GET IT RIGHT !
矢野考太郎
バーニーズ ニューヨーク メンズPR
世界有数のスペシャリティストアとしてワールドワイドな視点での品揃えが魅力の、「バーニーズ ニューヨーク」のPRを担当。
www.barneys.co.jp
-
-
- 2013年
- 2012年
- 2011年
- 2010年
- 2009年
-
-
M's TURQUOISE TREASURES #3
2009.11.26
みなさまこんばんは。
その昔、私の一番の親友、坂田さんに 「やっぱりターコイズを見ている時が一番幸せですよ~」
とポツリ話したら
「コラコラ中野マンちゃん、それは俺と呑むよりも楽しいのかよ~!」
とかわいい怒られ方をされた経験をもつ矢野の先輩、中野です。
前回この矢野ブログにお邪魔した際にレッドマウンテンの話の予告をしたら
思いがけない方からも「あれまだなの~?」と言われ、、、嬉しかったです。
さて、本題です。
レッドマウンテンという名前それ自体が、私は格好良いと思っています。
言葉の響きって大切ですよね。
私のターコイズの師、正木さんのお店 「NATIVE SPIRIT」 では、今もアメリカ産ターコイズが採掘された鉱脈ごとに大分類され
圧巻の品揃えでショーケースに並んでいます。
興味を持って訪れたその昔、移転前の旧ショップでいつものようにビズビーターコイズに目を輝かせていました。
ちょうど自分として2つめのビズビーターコイズ、はじめてのリングを入手してそれはホクホク顔で
もうしばらく買わないぞ~(正確には買えない)という時でした。
そのときふと、左のケースに目を奪われました。
これは何の鉱脈だろう??
非常に一筋縄ではいかない魅力がバシバシと伝わって来ました。
正木さんに尋ねると、レッドマウンテンと教えていただきました。
実は2004年以降市場に良い石も若干出回りましたが
それまでは、ほとんど良い物に出会えない
非常に玄人好みの石
だったのです。
ネバダ州ランダー群にて採掘されたレッドマウンテン。
1965年に一度閉山しましたが
現在もわずかながら採掘されているそうです。
本来赤いマトリックスが入るのでこう呼ばれたレッドマウンテンですが、
細かく入ったマトリックス(不純物)が美しいスパイダーウェブのものから
濃い墨汁のような力強いマトリックスが入った青い石まで(このルックスは2004年以降他店でも見かけるようになりました)
そのルックスは実にバリエーションに富んでいます。
携帯の画像なので綺麗に撮影できず残念ですが
こちらは両方ともネイティブスピリットさんで購入したレッドマウンテンのリングです。
両方ともトップグレードに近いハイグレードの石だと思います。
上はジョー ピアッソJr 作、下はレオナルド ネズです。
下のリングも光がどうにも反射して、白っぽくなり見えにくいのですが
ランダーブルー(いつか書きますが、簡単に言うと別格に高価で希少性のあるターコイズ)に被る素晴らしいルックスを持ちます。
*これは参考までに軽井沢の名店グリーングラスさんのレッドマウンテンの画像です。
こんな色目が代表的なハイグレードの特徴です。
とにかく、色々な鉱脈にも似たルックスもありながら、それでも分かる人にはピピっと分かる石
それがレッドマウンテンです。
非常に見た目のバリエーションが多く、もしレッドマウンテンが好きという方がいても
その好きな傾向は必ずしも同じベクトルではありません。
そこがビズビーとの大きな違いではないでしょうか。
*もちろんビズビーにも微妙な好みがあるので断言するとコレクターの方に怒られてしまいますが
相対的に見てということで、多めに見てください。
いけない、またマニアックな話になってきたので少し話しを変えます。
そんなレッドマウンテンも見ることができて、しかも相談しながら好きなアーティストに
オーダーもできる素晴らしい店が上野にあります。
心やさしいオーナー、薄井さんが迎えてくれる 「BRAVES TRADING」 さんです。
オルテガ好きでベストを集めている僕ですが、薄井さんのセンチネラのベストの着こなしや
ジュエリーの重ね着け方をみると、洋服屋としていつも刺激を受けます。
HP
http://bravestrading.shop-pro.jp/
ブログ
http://blog.bravestrading.shop-pro.jp/
HPもブログも薄井さんの真摯な性格が出ていて最高です。
このブレスは2本とも私が持っていたジュエリーから石を外して、私のデザインイメージを元に
ゲーリー リーブスへ薄井さんがオーダーしてくれて完成した作品です。
上は前述のグリーングラスのオーナー、太田さん曰く
「うちで扱ったビズビーの中で間違い無く5本指に入る石」
と言われたエクセレントグレードのビズビーのペンダントヘッドの石を外してブレスにしたもの。
下のレッドマウンテンの5つ石ブレスは、ネイティブスピリットで石に惚れ込んで購入するも
どうにも僕の手首には小さくて着けなくなって眺めるだけだったものを生まれ変わらせた逸品(自画自賛)です。
以前MONOマガジンさんでも、このブレス2本は2度ほど紹介されたので
見た方がいらっしゃるかもしれません。
薄井さんのお店で購入した石をつかっても持ち込みでも、オーダーを受付けていただけます。
私はこれ以外にも
ノーバート ペシャラカイ、ダリル ビゲイ等の一流アーティストの作品もオーダーしました。
なんだかんだとそれ以外のも多々あり、石無しを含めると一番お世話になっているお店です。
上野アメ横の中田商店を曲がって少し歩いた右手にあり
タイミングが合えば、笑顔の素敵な奥様とカワイイ息子さん(まだ1歳くらい)にも会えます。
薄井さんご自身も彫金の講師等もされていて、店内にはジュエリーを製作する道具があります。
なので店内にあるジュエリーの説明も、スタンプの入れ方を知っている作り手からこそ分かる技術の説明もあり
自分のジュエリーへの愛着が一層増します。
またインディアンジュエリー愛好家が欲して止まないトップ中のトップのアーティストが
漢字で書いたメッセージが飾られていて、それを見るだけでも行く価値があります。
都内でも屈指のアーティストの人選の厚さと、本当はライバルできるから教えたく無かったのですが、、、
というくらい値付けが良心的(つまり作品の価値に対してお得価格!)で
最初の1本目をどこで買おうか迷っている方や、色々なアーティストを見たい方には
自信を持ってオススメします。
ここまで書きましたが、僕の狙っているジュエリー売れませんようにと願いつつ、次回に続きます。
次回はターコイズは1回お休みして、私の好きなアーティストの話にいきます。
インディアンジュエリーの魅力はターコイズの質とジュエリーとしての魅力のかけ算で決まります。
最後までお付合いありがとうございました!
※コメントは承認されるまで公開されません。