
PROFILE
1971年生まれ、静岡県出身。アートディレクター・イラストレーターとして、大企業からインディペンデントな企業までさまざまなコラボレーションを発表するかたわら、個展も定期的に開催。山好きが高じて、現在は東京と八ヶ岳の二拠点暮らし。
Instagram:@jerry_ukai
5年前にはじまった、八ヶ岳山麓での暮らし。
朝露に濡れた山道を駆け抜け、午後は緑を眺めながら書斎で絵を描き、夕方は地産の食材を使った知人の店で舌鼓を打つ。イラストレーター・ジェリー鵜飼さんの八ヶ岳の日々は、東京で過ごす時間とは違い常に自然と隣り合わせです。

〈コロンビア〉シューズ ¥14,300(コロンビアスポーツウェアジャパン)、その他本人私物
「登山が好きだったから、八ヶ岳にはしょっちゅう来ていたんだよね」
そう語るジェリーさんが、東京とは別にこの八ヶ岳へ拠点を構えたのは、5年前のこと。いまでは仕事の合間を見つけては東京から八ヶ岳までクルマを飛ばし、自然の中での時間を過ごしていると言います。
玄関を開けて少し歩くと八ヶ岳のトゲトゲした稜線が見える立地は、絵に描いたような山暮らし。山道へのアクセスも抜群で、近頃はトレイルランニングの大会「スリーピークス八ヶ岳トレイル」が控えていることもあり、練習を兼ねて山中を走る時間も増えているそう。



「権現までは頻繁には行かないけれど、その手前に三ツ頭があって、そこまでトレランの練習で走って戻ってくることは結構あるかな」
サラっとジェリーさんは言うけど、どちらも標高2000メートルを超える山。一般的なハイカーなら登って降りるだけで1日がかりの山行で、翌日は間違いなく筋肉痛に苦しむレベルです。それが彼にとっては散歩の延長線上にあるというのだから、もう驚き。
「ただね、山のすぐ近くに自分の拠点が持てるって、登山好きにとってはすごくいいんだけど、サーファーが海辺に住むとサーフィンをしなくなるというのと同じで、こんなに近くにあると稜線まで行こうとは思わなくなるんだよね。前なら、八ヶ岳に行ったら必ずピークハントだったけど、いまは登山口に行くだけでも満足できるようになっちゃってさ」


