、逆にファッションに興味がないって人に手に取ってもらいたいです。クオリティが高くてリーズナブルなアイテムがいかに貴重で価値があることなのかを知ってもらいたいし、そこにお気に入りの古着を合わせたりと視野を広げれば、ファッションはもっと楽しくなるんじゃないかなって。

―よく話題に挙がるのが、「バンドTは着ているけど、そのバンドの音楽を聴いたことがない」ことに対する是非。〈アンダーカバー〉を知らない人がこの「ユージー」を手に取ることもあると思います。

都築: 今や、そこはもう関係ないっすよ。受け取り手が勝手に忖度したり拡大解釈して言ってるだけ。〈アンダーカバー〉を知らずに手に取った100人の中から、1人でも「どんなブランドなんだろう?」と興味を持つ人が出てきたら勝ち。なので「とりあえず着てみなさいよ!」って。服なんて着てなんぼですから。

―服好きらしい至言が出ました。芸人とデザイナーの2足の草鞋を履いて活動されていますが、今後の展望をお聞かせください。

都築: 芸人だからこその部分が他のデザイナーさんにはない強みだと思うので、ぼくとブランドを通してファッションでそういう動きが出来たらイイなって。

創成期の〈アンダーカバー〉がそうであったように、シルクスクリーンで手刷りするポップアップイベントを行うのもイイでしょうし。格好良く、かつ楽しんでもらえて、今の時代にフィットしたぼくだけのスタイルが見つけられたらと思っています。

INFORMATION

ジーユー

電話:0120-856-452
特設サイト