2025年、フランス・パリで誕生した〈アクト ランニング(ACT RUNNING)〉は、アスリートが求める機能性とサステナビリティを高次元で両立する新鋭ランニングブランド。植物由来素材を使った独自ファブリックを採用し、すべての製品にカーボンフットプリント(CO₂排出量)を明記することで、環境への責任を“見える化”しています。
また、社会的責任を果たす企業に与えられる「B Corporation(B Corp)認証」も取得。機能性・デザイン性・倫理性の三拍子を兼ね備えた、次世代のテクニカルアパレルブランドとして注目を集めています。
そんな〈アクト ランニング〉が、10月31日から11月9日まで東京・日本橋浜町の「ととけん」で日本初のポップアップを開催。
前日にはレセプションイベントとグループランも行われ、〈フイナム ランニング クラブ♡〉のメンバーをはじめ、40名を超えるランナーが参加しました。
今回のポップアップに合わせて来日した創設者のティボー氏も、参加者たちとともに隅田川沿いをラン。走りながら、ブランドの世界観を体感する時間となりました。
創設者が語る、ブランド哲学と日本の印象。
ティボー氏はデザイナーでありランナーでもある人物。パリを拠点に、日常とスポーツを自由に行き来できる「機能的で、美しく、そして誠実な」ウェアづくりを目指していると話します。
アクト ランニング創設者のティボー氏
「今回のポップアップの反響は想像以上。多くの方がブランドの理念やデザインに共感してくれたことが印象的でした。日本のランナーは細部へのこだわりが強く、プロダクトへの理解度が非常に高い。対話を通じてたくさんの刺激を受けました」
ティボー氏によると、〈アクト ランニング〉の“ACT”には「行動する」「実行する」という意味が込められているとか。
「ブランドを立ち上げたのは、単に服を作りたかったからではなく、“アクション”を起こしたかったから。環境に対して責任ある選択をすることや、サステナブルな社会のために動くこと。それを、ランニングを通じて伝えたいんです」
アスリートのパフォーマンスを支える機能性はもちろん、日常でも気軽に着られる快適さ、そして環境に配慮しながらも手に取りやすい価格を大切にしているといいます。
「だからこそ、すべての製品にカーボンフットプリントを表示し、環境負荷を数字で示しています。それを“見える化”することで、着る人自身が自然と環境について考えるきっかけになると信じています」
今後についてティボー氏は、日本との関係を「長期的に築いていきたい」と語ります。
「日本には深いカルチャーがあり、ブランドの世界観を理解してもらえる素地があると感じました。ランナーだけでなく、日常でも着たいと思ってもらえるようなブランドでありたいですね」
ポップアップ終了後の展開は今後順次発表予定。〈アクト ランニング〉が持つ“行動するための美しい服”という哲学が、日本のランニングカルチャーにどんな新しい風をもたらすのか、期待せずにはいられません。
Photo_Tada
Text_Issey Enomoto

