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松井智則PR01. エグゼクティブディレクターオリジナルであり、時代感があるブランドをたくさんPRさせてもらっています。www.pr01.com

松井智則
PR01. エグゼクティブディレクター

オリジナルであり、時代感があるブランドをたくさんPRさせてもらっています。
www.pr01.com

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まあね

2010.05.26

PR01.のブログで不定期に更新されている小説も

どうやら終わりに近づいているらしい。

一体どんな終わりになるのか?

読者はいないかも知れないが

そんな寂しいこと、自分で言わないで欲しい。

今日もAB型全開。


あらすじ。


ひょんなことから不思議な力を授かった
たけし。
何の為に自分が生まれて来たのか?
そして何がこれから待ち受けているのか
世界中を旅して僕らはその答えを探す
愛するサーシャや仲間と一緒に。。。。


36話目 時間


時間が紡ぐ運命の匂いを僕は大事にして

何かあれば、その出来事ひとつひとつに理由が欲しかった。

でも、そんなものがないと思い始めていたのに

また、あなたは一歩先を歩いている。


「どういうこと?」


驚いた顔で僕の顔をみつめるサーシャ。

当たり前だろう。

サーシャは僕が力を持った時には、すでに力を持っていて

そして覚醒も終わっていた。

彼女も地球の声を、いや、それが地球という固有名詞で

呼べるものと気が付いてなくても

彼女の感性で受け取っていた。

「僕が覚醒したときに僕は地球からメッセージを受け取った。

いや、受け取ったかどうかはどうでもよくて、一連の流れを

僕に与えたのが、目の前にいるジョンさんなんだよ。」

窓には青々とした木々が揺れていて

反射する窓にうつる中尾さんは今、どんな気持ちで

僕らの会話を聞いているか気にはなる。

勘が良いというか、能力のひとつに

そういった要素が混ざっているサーシャは

その台詞だけである程度は理解したようだった。

「そうなのね。。。。

ジョンさん? あなたの能力はあなたが力を

むけた誰かに気が付かせる能力なのね?

そして、増幅させたり出来るってこと?」

ジョンさんは自分の席に座って優しく微笑んだ。

「気が付かせるっては良い言葉だね。

嬉しいよ。

近いと言えば近いけど、僕の能力はもっと強引だよ。

三上は覚醒したときに地球からメッセージをもらったと思っている。

それは正しい。

だけど半分だけ正しいだけ。」

なぜ中尾さんが反応しないか不思議に思っていると

その中尾さんがつぶやいた。


「ジョンさん。

三上は気が付いているようだけど、ちゃんと話さないと

分からないと思うよ?」


僕は少し驚いた。


「そうだね。

サーシャちゃん、そうなんだよ。

実は地球から使命?指名を受けて、その力を

人々に与えているのが僕なんだよ。

三上が力を持ったのも、そして覚醒するようにしたのも

パリに飛んで色んな人生に変わっていくのも

そしてブラジルで現時点では倒せなかった敵を

倒せたのも全部僕が与えたものだったんだ。」

本能的、いや、ジョンさんの力を感じたから

プレスルームに来たけど

はっきりジョンさんの口から

その台詞を聞いて落ち込む僕を知った。

「どういうこと?」


たぶん気が付いているんだろうけど

サーシャが聞いた。

「地球は電力を作る発電所のように

ある期間である一定の力を作るんだ。

それを環境を守るために使ったり

三上のように、地球を害するものから

守る為の人物に力を与えたりするんだよ。

でも、地球も地球が直接力は与えない。

誰かを介してそれをおこなうんだ。

そして、その誰かが、たまたま僕だった。

僕は三上を近くで見ていて

彼の不安定な心に現代人の心を見つけた。

僕もさすがに地球がむかう先を

一人で抱えきれるほど大きい人間じゃない。

そこにいる中尾と相談して決めたんだ。

三上は不安定だけど、その心の奥底に

何か強い意志を持っていた。

それは性欲だったり物欲だったり

人間らしい欲望かと思っていたけど

地球に住む生き物が平和でいられることが

絶対条件で求める欲望を誰よりも強く望んでいた。

それを感じた僕と中尾は、ある意味危険な

賭けだったけど、三上に力を与えてみたんだ。

最初人をすぐに殺してしまったときはびっくりしたけどね。」

わかっていながらジョンさんの言葉、中尾さんが

相談をうけて僕に力を与えたことを聞いて

少し頭が混乱してきた。

色んな失敗をした僕がなぜ、ずっと

力を持ち続けてきたのか?

人を何人か殺めた時点で力を奪われなかったのか?

ジョンさんは心を読んだ。

「わかっているかな?

三上よりもサーシャちゃんのほうがわかっているね?

そう、力を奪おうか中尾さんと話していた。

実際難しいことなんだ。

僕も地球の力を与えることは出来ても

どういった力を持つかわかってない。

もう二人とも知っているように

覚醒が大きなポイントになる。

男女違った能力者が混ざることで

化けるのが覚醒だ。

だから三上から力を奪おうか迷っているときに

目の前にいるサーシャちゃんと三上が出会ったんだ。

だから僕らは見守ることに決めた。」


僕は思わず声に出した。

「どういうことですか?

サーシャと出会ったからって何が変わるわけじゃない。

覚醒は出来るかも知れないけど。。。」

サーシャは苦笑いをしていた。

それまで座ってパソコンを見ていた中尾さんが

口を開いた。

「みっくん。。。。

サーシャちゃんが持つ力とあなたの力の相性が良かったのも

事実だけど、それ以上にあなたに足りてなくて

あなたが力を間違った方向に使っていた原因を

もうわかっているでしょ?

ジョンさんと私は、サーシャちゃんに出会ったあとの

みっくんを見て、あなたはそれに近いうちに気が付くと

わかったの。

だから力を奪わなかっただけ。」


僕は馬鹿だ。

僕はアホだ。

そうだ。

覚醒したときに

ナルシズムでなくて

素直に気が付いたことを

ここ最近のめまぐるしく過ぎる日常で

忘れていた。

そう、ジョンさんと中尾さんが言っていることの真理

僕はそれを知らず人を殺した。

僕はそれを知らずワガママに力を使った。

そう、僕はサーシャと出会って


を知ったんだ。

「いつの時代もこんなことを繰り返して来たのかもな・・・」

そうやって、愛を覚えた僕だから気がついた

ジョンさんの寂しそうな理由。

ジョンさんも愛を知っているがゆえに

僕に可能性を示した。

つらいのはジョンさんや

そんなことを相談される中尾さんだったのかもしれない。

そしてこんなときだからこそ感謝してしまう。

僕の隣で笑顔でいるサーシャ。

今度は僕が苦笑いする中で

僕らがまじめな話をしているからか気を使って

部屋に入りにくそうな果林を見つけて

目配せをしていると


「さぁ、じゃあ三上

次はニューヨークに出かけよう。」

軽くジョンさんが言った。

つづく


たけし

さぁ、ロックしよう!

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