ドレスシーンの垣根が低くなるなかで、靴選びも様変わりしている。そんな令和の時代に相応しい一足が〈ジョンロブ(JOHN LOBB)〉の「タイド」だ。
油分をたっぷり含んだデュウハイドやきめの細かなヌバックをデッキシューズに仕立てたこのモデルは、ジャケパンやシャツイチのまたとない重しになってくれる。
細部のつくり込みもいい。丸みを帯びた0015ラスト、刻みを入れたノッチドストームウェルト、ラギッド(だが、軽やか)なヒリーラバーソールは重厚感のある佇まいに拍車をかける。
見逃せないのがモカ部を除き、レースステイ含めて一枚革(!)で構成されているアッパー・パターンだ。〈ジョンロブ〉の矜持、ここに極まれり――。
色、素材のバリエーションはデュウハイドがブラックとレッド系のオックスブラッド、ヌバックがブラウン系のブロイン。
グッドイヤーウェルト製法を採った「タイド」は心ゆくまでエイジングが楽しめるだろう。
TIDE “DEW HIDE” ¥259,600
TIDE “NUBUCK” ¥259,600
共にあらゆる天候に対応するヒリーラバーソールを採用。
Photo_Hiroyuki Takashima
Text_Kei Takegawa