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インスタント写真の持つ儚げな芸術性とは? アート界の才人たちが組んだ素晴らしい展示が開催されます。

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時代、時代のアートと真摯に向き合い、上質な作品を我々に届けてくれる「limArt」がまたしても素晴らしい展示に携わっているようです。

これまでに世界100カ国以上を旅し、野生やスポーツ、社会情勢などをテーマに活動を続ける、ポーランドのドキュメンタリー・肖像写真家のTomasz Gudzowaty(トマシュ・グゾバティ)の展覧会「PROOF」が開催されます。

本展はトマシュが所有している、写真撮影の工程における副産物として認識されていた「Polaroid TYPE 55」というフィルムのインスタント写真を用いた作品群で構成されています。

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このインスタント写真の持つ儚げな芸術性が主題とのこと。つまりは、撮影された直後には鮮明な像が現れていますが、時間の経過とともに、コントロールも予測も不可能な偶然の科学反応がゆっくりと進み、思いがけない変化が現れるということ。不完全で時に感光不足、または過剰に感光し、擦れてしまったり像が見えにくくなっていたりすることで、予測のできない繊細な美しさが備わっています。

また、今回の展覧会のパートナーとなるのが世界最高峰のアート出版社と謳われるドイツの「Steidl」社と、その設立者であるゲルハルト・シュタイデルです。

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ゲルハルトは本展覧会準備のために来日し、会場候補地の選定から展示プランの作成、会場設営方法までを細かく検証してきました。また「Steidl」社が制作した同タイトルの写真集も刊行されます。本展は全世界を巡回を予定しており、東京での展示が世界で最初の場となります。

さらに、本展に合わせ、トマシュ、ゲルハルトが来日し、6月24日(金)に開催されるオープニングレセプションに両者も在廊します。世界中を巡り、優れた作品群を数多く残してきたトマシュと、世界中のトップクリエイターから絶大な信頼を寄せられているゲルハルトの芸術に対する深い理解、クリエイティブが合わさって生まれた見所たっぷりの展示となっています。

Text_Ryo Komuta


Tomasz Gudzowaty, PROOF
期間:2016年6月25日(土)〜7月1日(金)
会場:Speak For B1F/B2F
住所:東京都渋谷区猿楽町28-2
開廊:11:00 ~ 19:00
post-books.info/news/exhibition-tomasz-gudzowaty-proof

レセプション
日程:2016年6月24日(金)
時間:19:00〜20:30
会場:Speak For B1F
住所:東京都渋谷区猿楽町28-2

ブックサイニングイベント
日程:2016年6 月25 日(土)
時間:19:30〜21:00
会場:代官山 蔦屋書店 2号館1F
住所:東京都渋谷区猿楽町17-5

協力
株式会社limArt
post-books.info

ゲルハルト・シュタイデル
(Gerhard Steidl、1950年ゲッティンゲン出身)
1967年にデザイナー、出版人としてのキャリアをスタート。1968年、出身地であるドイツのゲッ ティンゲンでSteidl社を創設、美術展のポスターの印刷から着手し、ヨーゼフ・ボイスなどのアー ティストが顧客に。1972年に初となる書籍を出版。以降、政治、ノンフィクションから、文学、厳選 されたアートや写真の本へと活動を広げ続けています。
ドキュメンタリー『世界一美しい本を作る男』
steidl-movie.com

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