みんな優しい頑固おやじで、センスのある人が多いから嬉しい

―今回、こちらのポップアップショップで展開している限定アイテムはアイテムごとに違う工場で作られているとのことですが、それぞれの工場を選ばれたポイントはどういったところなのでしょうか。

M:今回日本で作ったっていうのが、ニットにしろ、キャンバスのトートバッグにしろ、スニーカーにしても、いろんな工場と出会ってね、一番こう、ここの人達とわかりあえたんですよね。コミュニケーションって毎日してることですけど、結局わかりあえてないことも多いじゃないですか。やっぱり本当にわかりあえるっていうのはなかなか無いから。自分のセンスをわかってくれて、それをうまく解釈してくれる。難しいことなんですよ、結構。この短期間で初めての仕事なのに、ここまで大きなものを展開することは工場さんにプレッシャーもやっぱりかかってると思うんですけど。まぁビッグチャンスですからね。

―そうですね。

M:自分は物作りをしていて、やっぱり工場にいる時間が長いんですけど、いろんな国をまわって見てて思うのは、物作りをしている人はどこの国行っても頑固なんですよね。特に何十年もやっている伝統のある工場さんとかね。そういう人達とモダンなものを作ろうと話をして出来たのが、今回のトリコロールがテーマのスニーカーだったりバッグだったり、ニットなんです。

―日本の頑固おやじはどんな人が多かったですか?

M:優しいですよ。みんな優しい頑固おやじで、センスのある人が多いから嬉しいです。

―トリコロールをテーマにしたのは何か理由はあるんですか?

M:特に何故だというの無くて、自分はベースがパリなので、日本にフランスの旗をとりあえずまず差そうと。ナチュラルに、自分たちはパリにいるからトリコロールをテーマにするのはわかりやすいかなと思って。

―なるほど。今回の限定アイテム、全ておすすめだとは思うんですが、中でも作ってみてご自分でいいなと思ったものはありますか?

M:もちろんどれもみんないいと思いますけど、もし自分がお客さんで、〈KITSUNÉ〉を知らずにお店に入って、「あ、これ欲しいな」と思うのは......。うーん、自分は男だから、やっぱりトートバッグですかね。キャンバスのトートバッグって重いものが多いんですが、これは大きさの割にはすごく軽く作ってあります。丈夫でしっかり作ってありますし、このトートバッグは好きですね。

―個人的にはキツネのワッペンもいいなと思いました。

M:ワッペン! あとキーホルダーも可愛いですよね。あれもね、古くからキーホルダーとか革のああいうものを作っている小さなアトリエがあるんですよ。女の子だとメンズのスモールサイズのニットとかも可愛いですけどね。大きめに着て。ゆったりしたサマーニットだから、春ごろとかショートパンツと合わせてもらうと可愛いと思うんですよね。ボーイフレンドのニットとかを盗んで着ちゃう、みたいな。ちょうどバレンタイン・デーまであと3日ですからね。ちょっとこう、スニーカーもカップルで同じように履けるものにしてみました。

―いろいろ素敵で迷います(笑)。

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Masayaさんもおすすめしていたこちらのトート。デニム地同様、帆布の生産地としても有名な岡山県倉敷市の工場で生産されています。ビンテージの力織機で時間をかけてゆっくりと織られた生地を、熟練の職人さんが今回の「BOUTIQUE KITSUNÉ TOKYO」のためだけに仕上げたスペシャルな逸品。(¥12,600)

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現在ではほとんど手に入らなくなった100パーセント日本製のキーホルダーと、フェルトワッペンです。かなりの試作を経た上でリリースされた愛すべき一匹。可愛い顔が印象的ですね。ちなみにキーホルダーは台東区、ワッペンは墨田区のアトリエで制作されました。(左から キーホルダー ¥2,980、ワッペン¥1,260)

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高級ニットの産地として有名な新潟県五泉市の中でも、随一と言われる塚野メリヤスで生産。Masayaさんがおっしゃっていた様に、女の子がメンズのものを着るのも可愛くておすすめです! (左から レディスニット¥15,750、メンズニット¥17,850)