2012年の夏に渋谷にオープンした「ウィズム(WISM)」。
我々「フイナム」は他のどのメディアよりも、「ウィズム」を追いかけてきた自負があります。なぜか? 単純に面白いんですよね、このお店。情熱、パッション、エナジー。そういったものがギュギュッと凝縮された、濃いめ・固め・多めなお店なのです。
そんな「ウィズム」も今年で10周年。第一号店の渋谷店が、場所を新たにしリオープンいたしました。旧店舗から渋谷駅の方に歩いて5分くらいでしょうか。
今回、渋谷店の新しい門出に際して、様々なブランドと記念アイテムを制作しています。
まずは近年の「ウィズム」においてもはや欠かせないブランドとなった〈アンセルム(ANCELLM)〉。
ブランドの代表的なアイテムである、ダイナミックなクラッシュスウェットにカラー別注をしています。
ダメージではなく、クラッシュの領域まで持っていくように職人と全ての穴の箇所をバランスを取り、前見頃のVネックも裁断したのではなく、穴に。
そこから様々な加工を施し、ねじれを意図的に生じさせることで全く新しいスウェットが完成しました。ちなみに、プリント部分は洗っていく毎に表情が変わっていく染料になっています。
お次は盟友である〈ウィリー チャバリア(WILLY CHAVARRIA)〉とコットンニットのポロシャツです。
ワイドスプレッドで大き目のボタンが4つで〈ウィリー チャバリア〉ならではのサイズバランスとなっています。
今シーズン半袖で展開している柄をベースに2色、そして「ウィズム」らしいブラックも。
「ボーダーのピッチは太ければ太いほど漢らしいんだ」とはウィリー談。というわけで、太いピッチでのお届けです。
フイナムでも別注を制作した〈シティーカントリーシティ(CITYCOUNTRYCITY)〉とは、発売後即完売した名作ナイロンパンツが再入荷。
それに合わせて、カーキとライトブルーを別注しています。
もちろん「ウィズム」と言えばの〈ダブレット(doublet)〉もあります。
偶然にも〈ダブレット〉も今年が10周年だそう。これまでにも両者の取り組みは、僕らをさんざん楽しませくれまました。
会話と笑顔が生まれる服という、変わらないコンセプトのもと、今回制作されたのは、某悪役を連想させる引っ越しTシャツ。そう、「Why so serious?」なやつです。
そしてここからは新しいブランドとの取り組みです。
LAですでに大きな注目を集めているニューブランド、〈ベターウィズエイジ(*Better With Age)〉。
デザイナーのRemyは自ら生産ラインを開拓しながら、オリジナリティ溢れるアイテムを彼のペースで不定期にリリースしています。
Remyはリサイクルショップの店員からスタートし、そこで取り扱っていた服をリメイクしたのがブランドの始まりだそう。
前、後、左袖、右袖の全てを違う古着で繋ぎ合わせ、全面にプリントが施されています。
アイテムは全て一点モノで、今回の渋谷店リオープンに合わせて、LAのロングビーチにある彼のアトリエに出向き、直接アイテムをピックアップしてきたものになります。
着るアート、と言ってもいいでしょう。
お次は、ボディの加工やプリントなどの全てをデザイナーやその家族、仲間達だけでハンドメイドで仕上げる〈メイド ウォーン(MADE WORN)〉。
LAに構えるアトリエで全ての工程を行っています。そのセンスとクオリティが評価され、著名人からのラブコールも多いそうです。
ラインナップとしては、音楽アーティスト系がメインらしいのですが、今回は全く違うベクトルでアイテムをチョイスしています。
そして最後がカリフォルニア・ロングビーチ発のブランド〈ガーデン&シーズ(gardens&seeds)〉。日本では「ウィズム」が初展開となります。
アートやカルチャー・ライフスタイル全般への造詣が深く、加えてローカルでの繋がりを大切にしており、いつも行くコーヒーショップのユニフォームを製作したりとデザイナー達の温かな雰囲気も人気とのこと。
今回は彼らが独自で開発したキャップをセレクト。アメリカの工場にて完全オリジナルな製法で製作されており、オンラインでも完売が続いている代物です。
リオープンしたお店のテーマは「New Energy」。新しいものを作るというパワー、エネルギーをカタチにしていくという意味でそう名づけたそうです。
なかなか違いを出しにくくなってきている、昨今のセレクトショップですが、そのなかで「ウィズム」は常にオリジナリティ、俺流を貫いているストロングなショップです。
この先も、きっとその根幹をぶらすことなくさらに研ぎ澄ませ、進化していくことでしょう。引き続きフイナムではその足跡をどこよりも追いかけていこうと思います。