全国に170前後もの店舗を構え、ここ10年ほどの急成長ぶりが話題に上る「ウィゴー(WEGO)」。トレンドをキャッチアップした多彩なラインナップをベースにユースカルチャーをぐいぐい牽引している同店ですが、実は今から四半世紀前に一軒の古着屋からスタートしたということは、それほど知られていないのかもしれません。
去る3月21日(木・祝)、そんな“古着のWEGO”をあらためて知らしめるべく「ウィゴー ヴィンテージ(WEGO VINTAGE)」が、発祥の地であるミナミのアメ村に誕生しました。
現在、関東を中心に4店舗を展開しているこちらの業態、意外にも関西エリア初の出店。ただ、ここが旗艦店を担うだけに、特筆すべき要素が盛りだくさんなのです。1フロア130坪のハコは大阪でも最大規模で、スポーツやスケートコーナー、〈ポロ〉だけを集めた区画など、細かくセグメントされています。
原宿店をイメージしたコーナーには、色柄鮮やかなエッジの効いたレギュラーが山盛り。
多彩なスケートブランドが充実するコーナー。
なかでも服好きにぶっ刺さるのが、伝説的ヴィンテージショップ「ビッグマン(BIGMAN)」、さらには日本にヒップホップを根付かせたといっても過言ではない「マンハッタン レコーズ(Manhattan Records)」がインショップとして復活オープンしたこと。「ウィゴー」とともに、’90年代のアメ村カルチャーを彩ってきた“同士”がトライアングルを形成しているのです。
2016年に惜しまれつつ閉店した「ビッグマン」は、ラインナップだけでなく内装も忠実に再現されています。
かつてはここから目と鼻の先にあった「マンハッタン レコーズ」も復活。レアな中古盤が揃うなど、掘りがいは十二分かと。
「マンハッタン レコーズ」のフロアにはDJブースも完備。オープニングパーティでは昨年、OLD NICK名義で1stアルバム『natsuco』をリリースしたDJ HASEBE氏が盛り上げていました。来たる3月30日(土)には、日本が世界に誇る“King of Digginn’”ことMURO氏が出演します。
オープン日から開催しているシルクスクリーンイベントでは、アーティストのF3(フミ)さんがデザインした4種類のイラストから好みのものを手刷りしてもらえます。
「25周年という節目の年に、もう一度古着に特化した店を“特別な場所”であるアメ村でやりたかったんです。今の若いお客さんにも知ってほしいし、昔この街で遊んでいた人たちにも楽しんでもらえたらいいですね」。そう話すのはかつてアメ村店の店長としてショップを切り盛りし、昨年、新社長に就任した園田恭輔さん。充実した表情を浮かべられていました。
〈リーバイス®︎〉の506XX 1st ¥300,000+TAX
弾数少なめのスペシャルヴィンテージは「BIGMAN」より。コンディションも良好です。
’50sのスカジャン ¥100,000+TAX
同じく「ビッグマン」からピックアップした虎×鷲のヴィンテージフリーク垂涎の一着。
マリリン・マンソンのロンT(デッドストック) ¥60,000+TAX
バンTの高騰が続くだけに、この辺りも今が手に入れ時です。
〈ジミーズ〉のパンツ ¥12,800+TAX
アメリカのサーフアパレルブランドによる、ちょいルーズな一本。
オープニングパーティでは、世代を問わず多くのお客さんが駆けつけていました。
まさにショップの原点である古着を根幹とし、現代的にアップデートされた「ウィゴー ヴィンテージ アメリカ村店」。地元・関西人はもちろん、他府県の人も大阪でのTO DOリストに加えない手はありません。
Text_Yoshio Horikawa[Tryout]
Photo_Masao Inoue[Tryout]
WEGO VINTAGE アメリカ村店
住所:大阪府大阪市中央区西心斎橋1-16-8 B1F
電話:06-6125-5944
営業時間:11:00~21:00
wego.jp