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柿本ケンサク演出家、映像作家、写真家kensakukakimoto.comtheatre-tokyo.com/

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柿本ケンサク
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諸塚村

2011.07.23

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21日〜23日、宮崎県の山奥に。

諸塚村


ここには坂本龍一さんが代表をつとめるmore Treesの森の一つがある。


さかもと.jpeg






















SAKAMOTO_TREE052nano_ugly.JPG


SFCにもみとめられる森を持つ村。


SFCとは

森林を適切に管理し、そのような森林から生産された木材を使って製品を作り、

流通させ、消費者に届ける。このように森林の望ましい管理方法と、その森林に由来する製品を認証する「森林認証」という制度のことで

FSC(Forest Stewardship Council、森林管理協議会)は、国際的な森林認証制度を行なう第三者機関のひとつ。

【1】 森林環境を適切に保全し、
【2】 地域の社会的な利益にかない、
【3】 経済的にも継続可能な

森林管理を推進することを目的としています。

この諸塚村の森で、坂本さんの新しいプロジェクトが始まる。

かなりやばいことになりそうで、今からかなり楽しみだ。


諸塚村のいくつかの場所でフィールドレコーディングをする。


今回はたんなるフィールドレコーディングではない。これは壮大なプロジェクトの序章にすぎないのだけれど


このフィールドレコーーディングでいろいろと気付かされることがある。


普段、耳にする音。

僕たちの耳は自動的に音のバランスを調整している。


これの多くは、簡単にいうと大きな音に合わせてしまっている。

よって聞こえないになってしまっている音もたくさんある。


こうやって、村で、山や木や、風や、動物たちの音に耳をすませると


普段、自分たちがどれだけそこにある音を無意識のうちに気付かずに生活しているのかがよくわかる。


森では虫の羽の音一つも音としてちゃんと存在する。

木々の向こう、遠くからは沢の音がする。


そうやって、感覚がだんだん開いていく。


そうやって感覚がひらけていけばいくほど、


早朝、出発の時間、迎えにきた、ロケ車のエンジンの音がなんともうるさくて仕方ない。

朝食をたべていて、遠くから車が近づいてくるが手に取るようにわかる。


自然の奏でるメロディの中で、人間のつくった人工の音はなんてうるさいんだろう。


東京に戻ると

むしろ、そんな音だらけなのである。


木々や、動物の音が聞こえてくる前に、エンジン音や、多種多様にあらゆるところから流されている音楽。

エアコンの室外機、巨大な音量の人工ノイズにつつまれて生活をしている。


とたんに、耳はそんなノイズにバランスを合わせる。


すると、再び、自然の音は聞こえなくなってしまう。

意識をするだけで、いろんな音や、木々の声が聞こえる。

それはもしかしたら、悲鳴をあげている音かもしれない。


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