華美を避け、必要十分を追求するというファッション・シーンの大きな流れの中で、アウトドアやスポーツといった要素にスポットライトが当てられるのは当然の流れ。「機能」にフォーカスしたウェアはさまざまな方向へ枝葉を広げそれぞれに進化を遂げていますが、中でも頭角を現しているのが〈デサント オルテライン（DESCENTE ALLTERRAIN）〉です。

言わずと知れた〈デサント（DESCENTE）〉。その技術力・製品力の粋を集めて制作されたウェアは、まさに究極の実用着と呼ぶに相応しい仕上がり。ベンチレーションの構造ひとつとっても身体性をとことん考え抜いて作り込まれていて、その緻密な構造はまるで精密メカのよう。しかしながらデザインはあくまでシンプルかつソリッドで、その絶妙なバランス感覚に感心してしまいます。

この度、代官山に〈デサント オルテライン〉のフルラインを取り扱う「デサント ブラン（DESCENTE BLANC）」がオープン。「BLANC」とは空白、無地、白紙を意味し、スポーツシーンでの緊張感のある用途だけではなく、ライフスタイルをベースに、リラックスした空白の時間に寄添うというコンセプトを表現しているのだとか。店舗設計はスキーマ建築計画代表の長坂常氏が手掛け、〈デサント〉の新たな可能性が凝縮されたショップと言えるでしょう。

個人的には「デサント ブラン」のみで取り扱う〈デサント ポーズ（DESCENTE PAUSE）〉というラインが特に気になります。シンプルかつ無機的ながら、どこか優しいニュアンスを感じさせるプロダクト。デザインは〈オーラリー（AURALEE）〉の岩井氏が手がけているのだとか。

代官山店、福岡店はすでにオープン済。大阪店は１１月のオープンとなるようです。来たるべき冬を乗り越えるために、「機能」という相棒をぜひ手にとってみてください。