Boolog A Go-Go!
石光 史明
VISUAL CONNEXION C.E.O
NY発のヴィジュアル誌、VISIONAIRE<ヴィジョネアー>の日本総代理店を営んでいますが、最近はもっぱら映画鑑賞家として「つぶやいて」います。昨年は自腹観賞232本! 今年も観まくるぞぉ~♪
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The Second Half 2011 <1>
2012.01.11
さて、すっかり忘れていましたが昨年の下半期に劇場で観た68本(少なっ!ちなみに'10年下半期は123本)の中からの「私的2011年下半期ベスト10」を僭越ながら発表してみたいと思います。
まぁあくまでも僕の主観ですが、基本的に2011年の下半期は「どっちにしようかなぁ...」という悩ましい作品が少なかったかなと。当然世に出てくるぐらいなのでどれも素晴らしいのですが、バジェットに関係なく小粒というか平均点的なものが多かった気が。前年比で半分近く観た本数も減ったというのもあるでしょうが、もうちょっと悩むかなと思った割には改めて振り返ってみると案外簡単に決まってしまいました。
ただその中でも一番悩んだのが10位。これは正直今でも悩んでいますが、まぁ同率って言う事で2作品を挙げてみました。
で、ランキングはこちら!
2) ステキな金縛り
3) サンクタム
4) マネー・ボール
5) 宇宙人ポール
6) デビル
7) クリスマスのその夜に
8) カンパニー・マン
9) リミット・レス
10) 地球にやさしい生活
1位は文句なしで「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」。
結局これすらも作品の一部で、まんまとバンクシーの罠にハマってしまったという心地良い感じが◎。別に自分がその手の仕事をしているとかという事は関係なくとても良く出来ている作品で、逆に言えば変にサブカルとかストリート・アートという閉鎖的な色眼鏡で捉えて欲しくないと言う感じ。
2位の「ステキな金縛り」も迷い無くこの位置。
あれこれ言うよりもいつまでもこういう作品を観て、感動出来る人でありたいと思いました。作ってくれてありがとう。
3位の「サンクタム」は世間でどれほど話題になったのかは知りませんが、アバターが嫌いだった人が観れば間違いなくジェームズ・キャメロンの評価が変わるはず。生きるという事、生かされているという事を考えさせられる作品。ただ女性というよりは男性、特に息子さんがいるお父さんはちょっと考えちゃうはずです。
4位は「マネー・ボール」。
ブラピ嫌いの自分でも納得の名作。理路整然なところにグッと来たのはもちろん、最近、特に今年のハリウッド大作はCGや3Dなどのテクニカルば部分がメイン過ぎて何か映画の価値というかスタンスを誤摩化している作品が多い中、きっちりと真ん中に俳優さんがいるという意味でも良かった。
5位の「宇宙人ポール」は、あえてどれとは言いませんがメディア主導で故意に盛り上げられている割にはつまらない作品が比較的多いジャンルにおいて、良質な作品。それこそ「ハングオーバー」の1作目に近い感覚で観る事が出来たのも良かったかなと。くだらなさの中にも愛がある。
6位はなぜか振り返ると印象に残っていた「デビル」。ジワジワと怖い。つまり脚本がいい。芝居が上手い。
今年も結構な数のラブストーリーが公開される中、これ見よがしに口にしたり表現していない中でも、キチンと愛だとか恋なんかの本質を描いていたのが7位の「クリスマスのその夜に」。ハリウッドをはじめ、世界中のセレブが出演しまくっているこのジャンルにおいてノルウェー・ドイツ・スウェーデンの合作というのも今っぽいのかなと。
8位の「カンパニー・マン」に限らず、今年は何かにつけ色々と考えさせられる作品が多かった気がします。自分自身の事、周りの人の事、これからの事、そして今までの事。自分に置き換えて考えた時に、とても心を動かされたし、羨ましくも思った作品...かな。
ブラッドリー・クーパーの魅力満載な実に良く出来た作品なのが9位の「リミット・レス」。彼じゃなかったら全く違う印象になっていたであろうキャスティングも理由のひとつ。もっとドでかい作品が入って来て良さそうなのにも関わらず、この位置にきたただけの理由はあると思います。
そう言う意味で言えば同率10位で並んだ「地球にやさしい生活」と「ミッション・インポッシブル ゴーストプルコトル」は片やローバジェットのドキュメンタリーで、もう一方はハリウッド話題の超大作。果たして前者がトム・クルーズと張り合えるのか?という疑問も湧くでしょうが、間違いなく同率。もちろん技術の進化も大事なんだけどやっぱりお話しだったり演技に魅了されたいという原点を考えると「顔が見える作品」なのかなと。実際の顔もそうなのですが、ドキュメンタリーであれば思想が、ハリウッド大作であればCGによる架空のキャラクターがメインになりがちな作品が多い中、技術や趣味思考が多様になってくる過程で、進化しつつもその時代に必要なニュートラルさを兼ね備えているのが良い。要はバランスが良いという事に尽きると思います。
・・・
さて、明日はランク外の作品もリストアップしてみようと思いますが、総評としては技術の進化と共に本来の意味を誤摩化している作品が目立ったなと言う事。もちろん進化の過程にあるからこそ、様々な可能性を模索しているのも理解出来ますが探究心と誤摩化しは別物。お馬鹿ムービーにはお馬鹿ムービーの、ラブコメにはラブコメの、超大作には超大作の、そしてドキュメントにはドキュメントの良さを時代に沿った形で表現している作品が自分的には一番しっくりくるのかなぁ...なんてこのランキングを見ながら思った次第です。
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