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小牟田亮フイナム編集長秋田生まれ、埼玉育ち、東京在住、神奈川移住予定。「衣・食・住」バランス良く好きです。よく文化系に見られますが、意外と体育会系です。最新のブログ記事

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小牟田亮
フイナム編集長
秋田生まれ、埼玉育ち、東京在住、神奈川移住予定。
「衣・食・住」バランス良く好きです。
よく文化系に見られますが、意外と体育会系です。

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RELAX BOYが出たよ!ちょっと前に。。

2013.12.14

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めでたい! 我らが渋谷直角センセーが
あの名作、迷作、冥作『RELAX BOY』を上梓しました!

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『RELAX BOY』とは、ですね。。
2000年代に『relax』『olive』(マガジンハウス)や
『bounce』(タワーレコード)などで発表されていた、
渋谷直角の初期衝動炸裂漫画なわけで、
そのただらなぬ勢いと、わけのわからんカオスっぷりで
カルトコミック感がはんぱない作品だったのであります。


それが今回めでたく復刻!


大評判の前作、
『カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生(以下、ボサノヴァ)』が出たときは、
フイナムできちんと紹介しそびれてしまったので、
今度こそ!というわけで
喫茶店でだらだら喋って(取材)きました!


んん? 遅くね?と思った方。
はい。遅いです。
何が遅いって、アップするのが遅いです。


いやぁ、もう人(直角さん)のこと言えないです、ホントに。


直角さんと会ったのは、12月7日(土)だし、
このブログも9日(月)、
つまり『RELAX BOY』の発売日に
アップするつもりだったんですけどねぇ。。

ま、そんなわけで、びみょーにタイムリーじゃない感じですが。
ぬる~い感じでどぞー。


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これは、"友達のお店"限定のカバー、ご覧の通り有村架純さん。


「今回、特典をどうしよう?ってなったとき、一番最初に思いついたのは、僕が書いた通常版の表紙を、もんのすごい絵の上手い、ビックリするぐらい大御所の漫画家さんが、コレと同じ絵を描くスペシャルカバーっていうのはどうかな? って考えて。それこそ鳥山明先生クラスの人が描いたら面白いんじゃないか、と提案して。そしたら、やっぱり断られて 笑。でも、誰でもいいから有名な漫画家さんに、っていうのも違うんで、じゃあもっと考え方を変えて、すごいかわいい子の、すごく良い写真!みたいな別カバーだったらアガるかな、と思って。みんなが可愛い、って思ってる人は誰かな? ってことで、有村架純さん。そこから、あ、じゃあ写真を佐内正史さん、スタイリストを伊賀大介さんがやってくれたら、『relax』でやってたグラビアコーナーともつながるし...、ってズルズル~って思いついて。実現できてよかったです」


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これは有村さんのポスター。「友達の店」に貼ってあります。


「1枚の写真だけじゃもったいないから、ポスターも作っちゃおう! ってなって。今回の『RELAX BOY』、話自体はけっこう何年も前からいただいてました。担当の編集さんが「これが今読めないのは、もったいないと思うんですよー」って長いこと尽力してくれてて。おかげさまで『ボサノヴァ』が評判になって、ようやくGOが出たのが夏ぐらいですかね。今回はあんまり時間がなかったので、『ボサノヴァ』の時みたいに特典をCDとかにできず、紙ものにしました」


「今回の版元である、小学館クリエイティブっていうのは、もう読めなくなってるようなものを世に復刻させるというか。古書の世界で高騰している漫画とかを、積極的に復刻したりしてるレーベルなんです。それこそ藤子不二雄先生とか手塚治虫先生の初期の作品を出したりしてますね。だから、中に『火の鳥』のチラシとかが、こんな感じで入っていて 笑。このギャップが面白いんですよね。あとこのチラシの中のカタログ! 永井豪先生の『キューティハニー』とか、横山光輝先生の『闇の土鬼』、『バットマン』、『帰ってきたウルトラマン』、そこに『RELAX BOY』!ヤバすぎるでしょ、この並び 笑」


写真 3.5.JPG


「改めて読み返してみたとき、自分でもホントに笑っちゃったんですよ。記憶以上にくっだらなかったから。若さとかなんか色んなものが炸裂してますね。でも、意外と僕の作風が全部詰まってるような気がします。こう、『relax』の中で......、フイナムの中でもそうですけど、並んでる中でものすごい異質なものっていうか、「コイツ何なの!? コレでいいわけ?」っていうスタイルがあって。動物園でも珍獣のオリっていうか、「こんな動物もいるんだ」って感じ? 「アリしか食べねーんだ」みたいな 笑。そういうヒドさが当時からちゃんとあって、嬉しくなりましたね」

「ただ、この漫画。一応『relax』の広告という目的があったので、『olive』とか『bounce』とか、色んな本にバラバラに載ってたんで、全部読んでた人はホントに少ないと思います。しかも、『relax』がリニューアルしちゃったので、途中で終わってますしね。未完です。だから、今回完結編を30Pぐらい書いたんですけど、自分で描いてた伏線をまったく回収できなかったです 笑。"アメリカ大統領が動いた"とか、"元グリーンベレーだった"とかそんなの回収しようがないよ! ムリだよ!っていうのばっかりで 笑」


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これも"友達のお店"限定の付録。未使用シーンや、
あとがきに代えての元ネタ解説などを掲載した『OKURA』。
シャレか?っていう。。


「で、明日(しつこいようですが、取材日は12月7日。。)原宿のトーキョーカルチャートビームスで、恒例のフラゲ大会をやるんですが、トークショーのゲストが小西康陽さんで! 小西さんは何回か取材したこともあるし、イベントとかでもお会いしたことはあるので、もちろん面識はあるんですが、緊張しますよね。『RELAX BOY』もそうですけど、『ボサノヴァ』はピチカートの曲とか小西さんの名前がガンガン出てくるし、どう読んだのかしら...、って。すげえムカついてるかもしれない 笑。小西さんってオシャレとかセンス良い人、みたいに思われがちですけど、全然浮ついてないんですよね。世の中に対する怒りとか憎しみみたいなものを持っていて、カッコいいもの/悪いものの基準が、自分の中にハッキリある感じ、というか。だからぜんぜん流されないし、軽薄なオシャレ、みたいなものへの悪意もすごく感じる。そういうところが学生時代からずっとかっこいいなって思ってたんで、今回出てくれるのめちゃ嬉しくて。まぁ僕はつねにグダグダに体当たりスタイルなんで、当日もなんとかなる、、かなーと」


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フラゲ大会当日は、直角さんが『リラックスボーイ』を購入した、
みなさんにサインを書いておりました。

小西さんとのトークショーの内容は、来場された人だけに、
ということで控えさせていただきます。。


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「電車の中吊り広告になっていた「RELAX BOY」です。
ひどいですよね、なんて時代だッ!って感じですね」


「前からそうなんですけど、プロフィールの肩書きは「ライター/まんが」です。「まんが家」じゃないのは、そこはガチのまんが家さんに対する敬意というか。やっぱり、この書き下ろしの完結編描いたときも思いましたけど、「漫画家さんは本当にすごいな...」って思って。すっごい大変なんだもん。笑 だからマンガも描きます! 描かせてください!くらいの感じだなあ、って。やっぱりほら、僕はいわゆる浮浪雲なので。今のところはまんがも文章もどっちも楽しいので、両輪でいけたらいいなっていう感じなんですけど、でもこういう中途半端なスタンスも、まんが家さんからしたら腹立つのかもしれませんねぇ。。」


と、いう感じで直角さんの明るい未来の話?に
着地したところで、今日のところはおしまいです。


ちなみに、カルチャートでのフラゲイベントでは、
かなりの数の人に「わらしべは??」「ラッパーは??」と愛に溢れた、
たくさんのお言葉を頂戴したそうです。

えー、、、なんか、催促ありがとうございます。


まぁ、どんな形かはわかりませんが、
直角さんのことなので、
良い感じでシレーッとなし崩しにしてくれると思います。


気長に気長に待ちましょう。