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石光 史明VISUAL CONNEXION C.E.ONY発のヴィジュアル誌、VISIONAIRE<ヴィジョネアー>の日本総代理店を営んでいますが、最近はもっぱら映画鑑賞家として「つぶやいて」います。昨年は自腹観賞232本! 今年も観まくるぞぉ~♪visualconnexion.com

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石光 史明
VISUAL CONNEXION C.E.O

NY発のヴィジュアル誌、VISIONAIRE<ヴィジョネアー>の日本総代理店を営んでいますが、最近はもっぱら映画鑑賞家として「つぶやいて」います。昨年は自腹観賞232本! 今年も観まくるぞぉ~♪
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Truth or dare...

2012.05.31

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'85年のプラザ合意以降急激な円高が進み、それに伴った低金利政策の継続の功罪の象徴ともいえる「バブル景気」が訪れたことによって、その131年前まで鎖国をしていたとは思えないほど、急激に世界中の文化が我が国日本に流れ込んできました。

数々のデザイナーズブランドははもちろん、車や家具に装飾品、そして街にはあらゆる国の料理が溢れ、それこそ食べられない国の料理はないと思えるほどで、中には本国の人も認めただの本国よりも美味しい!なんて文句が踊る事もありますが、果たして本当にそうなのでしょうか?

いや、もちろん日本人の口に合ったものであったり、遠く離れた祖国を思い出すには充分な味付けなのかもしれません。

でも彼の地で食べる、何の飾り気のないシンプルな一品に勝るものがあるのでしょうか?


親愛なるアントニオ・バンデラス様

貴方が1991年公開の"Truth or Dare (In Bed with Madonna) "でマドンナに見出されて(そそのかされて?)ハリウッドに渡ってから早いもので20年の月日が流れた事になります。

その間約27本のハリウッド映画に出演されましたが、果たして彼の地で大成功されたと言えるのでしょうか。こんな事を一介の日本人の自分が言うのも何ですが、やはりハモン・セラーノはあなたの母国であるスペイン空の下、あの気候や景色、そして人々や喧噪の中で食べるのが一番美味しいように、あなた自身も彼の地でこそ本領を発揮できるスターだと思うのです。

どうですか?
セクシリア 」に始まり、貴方のキャリアの最初の4作品を撮り「アルモドバルのミューズ」とまで言われた監督の作品に20年ぶりに出演した感想は。逆に言えばその称号が疎ましかったのかもしれませんし、ご自身の可能性に掛けたのかもしれませんね。

でもこの20年間の貴方が出演した作品、そしてアルモドバル監督がこの20年で撮った作品、それら全てを今回の作品を比べて見ればその差は歴然なはずです...

あくまでも私見ですが、お二人のこの20年の作品の中でどれよりも素晴らしかった!

こんなに胸をドキドキさせながら、1シーン1シーンを観たのは久しぶりです。最初から最後まで、エンディングロールを観るのもアルモドバル作品くらいのものでしょう...まぁ強いて言うならば、この作品のアートディレクションをJoan Gattiが手掛けていたらという想いはありますが、まさしくこの作品はお二方のマスターピース言っても過言ではないでしょう。

よって、今回は無星。

おこがましくて付ける星などどこにも見当たりません。
本当にこの作品を造って下さってありがとうございます。

ところで余談ですが、貴方はとても素敵な歳の取り方をされましたね。
これで英語の発音がバッチリならショーン・コネリーをも彷彿させる007になれたのでしょうけれど...

でもやはり貴方には祖国スペインが一番似合うと思います。それは同胞のペネロペ・クルスさんが一番輝いていたのが「ハモン・ハモン 」のように...



追伸:
この作品を観て、ミラノに住んでいる時に毎日のように食べていたD'AngeloのAglio, Olio e Pepeloncino を思い出してしまいました。
食べに行きたいなぁ...自分で作った方が美味しいのは内緒にして(笑)。

ま、舌の記憶という事で...

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