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【FOCUS IT.】若き世代へツイストして贈る、PSポール・スミスの日本限定カプセルコレクション。

〈PSポール・スミス(PS Paul Smith)〉が日本の感性に寄り添い提案する、限定企画「JAPAN LIMITED PROJECT」。日本とポール・スミスの幸福な関係が生んだ、この企画の背景と魅力に迫ります。

Photo_Kazuma Yamano
Text_Shinri Kobayashi
Edit_Ryo Muramatsu


“JAPAN LIMITED PROJECT” が映す、ローカルとの理想的関係。

長い歴史を持つブランドは、その強いレガシーゆえに、いかにアップデートを重ねて次世代のカスタマーと関係を築いていくかが、永遠の命題といえるでしょう。そのひとつの解として、英国発〈ポール・スミス〉は、2016年に〈PSポール・スミス〉をスタートしました。メインラインの〈ポール・スミス〉に比べてユース性を備えたカジュアルラインであり、より手の届きやすい価格帯で展開されています。機能的な生地やスポーツテイストを取り入れたラインナップも魅力です。

その〈PSポール・スミス〉から、日本限定のライン「JAPAN LIMITED PROJECT」が今年6月に始動しました。第一弾では〈ニューエラ〉とのキャップ、第二弾では〈コンバース〉とのスニーカーといったコラボレーションアイテムが登場。また、型数豊富なアパレルコレクションも発表され、「渋谷パルコ」3Fのショップではフルラインが店頭に並びました。7月18日に行われたローンチイベントには、多数のインフルエンサーも来場し、盛り上がりを見せました。

店頭に飾られた〈コンバース〉とのコラボスニーカー。

スチールラックに並ぶトルソー。

キャップは今年6月に発表された〈ニューエラ〉とのコラボモデル。


時計やネックレス、ブレスレットなどの小物類も充実。

ここでは、〈PSポール・スミス〉とはどのような特徴を持つラインなのか、そしてその中から生まれた「JAPAN LIMITED PROJECT」が、なぜ立ち上がったのか——その背景やアイテムの魅力をひもといていきます。

いきなり大きな話にはなりますが、グローバルなファッションブランドにおいて、“グローバル” と “ローカル” のズレは、どんなブランドでも少なからず直面する問題です。国ごとのトレンドやスタイルの嗜好が異なる以上、世界中で “誰にでも合う” 服をつくることは現実的ではありません。そうした問題意識を持つ〈ポール・スミス〉が、日本というローカル性に真摯に向き合うことで誕生したのが、「JAPAN LIMITED PROJECT」なのです。

ショップ入り口に掲げられたブランドロゴ。

このプロジェクトの背景には、〈ポール・スミス〉と日本の深い関係性も影響しています。両者のつながりは、相思相愛といっても過言ではないほど長く、濃密なもの。ポール・スミス本人も日本の文化や人々に強い愛着を抱いており、グローバル市場における日本の存在感は大きいため、日本側には比較的自由なクリエイティブの裁量が許されているという事情もあるようです。つまり、「JAPAN LIMITED PROJECT」は、日本という現場を信頼した、現場主義的なアプローチの表れでもあるのです。

今日の気分で着られる、新しいポール・スミス。

「JAPAN LIMITED PROJECT」は、日本市場に向けて日本で企画されたからこそ、ここ日本で着るのにぴったりなコレクションに仕上がっています。例えば、酷暑の夏に嬉しい通気性の高い素材の採用や、ややオーバーサイズ気味のシルエットなど、実生活に即したデザインが特徴です。よくあるグローバルブランドにありがちな、「カッコいいけれど、日本では着こなしが難しい」といった “ギャップ問題” とは無縁で、日本人の感性にしっかりと寄り添った世界観が表現されています。

8月現在、全16型のアイテムが展開されています。

コラボレーションアイテムひとつとっても、単なる “名義貸し” 的なものではなく、細部にまでウィットに富んだ仕上がりに。〈ポール・スミス〉本来の遊び心ある “ひねり” がしっかり感じられる内容です。

代表的なアイテムをいくつかピックアップして紹介していきます。



スニーカー「PS Paul Smith + CONVERSE ALL STAR® HI / PS」は、左右非対称のデザインが印象的。左足のかかとには「ALLSTAR®」、右足には「PS Paul Smith」のラベルが。アンクルパッチにはブランドのシグネチャーであるストライプパターンをあしらい、かかとのストラップにはロゴ入りのエンボステープを配置。各¥19,800


〈ニューエラ〉のベースは人気モデル「9THIRTY™」。芯を入れずに柔らかく仕上げたフロントパネルと、深すぎず浅すぎない程よいクラウンが特徴。フロントには、ブランドのハッピーでポジティブな精神を体現する「PSポール・スミス ハッピー」ロゴを配置。各¥8,800


〈PSポール・スミス〉らしい、フラワーパターンのTシャツと、フォトプリントのTシャツの2型。いずれもコットン素材を使用。各¥8,800


ジャケットはスタンダードカラーとノーカラーの2型を展開。軽くて風通しのよい生地は、家庭用洗濯機で洗えてシワになりにくい機能素材を採用。ジャケットと同素材で仕立てたセットアップ対応のパンツ。シルエットはスリムとワイドの2型を用意。ジャケット 各¥39,600、パンツ 各¥19,800

「JAPAN LIMITED PROJECT」が、若い世代にとって〈ポール・スミス〉の世界観に触れる “入り口” となるカプセルコレクションになっているのも興味深い点です。というのも、メインラインの〈ポール・スミス〉は、テーラリング技術やオーダーメイドスーツなど、フォーマルでやや敷居が高い印象を持たれることも。しかし実際には、シーンに応じてスーツをセットアップで着る必要はなく、より自由な着こなしの提案をしています。そうした柔軟な姿勢を象徴するのが、今回の「JAPAN LIMITED PROJECT」。ゆったりとしたシルエットのセットアップなど、カジュアルダウンされたアイテムによって、ブランドの間口が広がっているのです。

つまるところ、ブランドが変化していくうえで難しいのは、“DNA” として守るべきものと、時代に応じて変化すべきものを見極めること。「JAPAN LIMITED PROJECT」では、そのバランスを巧みにチューニングしながら展開している印象を受けます。イベント会場に訪れた、若きインフルエンサーたちの反応も非常に好評でした。

奥平大兼(俳優)
〈PSポール・スミス〉ポロシャツ ¥15,400、Tシャツ ¥8,800、パンツ ¥19,800、ベルト ¥19,800

高崎 凌(モデル)
〈PSポール・スミス〉ジャケット ¥39,600、Tシャツ ¥8,800、パンツ ¥19,800、スニーカー ¥19,800

カイアン(モデル)
〈PSポール・スミス〉シャツ ¥15,400、Tシャツ ¥8,800、パンツ ¥19,800、スニーカー ¥19,800

世界観を体現する、ひねりの効いた空間。

現在の「渋谷パルコ」店は、他のショップとは一線を画す、ユニークな内装が印象的です。入り口では、カラフルなトラス什器と、装飾が施されたクラシカルな木製什器がコントラストを描き、ブランドの歴史と若さが交差するような空間に仕上がっています。「JAPAN LIMITED PROJECT」という、ユース世代に向けた取り組みを象徴する世界観も、ぜひ店頭で体感してみてください。

ファサードを飾る、色鮮やかなフレーム。

ちなみに、内装をよく見ると、床などの随所にポール・スミス本人の “落書き” をトレースしたモチーフが潜んでいるんだとか。一見すると施工のマークかと思いきや、ふと発見したときに思わず笑みがこぼれるような、そんな遊び心が光ります。そう、これもまたポール・スミスらしい、“楽しいひねり” のひとつなのです。


床をよく見るとサイクリングするひとの落書きが。

ポール・スミスとショップスタッフの似顔絵はバックヤードで。

INFORMATION

ポール・スミス 渋谷パルコ

住所:東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO 3F

ポール・スミス リミテッド

公式オンラインストア
電話:03-3478-5600
Instagram:@paulsmithjapan

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