Sb　最新号 - Vertical Horizon　(仮）（平野太呂）

Sbの最新号が発売になりました。
写真の撮影は表紙と中面の１ページのみですが、
今回の企画の発案、写真のセレクト、インタビュー、
コラム、表紙のディレクションを担当いたしました。

ディアスポラ（Diaspora）という言葉をご存知でしょうか？
僕は大学のカルチュアル・スタディーズの授業で耳にしてから、
ずっと気になっていた言葉でした。

ウィキによると、
『元の国家や民族の居住地を離れて暮らす
国民や民族の集団ないしコミュニティ、
またはそのように離散すること自体を指す。』
ということです。
多くはユダヤの事を指す事が多いようです。

つまり、土地的なまとまりは持たないものの、
ばらばらに散らばりながら、
しかし集団であったり、
繋がっていたりすること、
です。

この概念は宗教や政治や戦争などに使われることなのでしょうが、
スケートボードにも当てはまるのではないか？
というのがこの企画の発端です。

僕が書いた序文。
『ディアスポラ＝ばらばらに引き裂かれているけれど、
なにか強いもので繋がっている状態。
例えばそれが、宗教だったり、血縁だったり。
そして僕たちにはそれがスケートボードであったりする。
この瞬間、世界のどこかで、誰かがテールを叩いている。
コーピングにトラックを擦りつけている。
僕たちは見えない力で繋がっている。』

世界中から写真を集めました。
世界中でスケートボードが行われています。
写真を世界中から瞬時に集めることができるのも、
僕らがディアスポラ状態だからです。

アフガニスタン、マケドニア、セルビア、アラブ首長国連邦、
ウガンダ、ロシア、タイ、ミャンマー、ラオス、フランス、イギリス、
オランダ、スイス、日本、ブラジル、アメリカ、韓国、ポルトガル、
モンゴル、、、、、、

表紙はハーベストのハロシに作ってもらった、
スケートのデッキで作った地球儀です。
この企画にピッタリ。

スケートする人も、しない人も、
是非、手にしてみてください。