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コラボレーションしたスペシャルサイトです。

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SHOPPING ADDICT 2017 Jan.  〜編集部員のお気に入り〜

2017年も早一ヶ月が過ぎ、店頭には一足早く春夏のウェアが並んでいます。新しい季節に何を着るか想像するのは、今の時期ならではの楽しみ。つくづく、四季と日本人の精神性は深く関わっているのだなと思い知ります。次の季節に思いを馳せながら、今月もどうぞご覧ください。

  • Photo_Masaki Sato,Hiroyo Kai
  • Edit_Taiyo Nagashima

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komu

パリは寒かった。

小牟田亮

極寒のパリにて、17-18AWのメンズコレクションを見てきました。日本のブランドがかなりの存在感を放ってました。誇らしい気分になりますね、やはり。

7×77×7のレザージャケット

ネイビーというのがたまらない。

ここのところ、妙に気になるブランドである〈7×7〉。これまでは着こなすのに胆力がいるというか、いい意味で骨っぽいアイテムが多かった印象なのですが、最近は恐ろしく洗練されたプロダクトがチラホラ目につくようになり、それがいちいち極上の出来なのです。このネイビーのディアスキンを使用した、スポーツジャケット型のレザージャケットもそのひとつ。タイトすぎずちょうどいいゆとりのあるパターンと、柔らかな革の質感は、大人の革ジャンにふさわしい仕上がり。黒じゃなくネイビーというのもニクいわけで。いつかディレクターの川上さんに、自身のものづくりについて聞いてみたいなと思っています。
¥162,000+TAX

7X7
03-6427-6315

I3 ITTY-BITTY et EdificeI3 ITTY-BITTY et Edificeのセットアップ

上品極まりないセットアップ。

この冬、一番履いているパンツといえば、〈イッティ ビッティ〉のグレーのウールパンツです。ゆっくりとテーパードしていくシルエット、上質なウールの質感、そしてベルトレスのイージーパンツ仕様、そのどれもが最高で、とにかくしょっちゅう履いてます。次の春夏もまた素晴らしいコレクションなのですが、その前に「エディフィス」とコラボした新しいシリーズがスタートします。これがまた白眉の出来でして。大人のコーチジャケットと、共地のパンツのセットアップは、あらゆるシーンで活躍しそうな汎用性の高い一着。ストンとした落ち感がとにかく綺麗な、〈イッティ ビッティ〉の服。ぜひお試しあれ。
パンツ ¥20,000+TAX、ジャケット ¥35,000+TAX

エディフィス 渋谷
03-3400-2931

Tapia Los Angelesタピア・ロサンゼルスのコート

円熟のコレクション。

マイフェイバリットブランドである〈タピア・ロサンゼルス〉、17年春夏も最高でした。どこがそんなにいいかと申しますと、絶妙にこなれた感じに、このブランドの魅力が詰まっているのではないでしょうか。ステンカラーとトレンチを合わせたようなこのコートも、薄手のコットンにウォッシュをかけており、初めて着た時からいい意味でくたっとしています。この肩のチカラが抜けた感じが、ありそうでないんですよね。パリのエレガンスと、LAのリラックスが合致した、と言葉でいうと簡単ですが、ようやくこの境地までマイケルのクリエイションが達したということなんだと思います。
¥65,000+TAX

モアライド
03-6450-2620

YOUNG & OLSEN The DRYGOODS STOREヤングアンドオルセン ドライグッズストアのトートバッグ

ついに見つけた最愛のひと。

だいぶ前からずっとトートバッグを探していました。おそらく前前前世から探していると思います。理由はリュックが子供っぽく見えるなーと急に思い立ってしまったため。それまでは両手が空くリュックって最高!と思っていたはずなのに、現金なものです、我ながら。そして見つけたこちら。いいところを列挙します。まず軽い。そしてギラついてない。個人的に大好きなシボ革。持ち手が長すぎない。そして大きすぎない。うーん、まだまだありそうです。とにかくどこからみても最高としかいえない、自分のためのトートバッグなのでした。基本的に荷物が多いタイプですが、ほとんどその中のものを使ってないことが判明。これからは荷物は最小限にして、優雅にこのトートを持ち歩こうと思います。
¥30,000+TAX

YOUNG & OLSEN The DRYGOODS STORE
youngandolsen.com


yama

たまにはさぼるときもある。

山本博史

1月はめっきり走るをさぼってしまった。だって寒いんだもの。とはいえ2月の頭には守谷ハーフマラソンが控えている。ぼくの実家に民泊して的な。大丈夫かな。

HOKA ONE ONE®ホカ オネオネのリカバリーサンダル

「ホカ オネオネ」の意味を知っていますか?

近年、トレイルランニング、ランニングシーンのみならず、スニーカー及びファッション業界において、「ホカ オネオネ」という一般的には聞きなれないキーワードを耳にすることが着実に増えてきている。この2009年にスタートしたこのシューズメーカーの特徴は、ニュージーランドのマオリ語で「Time to Fly(さぁ、飛ぼう)」を意味する変わったネーミングのブランド名のごとく、他のブランドを凌駕する圧倒的なまでの軽さとクッション性にある。そんな〈ホカ オネオネ〉の哲学を踏襲しながらも、ラン後の足をソフトにいたわってくれるのがこちらのサンダル「ORA RECOVERY SLIDE」です。ご覧の通りの特大のミッドソールが、疲れた足を優しく包み込むのはもちろんのこと、ビジュアル的にもインパクト抜群。本格的なトレイルランニングのシーズンとなる春に向けて、買い揃えておきたい一品です。
ORA RECOVERY SLIDE ¥8,000+TAX
※2月発売予定

デッカーズジャパン
0120-710-844
http://www.hokaoneone.jp
(2月初旬オープン予定)

THE NORTH FACEザ・ノース・フェイスのバックパック

山でも街でも映える黄色。

ぼくは普段から走れるバックパックを背負っている。「走りたい!」と思ったその瞬間に走り出せるし、パフォーマンスギアならではの本物感は、身に付けたときのスタイルとしても適度に機能してくれる。とはいえ、あまりにも見た目がハイスペックというのもいただけない。なにごとも心地よい塩梅であることが重要なのだ。〈ザ・ノース・フェイス〉の「FP HTBRID 30」はまさにそう。真冬のアウターだって収納できる容量30Lに、ストレッチ性に富んだフロントのメッシュポケットでさらなる収納力を確保。ロールトップ仕様で防水性にも長けていて、フロント部分にはフラスクを入れられるポケットだって配備してある。これだけ機能がてんこ盛りでありながら、見た目はクリーンでスマート。オールブラックもありますが、個人的にはこのイエロー×グレーの方が街でも山でも映えるかなと。
FP HTBRID 30 ¥21,000+TAX

ザ・ノース・フェイス原宿店
03-5466-9278
www.goldwin.co.jp/tnf/


MARCOMONDEマルコモンドのソックス

走るを、より楽しむために。

最近、走ることへの向き合い方が少しずつ変わってきた。以前は、頭からつま先まで、きっちりとこだわりのランニングギアで固めていたけれど、もっと気楽に、自由に楽しんでもいーじゃないかと思い始めています。結局のところトップ選手になれるようなポテンシャルもないわけだし。そこで〈マルコモンド〉の「RUN SOX」。足馴染みの良いパイル素材に、履き口にはリブがあしらわれ、ぱっと見は実にオーセンティック。ありそうでないユニークなカラーリングに、サイドに配された「RUN」の文字がランナーであることをほのかに主張してくれる。あくまでも普段使い用ではあるけれど、日々のジョギングであれば、これくらい遊び心のあるアイテム選びをしてもいいのかなと。
RUN SOX 各¥2,800+TAX

マルコモンド
電話:03-6805-0812
marcomonde.jp

The Thing Quarterly×Ken Kagamiザ シング クオータリー×加賀美健のシューレース

テンションを上げる靴紐。

ぼくは比較的、既製品が好きなタイプなので、無理に自分好みにカスタマイズしたり、アレンジすることをあまり好ましく思っていない。お直しは良しとしても。そんなぼくでも、思わず手を出してしまいそうになったのが、こちらのシューレース。てがけたのはサンフランシスコを拠点にさまざまなアーティストとグッズ制作を行っている〈ザ シング クオータリー〉と、フイナム読者であればご存知の方も多いであろうアーティスト、加賀美健氏。キャラクターのパーツを分解、再構築したアートワークはコンセプチュアルに見えて、ほのかに笑える絶妙なバランス。せっかくならテンションを上げるために、レース用のシューズに付けてみたいと思います。

STRANGE STORE
東京都渋谷区鴬谷町12-3-301
03-3496-5611
stranges.exblog.jp

jun

今年はより純度の濃いものだけを。

中田潤

先日「PITTI UMO」の取材でイタリア・フィレンツェへ。2017年も何かとファッショントピックが多い年になりそうです。今回紹介するのもその一部。

AïEエーアイイーのセットアップ

2017年期待のブランド!

昨年展示会に伺ったときに紹介を受けた、個人的に注目している新ブランド〈AïE(エーアイイー)〉。ネペンテス アメリカのオリジナルブランドとしてスタート。デザイナーはNYオフィスの宮本健太さん。ワーク、ミリタリーウェアをベースにストリート要素を加えたリラックス感のあるカジュアルウェアが特徴的で、17SSは、“ブリティッシュ・パンク・スケート”をテーマにトップ、ボトム、スカーフの8型を展開。なかでも、カラーパターンが目を引くセットアップがすこぶるかっこいいんです。このほかにクレイジーパターンのマウンテンパーカやタータンチェックのシャツなど、絶妙な色使いのアイテムが揃います。とにかく、他にはないストリートウェアという概念で、“NYのスケーター、ストリートキッズに着て欲しい”というスタンスが大好き。まだ気が早いですけど、秋冬シーズンも楽しみです。
ロングシャツ ¥25,000+TAX、パンツ ¥28,000+TAX

NEPENTHES
03-3400-7227
www.nepenthes.co.jp

kolor BEACONカラー ビーコンのスウェット

巧みな継ぎ接ぎセンス。

毎シーズン必ず欲しいものが見つかるブランドってそうありませんが、個人的には〈カラー ビーコン〉がそのひとつ。攻めすぎず置きにいきすぎずなスタンスで、とにかく汎用性の高いプロダクトが揃っている、それが〈カラー ビーコン〉の印象。今シーズンでいえば、このスウェットがそう。かの「いいスウェットを選ぶための必須条件(フイナム中田調べ)」によれば、色、生地の厚み、身幅、着丈、首回りの開き具合、リブ幅が重要で、これはすべてクリア。加えて、インナーに白T(ギルダンの無地T)を着たときに首回りと裾から少し白が覗くかどうかをチェック。これも問題なし。そして何と言っても、この継ぎ接ぎのセンス。一歩間違えれば、いなたくなってしまうところを、生地の色やサイズ、配置でモダンに昇華しています。というわけで、前回に続いてまた出会ってしまいました、自分にとってのベストスウェットに。
¥42,000+TAX

カラー
03-6427-6226
kolor.jp/beacon

Levi’s® Made & Crafted®リーバイス メイドアンドクラフテッド®のパンツ

極太パンツ愛用者必見!

持っているパンツの9割以上は極太。本来32インチがベストサイズですが、ジーンズもチノパンも36〜40インチ(だいたいXL)をベルトでぎゅっと絞って穿いています。ちなみに丈感はローカットの靴を履いたときに、ちょうどくるぶしがチラ見するくらいが理想。このパンツがまさにそれです。綿100だけどビロードのような肌触りが心地よくて、足を通すだけで気分をアゲてくれる極太の一本。股上深めのテーパードシルエットで裾もダブル仕上げ。なおかつイージーパンツ的なウエストの仕様だったりと、とにかくノンストレス。スニーカーにも革靴にも合う、まさしく都合のいいパンツ。今年の春夏はたくさんお世話になりそうです。
¥21,000+TAX

リーバイ・ストラウス ジャパン
0120-099-501
levi.jp

MALIBU SANDALSマリブ サンダルズのサンダル

名品がさらにアップデート!

〈テバ〉に〈チャコ〉、〈モンベル〉など、いわゆるスポーツ&アウトドアテイストのものが台頭しているここ数年のサンダル事情。もう飽和状態じゃないすか、実際。で、次は何がいいかなーなんて考えつつ、昨年紹介したのが〈マリブ サンダルズ〉。2014年南カリフォルニア生まれと、まだ歴史こそ浅いブランドですが、そのスタンスはかなりヒップ! カリフォルニア州一帯における環境意識が高まりも後押しして、動物素材を一切使用しない徹底ぶり。ちなみにこれはオールビーガンレザー(動物愛護の観点で、本物の革の代用品として使用しているブランドの合成皮革のこと)タイプ。オリジナルソールは柔らかくて返りも良くて履き心地抜群。今シーズンはこれ一辺倒になりそうです。他にベージュもあり。
¥27,000+TAX

NEPENTHES
03-3400-7227
www.nepenthes.co.jp

shinri

セレクトがただただ楽しい。

小林真理

2017春夏がスタートしたばかりで、全ラインナップから選び放題のこの時期。必要に迫られてというよりは、純粋に好きなものばかりをセレクトできる甘美なこのタイミングを味わっております。

NEXUSVII.ネクサスセブンのセットアップ

暗闇に浮かぶ蛍光色。

スポーツ系アパレルを日常着として取り入れることは、トレンドというよりもスタンダードのひとつになりつつあります。とはいえ、その主流はアウトドアであり、たとえばジャージなどは中学、高校でジャージを着て部活に勤しんだ身としては、なかなか取り入れづらいものもあるなあと尻込みしてました。しかし、その敷居を下げてくれそうなジャージ風のセットアップアイテムが〈ネクサスセブン〉からリリースされます。リフレクター付きのジャケットとパンツは、どこかBEASTIE BOYSの『INTERGALACTIC』を連想する様なデザイン。カラーはブラックに蛍光イエローテープ、ネイビーに蛍光オレンジテープの2配色。ベーシックばかりではつまらないという機運が高まってきた気がする昨今、こういったアクセントが入っているとスタイリングも楽しくなってくるというものです。

NEXUSVII. WEB STORE
shop-nexus7vn.com

A.P.C.アー・ペー・セーのジャケット&パンツ

ペールトーンの美しさ。

最近のトレンドカラーとして浸透しているペールトーン、いわば浅い色合いです。鮮烈とはかけはなれていて、奥ゆかしさや日本の自然美にも通ずる静かな色彩は、日本人好みでしょうし、実際日本人に合っているとも思います。かたや、日本人に合う、ベーシックアイテムを作り続けているブランド〈アー・ペー・セー〉が、ペールトーンカラーのアイテムを作ったらこうなりました。細畝のコーデュロイ素材を使った、きれいなシルエットのパンツとシャツは、どこかフランスらしい気品の高さを感じます。トレンドカラーのアイテムとこういったベーシックなアイテムならば手を出しやすい、そんな入門編としてもいいのではないでしょうか。
ジャケット ¥28,000+TAX、パンツ ¥29,000+TAX

アー・ペー・セー カスタマーサービス
03-3710-7033

AUGUSTE-PRESENTATIONオーギュストプレゼンテーションのコーチジャケットシャツ

ラフさと上品さを兼備した逸品。

シャツはサイズが大事とは耳にタコができるぐらい聞かされていますが、そのルールは踏まえてうえで、ゆったりしたシルエット、裾をアウトできるシャツを求めてしまうんです。この〈オーギュストプレゼンテーション〉のシャツは、“小ぎれいに見える”という要素をさらにプラスしてくれるという、想像の斜め上をいくアイテムなのです。着心地は非常にラフながらも、ボタンが見えない前仕立ての処理、小さな衿、このブランドらしい滑らかで肌馴染みのよい生地を使うなど、上品なテイストを失わないのはさすがのデザイン処理かと。切りっぱなしの袖、裾の処理なども非常に好みです。バランスよくヴィンテージのデニムなどを組み合わせようかなと目下思案中です。
¥28,000+TAX

F.I.T (エフアイティ−)
www.auguste-presentation.com

MHLエムエイチエルのナチュラルデニムトラウザー

歴史あるブランドだけがもつ色気。

スタイリングの教科書によれば、パンツはナローシルエットのほうがオススメらしいですが、気分はワイドシルエット一択です。なかでも、ワイドながらも上品に仕上がるホワイトや生成りという、個人的にはこれまで手を出してこなかったカラーリングが非常に気になります。〈エムエイチエル〉のナチュラルデニムは、日本のシャトル織り機で織られ、柔らかく独特なその風合いは、このブランドが持つ色気といえるでしょう。〈エムエイチエル〉には、アーシーなカラーリングやざっくりとしたアイテムが揃っていますが、その自然さは、一朝一夕でできあがるものではありません。という視点では、歴史あるブランドに頼るというのも賢い一手かなと思うのです。
¥26,000+TAX

アングローバル
03-5467-7874

taiyo

管理社会。

長嶋太陽

扁桃炎になりました。大人は自分で健康管理をしないといけません。と、わかってはいるんですけどね。完璧な管理ってなかなか難しいものです。それはもちろん、社会や政治の場面においても。

WESTOVERALLSウエストオーバーオールズのデニムシャツとデニムトラウザーズ

フレッシュ・ヴィンテージ

今季よりスタートする〈ウエストオーバーオールズ〉に、熱い視線を注いでいます。古着の持つ魅力だけを残して、不純物を丁寧に濾過したかのような、ミニマムなのに味がある仕上がり。シャツに関しては、開襟がどこか都会的なニュアンスを持たせ、ゆったりとしたシルエットはいわゆる古着らしい歪な大きさと、確信犯的なオーバーサイズの狭間をたゆたう絶妙な落とし所に。肩の落ち方がきれいなので、もっさりしているのに上品になるんです。デニムの織りにエクリュの色味というのも魅力。パンツはたくさん型があって、今回選んだのは薄くクリースの入ったワイドなデニムトラウザーズ。腰裏のゴムバンドがなんともキュートで、褪せたブルーは古着っぽくもあり、クリーンでもあり。繊細な座標にピンが穿たれた、実にバランスのとれた一着です。新しいブランドの服に袖を通すと、自ずとフレッシュな気持ちになりますね。春はすぐそこ。
デニムシャツ ¥20,000+TAX デニムトラウザーズ ¥24,000+TAX

toff
03-3711-7795
www.toff-shop.com/

S.E.H KELLYS.E.Hケリーのトレンチコート

永世定番の新作。

トレンチコート、食わず嫌いでした。ましてや純英国産の〈S.E.Hケリー〉のそれなんて、純日本人体型の自分が着たら、焼き魚にパンを添えるみたいにちぐはぐな印象になってしまうのではないか、と敬遠していました。ところがどうして、先日「MACH55」にて袖を通してみたところ、とてもしっくりきてしまったのです。そうか、パンと焼き魚にも、サバサンドという調和の道があるのか。そんな心持ち。定番的なアイテムがコレクションの大半を占める同ブランドですが、このトレンチコートは2017年春の新作。既存のトレンチから大胆にボタンを排し、よりミニマムかつ機能的な作りが特徴です。胸もとの三つのボタンは、前合わせにいくつかのバリエーションを与え、「ボタンを留める」という作業の煩わしさから解放してくれるだけでなく、コートとして必要十分な風除けの機能も果たします。兎にも角にも、永世定番の一着。清水買いのカウントダウンが聞こえます。
¥188,000+TAX

MACH55 Ltd.PR
03-5413-5530

Jill Platnerジルプラットナーのバングル

まるで生きているかのように。

まずはその有機的な造形に目を奪われます。〈ジルプラットナー〉は、ニューヨークの同名女性デザイナーが手がける、シルバーアクセサリーブランド。自然界に存在するモチーフを再現したシルバーの造形は実に艶美で、誤解を恐れずに言えば、ゾクッとするような畏怖の念を抱いてしまいます。シルバーをくくるコード部分には、かの有名なゴア社が開発した「TENARA」という特殊繊維が用いられており、耐久性は抜群。あらゆるシーンを共にするアイテムとして不足なし。唇、魚の骨、ざくろの種子。自然が育んだデザインの強さ、ユニークさ、そしてどこかグロテスクなつややかさに改めて気づく、実に趣深いアクセサリーですね。
左 ricochet ¥120,000 中左 pomegrante seed ¥106,000 中右 kiss ¥115,000 右 birdbone ¥120,000 上 pinewheel ¥85,000 (すべて+TAX)

Jill Platner
www.jillplatner.com

INSTRMNTインストゥルメントの時計

めでたしの先へ。

限りなくミニマムなルックスと、この美しいパッケージング。時計というプロダクトに新たな風を送る〈インストゥルメント〉は、英国グラスゴーを拠点とするウオッチブランドです。20世紀の工業デザインから強くインスピレーションを受け、実用的かつミニマルなデザインを追求。アメリカのクラウドファンディング「Kickstarter」にて出資を募り、見事成功を収めたブランド、という顔も持ちます。近年、クラウドファンディング領域が大きく伸長している一方で、お金は集まったけれど肝心の開発が頓挫し、訴訟問題にまで発展しているというケースも散見されます。〈インストゥルメント〉は2014年にクラウドファンディングによってスタート。生産ラインを確保し、プロダクトを研ぎ澄まし、今や世界中で愛される小さくも個性的なブランドに成長しました。一過性の話題で終わらずに、地道に物作りをし続けるということ。華々しさの裏に宿る地道な姿勢は、もちろんプロダクトにも反映されています。続けることは容易ではありません。ブランドもメディアも。

¥35,000+TAX

MAIDENS SHOP
03-5410-6686
shop.maiden.jp

mura

僕のスタイルの移り変わり。

村松諒

ここ数年、とくにトラッドな格好が多かった。だけど、そんな格好にも少しずつ距離を置くようになり、昨年末からゆったりしたサイズのものを選ぶようになった。ゆとりがあるから、着やすいし、動きやすい。今までタイトな服が多かった自分にとっては意外な発見だった。さらに、これから先、自分のスタイルがどう変わっていくのか楽しみ。

LAD MUSICIANラッド ミュージシャンのブルゾン。

音楽と服。

ラッド ミュージシャンの展示会では、そのシーズンのインスピレーション源になった音楽がかかっている。服のチェックはもちろんだが、個人的にはそのマニアックな選曲をいつも楽しみにしている。2017年春夏コレクションは、イギリス人音楽家のデレク・ベイリーによる即興作品だった。時代や流行と関係なく、つねに音楽からイメージを膨らませる、デザイナーの黒田雄一さんの姿勢はさすがだと思う。写真は、3レイヤーの完全防水のナイロンブルゾン。防風性、透湿性にも優れた機能素材を使いながら、フードや袖まわりは立体裁断にこだわり、フォルムはボックスシルエットに仕上げている。さらに、余計なデザインのない黒で統一した見た目もポイント。
¥42,000+TAX

LAD MUSICIAN SHINJUKU
03-6457-7957
www.ladmusician.com

RAF SIMONSラフ シモンズのカットソー。

“ピッティ” の記憶が蘇る。

昨年の6月、初めて「ピッティ・イマージネ・ウオモ」の取材に行った。一番の目的は〈ラフ シモンズ〉のランウェイショーを観ること。これまで海外のファッションウィークの取材をしたことはなかったし、それまで〈ラフ シモンズ〉のランウェイショーを生で観れるなんて思ってもいなかった。だから、この記事の模様は今でも忘れられない。“ピッティ” に出展した約150ブランドを集めたイベントが、2月1日(火)から伊勢丹新宿店メンズ館で行われる。そこで発売される〈ラフ シモンズ〉の限定のカットソーは、ネックの部分にベルトがついた、どこかパンクっぽさを感じさせる仕上がり。ラフのファンにはたまらないアイテムではないだろうか。
¥43,000+TAX

伊勢丹新宿店
03-3352-1111
www.imn.jp

EMPORIO ARMANIエンポリオ アルマーニのキャンバストート

使い勝手のいいバッグ。

着心地に優れたリラックス感溢れる服が、知的な大人の雰囲気を感じさせる〈エンポリオ アルマーニ〉。中でも毎シーズン、豊富にそろうアクセサリー類は、カジュアルなスタイルからフォーマルなスタイルに至るまで、幅広いシーンで活躍してくれる。今回ピックアップしたのは、ランウェーショーにも登場したトートバッグ。〈エンポリオ アルマーニ〉のブランドロゴを表現したという、ビビッドカラーの無造作な刺しゅうが印象的だ。ボディにはキャンバス素材が使われるため、傷を気にせず気兼ねなく使えるところもいい。ショッピングバッグとしての他、1泊や2泊程度の旅行にもおすすめ。ショルダーストラップ付きで、バッグの内側には小物の収納に便利な内ポケットもある。
¥51,000+TAX

ジョルジオ アルマーニ ジャパン
03-6274-7070
www.armani.com

PAUL SMITH BAGポール・スミス バッグのキーケース

愛らしい花のイラスト。

今シーズンの〈ポール・スミス〉は、メンズとレディースを共通して花のモチーフが多くのアイテムに使われている。ブルゾンの袖やテーラードジャケットのラペルを始め、シューズ、Tシャツに至るまで、そのバリエーションも豊富だ。パッと見ただけでも人を楽しませてくれるデザインは、〈ポール・スミス〉ならでは。写真のレザーのキーケースは、実はウィメンズラインのもの。独特なタッチで一輪だけ描かれた花が愛らしく、展示会で見つけたときに気に入ってしまった。プレスの方によると、このイラストは伝統的なイギリスの庭に咲く、ポピー、ストック、スカビオサが描かれているそう。黒のタイプは男性にもおすすめで、プレゼントにも喜ばれる一品だ。
各¥16,000+TAX

ポール・スミス リミテッド
03-3478-5600
www.paulsmith.co.jp


bob

エキサイティングな日々。

石井陽介

2017年も早一ヶ月が過ぎ、残すところもあと十一ヶ月。きっと今年もアッという間に終わるのだろう。と、まだ一月なのに年末のことを早々と思ってみたり。時が経つのを早く感じるのは充実している証拠か。2017年、さっそくエキサイティングな日々を送っている。

KAPTAIN SUNSHINEキャプテン サンシャインのレインポンチョ

ミリタリー仕様のてるてる坊主。

普段から専ら自転車移動の自分にとって、最大の敵は急な雨。だから常に雨具は携帯しているのだけれど、いかにもな雨合羽は萎えるし、かといってテクニカルなマウンテンパーカは性に合わないし、なかなか自分にしっくりとくる物がないのだ。いつもの格好にそのまま合わせても遜色のないレインウェアはないものか。そんな時に出会ったのが、この〈キャプテン サンシャイン〉のポンチョでした。ご覧の通りミリタリーをベースにしたデザインで、ギアを感じさせる佇まいがまずツボ。素材はナイロン100パーセントながら、細番手の糸を高密度に打ち込み、特殊な加工と製品染めによってコットンライクに仕上げています。これが撥水性を高めると共に、クラシックな見た目に一役買っているのです。また、ポンチョ特有の“てるてる坊主”のようなシルエットですが、ありがちな“ほっこり”した雰囲気は一切なく、武骨な匂いを残しているのも良い。おまけにパッカブルで携帯に便利。まさしく、こんなレインウェアを待っていたんです。
¥37,000+TAX

クリップ クロップ
03-5793-8588
kaptainsunshine.jp


COLUMBIA BLACK LABEL × Mountain Researchコロンビア ブラックレーベル× マウンテンリサーチのフィッシングベスト

夢の共演。

かねてからクラシカルなゲーム系ウェアは大好物。目的を持ったディテール一つひとつにはストーリーを感じるし、何より“服”というよりも“ギア”といった、その見た目に惹かれる。なかでもフィッシングウェアに対する思いは熱く(その辺の理由は先月のショッピング アディクトでも触れているので割愛しますが)、〈コロンビア〉のフィッシングベストは特に強い思い入れがありまして。あまり知られてはいませんが、マルチポケットを有したフィッシングベストを開発したのが他でもない〈コロンビア〉で、昔からよく古着屋でヴィンテージの個体を見つけては買っていました。写真は、そんな名作ベストを現代的にアップデイトさせた〈コロンビア ブラックレーベル〉と〈マウンテン リサーチ〉のコラボ品。背面の大きなポケットなどの過剰なディテールはシンプルに昇華しつつ、サイズ感を見直したり下部をジッパーで切り離すとウエストバッグとして使えたりと、ヘリーテージの雰囲気を残しながらも、タウンユースとしてちょうど良い塩梅に落とし込んでます。そして何よりも、この実力派同士の共演っていうだけで心躍るし、こういった試みを本家本元がやっちゃうというのが嬉しいじゃないですか。¥22,000+TAX

株式会社コロンビアスポーツウェアジャパン
0120-193-803
www.columbiasports.co.jp 


RUSSELL MOCCASIN × 福祿寿ラッセル モカシン × 福祿寿のバードシューター

カリスマが作ったフィールドブーツ。

下町浅草の片隅にあるブーツリペアショップ「福祿寿」をご存知でしょうか?ここはただのリペアショップにあらず、既製品の修理はもちろん、ソール交換やコバの幅を調整するなどして、ブーツを全く違う表情へと変化させる“ブーツカスタム”の名手でもあるのです。ブーツのポテンシャルを十分に引き出し、さらにドレスアップさせるカスタムセンスは一見の価値有り。ブーツラバーから熱狂的に支持されるカリスマショップなのです。そんな「福祿寿」が不定期に取り組んでいるのが、ブーツメイカーとの別注プロダクツ。写真はこのほど発売される、〈ラッセル モカシン〉との逸品です。これのなにが凄いって、40年代の木型をモチーフにしたオリジナルラストを「福祿寿」自ら作ったところ。さらにソールは好みのものから選べて、「福祿寿」が1点1点丁寧に底付けしてくれるのです。革変えやパーツ替えといった、いわゆるの別注品ではなく、ブーツの歴史や構造を熟知したブーツリペアラーが己の手を使い、細部にまでこだわった特別仕様の別注品。語りたいところが有り過ぎて文字数が足りないのが惜しい。
¥78,000+TAX〜

福祿寿
03-3871-8262
hukurokuju.com

Swimsuit Department ×TEMBEAスイムスーツ・デパートメント × テンベアのウォールポケット

見せる収納で、部屋を楽しく彩る。

昨年末の大掃除で困ったのが、ハサミとかメジャーとか電卓などの、普段よく使う日用品の収納場所。なんとなく電話台の引き出しの奥にまとめて仕舞っているのだけれど、いちいち取り出すのが面倒だし、しかもなぜか探すと見つからない。一目瞭然で、しかも咄嗟に取り出せる場所はないか色々と試行錯誤していたのですが、〈スイムスーツ・デパートメント〉で見つけた「ウォールポケット」が、そんな悩みを一発で解消してくれそうです。形状が異なる大小様々のポケットが6つ用意されており、物のサイズや形に応じて収納可能。“見せる収納”とはよく言ったもので、何てことのない日用品も、ここに入れるだけで不思議と小洒落た感じに収まるのです。どこに何を入れようか考えるのも楽しいし、部屋を楽しくさせるインテリアとしても機能してくれます。どこか懐かしい、アメリカの子供部屋の壁にありそうな温かみのあるデザインも良い感じ。しかも生産はキャンバスバッグでお馴染みの〈テンベア〉というのも嬉しいですね。長年使い込んだ経年変化も期待できそう。
¥16,000+TAX

スイムスーツ・デパートメント
03-6804-6288
swimsuit-department.com

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