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【FOCUS IT.】+81がブラームスに別注した、みんなに似合う夏のスタメン。

夏はついつい、着心地がよくて合わせやすい服に手が伸びてしまいがち。なかでもフイナムは、どんなひとの生活にも寄り添うアイテムに太鼓判を押します。

今回、ご紹介したいのは、ジャンルや固定概念にとらわれないラインナップで国内外から人気を集める「+81」が、今年も〈ブラームス(blurhms )〉〈ブラームスルーツストック(blurhmsROOTSTOCK)〉に別注したアイテム。両者の関係性や服づくりに対する考え方を紐解きつつ、新作の魅力に迫りましょう。

Photo_Date Naoto
Edit_Amane Yasuda


PROFILE

村上圭吾
blurhms / blurhms ROOTSTOCK デザイナー

工場、生地開発、販売、生産など一通りのアパレル会社の業務などに携わり独立。2011年より、自身のブランド〈ブラームス(blurhms)〉、 〈ブラームス ルーツストック(blurhmsROOTSTOCK)〉を手がけている。
Instagram:@blurhmn_official@blurhms_rootstock

PROFILE

高島涼
ファッションディレクター

建築士からアパレル販売員に転身し、2018年に独立。現在、五本木のセレクトショップ「+81」のディレクターを担当しながら、自身のブランド〈クレスト(CLESSTE)〉を手がける。SNSやYoutubeで発信するファッションに国内外からの注目を集めている。
Instagram:@ryo__takashima

互いの尊敬が共作へと発展。

ーまず、お二人の経歴について教えてください。

高島:もともと建築の仕事をしていて、ハウスメーカーで設計士として働いたあと、転職してセレクトショップの「ストゥディオス(STUDIOUS)」で販売員に。当時から販促活動の一貫で始めたSNSをきっかけに、インフルエンサーとして活動していました。2、3年後に独立して「+81」を立ち上げましたね。

ー村上さんは〈ブラームス〉を立ち上げるまで、何をされていましたか?

村上:自分は、工場、生地開発、販売、生産などひと通り経験して、〈ブラームス〉を立ち上げました。

ーかなりのマルチプレーヤーですね。立ち上げ当初はどんな感じですか?

村上:いえいえ、そんな事ないです。立ち上げ当初は、展示会の時期などが明確にわからなかったので、トランクに服を詰めてセレクトショップを回っていました。ルックブックも自分で撮影するなど、すべて自分でやっていました。興味を持っていただいた店舗の方から連絡がきたら「持っていきます!」という感じでした。

ー高島さんは、これまでにどういった服を着てきましたか?

高島:20代に入ってからは、日本のブランドを中心に色々買っていて。シンプルかつカジュアルだけど、洗練されたムードのブランドが好きでしたね。それこそ〈ブラームス〉や〈アンユーズド(UNUSED)〉とか〈ウル(URU)〉とか。いまは古着やハイブランドもチェックしますが、変わらず日本のブランドが好きですね。

ー村上さんがファッションを好きになったきっかけは、ヴィンテージでしたよね。

そうですね、古着は学生の頃から好きでした。育った町が田舎で、一軒だけ古着屋があったんです。そこでいろいろ教えてもらったし、スタッフの方がかっこよかったので憧れていました。

ー多感な時期におしゃれな服をたくさん見ることで、より刺激的に感じたのかもしれませんね。

村上:古着きっかけで服を好きになってからは、色々着るようになりました。なかでも、〈コム デ ギャルソン(Comme des Garcons)〉や〈マルタン マルジェラ(Martin Margiela)〉とか、〈アー・ペー・セー(A P.C.)〉が特に好きでした。

ーあらゆる服に袖を通して、いまがあるんですね。そんなお二人はいつ頃から交流がありましたか?

高島:2022年くらいからですかね?

村上:展示会に来て頂いたのが最初でしたよね。

高島:確かそうです。当時、「+81」に絶対に〈ブラームス〉を置きたいなと思って連絡させていただいたんです。初めてお邪魔させていただいた展示会では、ダブルベルトのトレンチコートを買わせていただいたのをいまでも覚えています。いまでも〈ブラームス〉で初めてオーダーしたコートをずっと愛用しています。

村上:実は、高島さんの名前は出会う前に聞いたことがあったんです。仲良くさせていただいているお店の方と話をしていたときに「何かすごい人がお店に来た」と。

ーすごい人というのは?

村上:当時、そのお店は〈ラングラー(Wrangler)〉のランチャーパンツのセンタープレスをとってアレンジしていて。それを高島さんが購入して、Youtubeで紹介すると、その後すぐに完売したと聞きました。

高島:(笑)。

村上:自分は、実際店舗で見たり触ったりして服を購入していたので、インターネットでモノが売れること自体に驚いていました。そういう考え方なので、高島さんに会うまでは正直あまりいい印象はなかったのですが…。実際にお会いすると、礼儀正しく、すごく服が好きで真剣に考えているのを感じ、そこから交流が始まりました。


ひと手間の工夫を凝縮して、オリジナルが生まれる。

ー昨年に引き続き、再びコラボするに至ったきっかけを教えてください。

高島:ぼく自身、〈ブラームス〉が本当に大好きなんですよね(笑)。だから、村上さんと何かしらご一緒させていただきたいっていう想いがあって、インラインで展開されているアイテムを「+81」仕様にしてもらったんです。

ーそのひとつが、こちらのTシャツですね。

村上:このTシャツは〈ブラームスルーツストック〉で定番で出しているもので、糸の番手に対して少し無理をしたゲージで編んでいます。生地が厚くなり過ぎず、重くなり過ぎず、自分の中でちょうどいいバランスで仕上がるように何度も試作して、洗ったあとにどうなっていくかなど、テストを重ねて製作しています。

ー実験に実験を重ねて出来たボディですね。

村上:そんなに大袈裟な事ではないですが、〈ブラームスルーツストック〉の商品は特に着用後の変化や耐久性などを気にしているので、いろいろ試しています。

ーカラーやグラフィックはお二人でアイデアを出されているのでしょうか?

村上:そうですね。もともとインラインであったものをベースにしつつ、高島さんにヒアリングしながらデザインしました。

高島:今回のグラフィックはフォントも一からつくっていただいているんです。

ーフォントも!

村上:完全に一から作成しているのではないです。もともとあるフォントをベースに、カーブの角度や線の太さなど、ところどころ変えていってバランスをとっています。地味ですが、意外と大変な作業です。グラフィックは何を書いているかギリギリ分かるような、わからないような感じにしようという話になり、「+81」の文字をランダムに並べ、プリントのカスレ方や毛羽立ち具合などのディテールまで、話し合いながら製作しています。

ーアイテムによって個体差が出ていますか?

村上:出ますね。そういうのが好きなんです。

ーちなみに、〈ブラームス〉と〈ブラームスルーツストック〉はどのように差別化されているんですか?

村上:〈ブラームス〉は、表立って説明することはしていませんが、シーズンごとにテーマや人物像を立ててルックでイメージを表現しています。もともとあるものをベースに削ぎ落としたり足したりして、そのベースにとらわれない、ありそうでないデザインに仕上げています。生地もシーズンごとに開発しています。

〈ブラームスルーツストック〉は、定番要素が強いアイテムが多いです。少しづつマイナーチェンジはしていますが、同じ素材や型を多く展開しています。日常的に着られて、着用後のことを考え、丈夫でできるだけイージーケアできるようにつくっています。ミリタリー、ワークな要素を残しつつ、自分の好きなシルエットでいま着てみたいものを新たに展開しています。ルックブックなどは特に製作していません。


Tシャツ(White・Ink Black)各¥13,200

ー高島さんもご自身でブランドを手がけられていますが、デザインするときに意識していることはありますか?

高島:ぼくのアイテムは道具寄りなアプローチでつくっていて。現代ならどんなディテールが必要かを考えて、過去のアーカイブをベースに付け加えたり、削ぎ落としたりしています。

ーやはり、店頭でも機能的な服の需要自体高まってますか?

高島:春夏は特に需要が高いですね。ぼくたちのお客さんは、中国、台湾、香港などアジア圏の方が多いんです。暑い国で過ごすからこそ、下はハーフパンツが人気ですし、素材は接触冷感だったり、速乾性のあるものが特に売れます。

ーそれでいうと、今回つくられたショーツにも機能素材が使われていますね。

高島:そうですね。夏に穿くパンツは汗をかいたり、レジャーや急な悪天候にも対応できるようにしたかったので、最初から機能素材を使う前提で考えてました。街でもなじむけど快適、というのが理想です。

村上:素材はPERTEX®の3Layerを使用しています。街で着ることを前提としているので、オーバースペックになりすぎないようシームテープなどは使用していません。止水ファスナーは使用していますが。

ー普段着はオーバースペックでない方が、圧倒的に手に取りやすいですね。ポケットも大容量で便利そう。

村上:高島さんはポケットが好きですよね。

高島:はい、そうなんです(笑)。ミリタリーっぽい雰囲気が好きで。サイドポケットは収納力があるようにしたいという、ちょっとわがままなリクエストもしました(笑)。見た目はすっきりしてるけど、実用性はしっかりある。そんなバランスを目指しました。

村上:ウエストはドローストリング仕様にしていて、フリーサイズで展開します。

ーシルエットはかなりワイドですね。

村上:そうですね。高島さんらしい丈ですよね。

高島:改めて「あ、自分はこういうのが好きなんだ」と感じさせられました。膝に少しかかる丈で、かつワイドシルエットにしたいと最初から考えてました。丈が短すぎると少年っぽく見えるのが気になるので、大人っぽく穿けるバランスを意識しています。村上さんは、それを伝える前からわかってくれてました(笑)。

村上:自分はあまりつくらないデザインですが、新たな挑戦ができたのでとても新鮮でした。高島さんがイメージしているものに近づけるため、どういうシルエットにしたいかなどをヒアリングした上で、最終的には自分の要素も足して完成させています。

高島:サンプルが上がってきた段階で、もうぼくの好みドンピシャでした。

ー今回のアイテムで、おすすめのスタイリングは?

高島:ぼくはこれを上下着て、フェスに行きます!

ハーフパンツ(Black・Olive Brown)各¥36,300


肩肘張らずに着られるTシャツとパンツは、両者の意匠を余すことなく落とし込んだアイテムです。これらは5月24日(土)の13:00から「+81」の店頭で、翌日の20:00からはオンラインストアにて発売予定です。

INFORMATION

ワンダリズム

電話:03-5797-9915

ブラームス
公式オンラインサイト
公式インスタグラム

ブラームスルーツストック
公式インスタグラム

+81
住所:東京都目黒区五本木2-15-7
公式オンラインサイト
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