HIP NEWS #13
2020.10.16 UP
Text_Shinri Kobayashi
Edit_Hideki Shibayama
渋谷ほどユースカルチャーと密接な都市もなかなかありません。とりわけファッションという文脈においては、これほど重要な役割を担っている街は、世界を探しても類を見ないでしょう。
年2回、東京ファッションウィークの会期に合わせて開催される「渋谷原宿ファッションフェスティバル」。世界からも注目される日本のファッションカルチャーを「ファッションの街」である渋谷・原宿から発信し、ファッションの力で街全体を盛り上げるイベントです。
今年も「楽天ファッション・ウィーク東京21年春夏」の最終2日間となる10月17日(土)、18日(日)、東京の渋谷・原宿地域で2回目、旧シブフェスからは累計18回目となる、通称「シブハラフェス」が開催されます。
今年はコロナ禍による影響で、集客型イベントの実施は困難な状況ではあるものの、渋谷区のファッションカルチャー活性化のため、10月17日(土)には4つのランウェイショーやインスタレーションの実施、および10月18日(日)から渋谷区内のアパレル‧ブランドショップをECモール化した「シブヤ・ファミリーセール」をスタート。
りゅうちぇる氏
10月17日(土)のファッションショーは、入場無料で、新型コロナという逆境にも負けず、宮下公園というオープンエアーな環境を活かします。りゅうちぇる氏が初プロデュースするショー・SHIBUHARA USED FASHION SHOW produced by RYUCHELLや専門学校「me.」の学生によるme school AREA 3.0、コレクションブランド〈MIKIO SAKABE〉と〈PERMINUTE〉という4つのショーを開催し、その模様は、当日ライブストリーミングでの配信と、後日渋谷区公認のデジタルプラットフォームでの配信を予定しています。
10月18日(日)には、渋谷区内のアパレル・ブランドショップが集結し、初の渋谷区公認ECモール「シブヤ・ファミリーセール」がローンチ。ECモール出店対象は、渋谷区に本社、ショップがある企業または渋谷区を拠点に活動するブランドやデザイナーの商品で、一般的にかかる出店者の初期費用が不要。「アーバンリサーチ」や「シップス」、「トゥモローランド」といった人気セレクトショップの参加も決定されています。
大手ECモールと同様に商品を送るだけでEC業務をすべて委託することができます。さらに、「シブヤ・ファミリーセール」が主体となってプロモーションをかけることにより、小規模のショップでも出店者は新規ユーザーの獲得をコストをかけずに実現できる仕組みに。そして、「シブヤ・ファミリーセール」新規オープンを記念して、人気スタイリストがショップ、ブランドの垣根を超えてセレクトしたコーディネートをスペシャル価格、シブヤにちなんで ¥428、 ¥4,289、 ¥42,890というびっくり価格でセット販売される予定です。
小さなブランドを救済するようなこのシステムや企画力を盛り込んだ販売戦略は、ファッションカルチャー全体を支援しようとする気概が見て取れます。
コロナ禍という逆風でもファッションの火を絶やすな、と言わんばかりに、コロナ対策を踏まえた上でイベント開催へとこぎつけた主催者たち、応援者たちの情熱は慮って余りあります。
その熱きエネルギーをぜひ感じとってください。
10月17日(土):「シブハラファッションショー」を宮下公園で開催
10月18日(日)〜:ECモール『シブヤ・ファミリーセール』ローンチ
Text_Shinri Kobayashi
Edit_Hideki Shibayama