〈エルメス(HERMÈS)〉の「ブックル・セリエ」をご存知だろうか? これは1950年代につくられたブレスレットがモチーフのジュエリーライン。
〈エルメス〉のジュエリーには我々になじみ深い「シェーヌ・ダンクル」があるが、「ブックル・セリエ」はそれに勝るとも劣らない名作のひとつだ。
デザインの核となるのは、馬具のバックルを模したクラスプ。これが馬具に欠かせないメタルパーツの扱いに長けた〈エルメス〉の精緻なつくりで表現され、ブレスレットやリング、ネックレスなどに姿を変えていった。
その一目見ただけで分かるデザインのよさが長く愛される理由になっていることは間違いないだろう。
ここで紹介するのは、新ラインとなる「ブックルセリエ・アンフレクシブル」のブレスレットとリングだ。〈エルメス〉でジュエリーコレクションを担うピエール・アルディが腕をふるった。
どちらも特徴はクラスプを繋ぐ、チェーンとプレートのコンビネーション。硬軟が自然とひとつに連なったようなフォルムに目を奪われる。
用いられたシルバー925は鏡面研磨で美しい輪郭を強調。そこに純銀を薄くコーティングすることで、よりよい表情になった。
ところで、今年の夏はまだまだ終わりそうにない。着慣れたサマーカジュアルに変化をつけるなら、「ブックルセリエ・アンフレクシブル」に頼ってみてはどうだろう。
これが日差しを受けて輝くとき、いつもの格好が特別に見えるから。
Photo_Hiroyuki Takashima