変化の激しい時代のなかでも変わらず、ファッション好きの心を捉える存在といえば〈エルメス(HERMÈS)〉のバッグです。
精緻な馬具づくりの技を活かして生まれる品々は、19世紀前半から多くの物語を紡いできました。
「ケリー」「バーキン」「オータクロア」を筆頭にさまざまあるバッグのなかでも目を引くのが「エヴリン」です。
「エヴリン」は馬の手入れに必要な道具一式を入れる鞄として半世紀前に生まれました。目印は側面に大きくあしらわれる “H” の文字。これをかたどる小さな穴には意味があり、濡れた道具を入れるバッグの通気性を考慮してあけられています。
そのいまも変わらぬつくりをモチーフにしたのが、スターリングシルバー製のリングとブレスレット。
メゾンの皮革製品が刻む歴史にオマージュを捧げるかたちで生まれたジュエリーライン「ポワン・セリエ」の品々です。
小さな穴が整然と並ぶ様子からは、スターリングシルバーの扱いに長けた〈エルメス〉の技術力の高さが伝わってきます。
幅広いスタイルに合う、この普遍的なかたちも惹かれる理由のひとつだなと。
そして、その佇まいが時間軸とは無縁のデザインの魅力を代弁しているように見えます。
Photo_Hiroyuki Takashima

