写真はときとして、鑑賞者の理性や感情をふいに掻き立てることがある。いまみどり荘で行われている菊地健太さんの写真展をみていて、そんなことを思いました。
展示に際してのご本人の言葉を引用します。
自分のやるべきことを決め、自分の人生を切り開く。時には逆境や大きな壁に抗い、ただひたすらに、がむしゃらに、自分の道を力強く歩み続ける。気づけば誰ひとりとして似つかない生き様をつくる。その様は等しく、美しいと思う。
混沌としたこの世界で生きることは、時に苦しい。それでも自分の道から目線をそらさずに生きる姿に出会った。ひたむきに生きることの過酷さ、美しさに向き合い、写真に刻み込んだ。
僕は人と出会うことで、幾度となく救われてきました。人と出会い、新たな発見をすることで未来が訪れ、人生は続いていくと思っています。そんな小さなきっかけを、この写真展で得てもらえたら幸いです。
5年ものあいだ、プライベートな時間を惜しまず、ひたすらにインディペンデントな道を強く生きている男たちを撮りつづけたそう。そのポートレートシリーズに加え、彼が生まれた故郷・北海道で出会った風景たちが並びます。
フィクションでは到底かなわない、生き物とその人生がほとばしる写真をぜひご覧ください。
INFORMATION
KENTA KIKUCHI PHOTO EXHIBITION “They Dance Alone”
会期:10月26日(火)〜11月9日(火)12:00〜20:00
場所:MIDORI.so Gallery
住所:東京都目黒区青葉台3-3-11 3F