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栗原道彦フリーバイヤー(?)1977年生まれ2010年に有限会社ロストヒルズを退社。2011年よりフリーでの活動を開始(?)。

クリちゃんがイクッ。

栗原道彦
フリーバイヤー(?)

1977年生まれ
2010年に有限会社ロストヒルズを退社。
2011年よりフリーでの活動を開始(?)。

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I have never seen 見たこともない 感じたこともない靴。

2009.12.29

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本日はかなり希少なジャックパーセル君のご紹介を。

CIMG4827.JPG
<80's CONVERSE "The Winner" JACK PURCELL, SIZE: 7 1/2, ¥11,340>SOLD
コチラ、僕は初見です。「The Winner」のジャックパーセル・バージョン。

259655662_o.jpg
「The Winner」とはこの広告に"Built by CONVERSE. Just for SEARS"と書いてある通り、コンバースが製造、全米のシアーズ店頭のみで販売されていたシューズブランドで、70年代から80年代前半頃まで存在していました。
この広告に載っている3モデル(ライン入りオックスフォード、ラインなしオックスフォード、ハイトップ)は「The Winner」の中でも比較的目にする機会が多いモデルですが、これらは恐らくオールスターやジャックパーセルなどの看板モデルを製造していた自社工場ではなく、下請け(OEM)の工場に製造させたモノだと思います。(もしくは「B.F GOODRICH」のシューズ部門のように、当時コンバース(エルトラ社)が買収した他メーカーの工場の可能性も。)
そのため、通常ラインのコンバースのバッシュにはないはずのサイズ表記、製造番号が踵の内側に入り、インソールも当時のマイナー系バッシュにありがちなベタなデザインのプリントが入っています。

実はコンバースネームのシューズであっても「The Winner」同様、下請けメーカーが製造をしていたモデルが存在し、「FAST BREAK」、「SET SHOT」、「NAUT 1」etc...など、60年代から80年代初頭頃までに生産された廉価モデル、カップソール仕様のバッシュ、テニスシューズはほとんどがそうだと思います。
現に僕も数年前、デッドで50~70年代のバッシュを見つけた時、上述の「FAST BREAK」と一緒に、全く同デザインで「ASHMONT」というブランド名が入ったモデルを仕入れたことがありました。

また広告に載っている3モデルでも、デッド、ユーズドを問わず、何故かヒールパッチのコンバースロゴが削られているモノをかなりの確率で目にします。
コレも初めて見たときはただのイレギュラーかと思っていたんですが、それにしてはやたら玉が出てくるんですよね。
なのでソレらはもしかすると、当時シアーズとコンバースとの間に契約上の問題か何かが発生し、その後にコンバースロゴを削って店頭で販売されていたモノかもしれませんね。
時期的にもコンバースがアライドから独立したタイミングに近いので、そういったことも関係しているような気がします。

ちなみに、これらの他にアジア製で「The Winner」ネームのジョギングシューズも存在しますが、ソレには一切コンバースのネームが入っていません。作りも正直あまり良いとは言えず、コチラはコンバースとは全く関係がなさそうなんですよね。

と話がかなり横道に逸れてしまいましたが。。。

CIMG4819.JPG
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CIMG4826.JPG
コチラは作りから見て、間違いなくジャックパーセルと同工場で作られていたモノだと思います。
製造時期は70年代と言いたいところですが、アウトソールのサイズ表記の入り方、インソールの素材等を見ると、どうも80年代初頭っぽいですね。
こういった珍しいジャック君、僕もよそのお店で見かけたら間違いなく私物で購入してるはずなんですが、自分で仕入れてくるとやはりお店に出さなきゃいけない気がして。。。
ということで、この子もしばらくして売れなかったら僕が回収させていただきます。気になる方はお早めにお問い合わせください。

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