いまでは当たり前になったコラボレーション。双方のコンセプトを組み合わせて生まれる、言わば化学反応のようなものです。何でもかんでもコラボ、コラボと気軽に叫ばれ、良くも悪くも安易なものがたくさんあるのが現状です。
2017年秋、1型のシューズからはじまった、〈マーガレット・ハウエル(MARGARET HOWELL)〉と〈ミズノ(MIZUNO)〉の取り組みはコラボレーションの見本かもしれません。お互いのブランドに対するリスペクト、共通するものづくりへのこだわり、これからの時代に対する共通認識など、根底で通じるところがあるからこそ生まれたといいます。
ナイロンジャケットは2019年春に発表されたモデルの新色。軽量なリップストップナイロンは縦方向にストレッチ性があり、着用時に汗をかいても湿気を放出する優れもの。縫い代をシームテープで覆うことで水の侵入を防ぎ、生地の表面に撥水加工を施しているので、天気が悪いときも安心して使えます。しかも、フード内にブルゾンを収納できるパッカブル仕様のため、バッグのなかに入れておけば、いざというときにパッと取り出して使うこともできます。色は〈マーガレット・ハウエル〉らしい絶妙なライトグレーとダークブルーの2色。
もうひとつはスニーカーです。〈ミズノ〉が1972年に発売をはじめたモデル「M-LINE」をアップデートした一足で、主流のハイテクスニーカーとは逆いく、レトロなデザインが魅力です。もともとアスリート用のため、履き心地も踏まえたつくりになっています。
ぱっと見は普通かもしれませんが、ここまで洗練された美しいデザインもなかなかありません。今回も双方の良さがしっかり表現されています。