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『THE ADJUSTMENT BUREAU』(2011)

2011.06.10

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jedi_the_sdjustment_bureau.jpg『アジャストメント』『THE ADJUSTMENT BUREAU』(2011)
監督:ジョージ・ノルフィ
出演:マット・デイモンエミリー・ブラントジョン・スラッテリーテレンス・スタンプ


国内のポスターアートをみる限りスルーしてもいいかな?って思っていたんだけど...。上院議員候補のデヴィッドがバレエダンサーのエリースと運命的な出会いを果たすが、のちのふたりの今後の関係の発展を妨害しようとスーツに帽子姿の集団がデヴィッドの前に現れ、世界の未来をよりよくするために人々の運命を調整する役目を担っていると明かす...。あらすじを聞いてその不思議なプロットにひかれました。

って原作はフィリップ・キンドレド・ディック(P・K・ディック)だったんですね。もうそれを知った時点で見る義務が生じて、さっそく『パイレーツ』もスルーして劇場に行ってきました。高校生時代に『ブレードランナー』(原作「アンドロイドは電気羊の夢をみるか」)に出会い、ハヤカワSF文庫などなどディックの名を見つけたら手当たり次第に読み漁った時代を持つわたしとしては見逃すわけにはいきません。(『ガリバー旅行記』につづいてまたまたエミリー・ブラントだ...売れてるんだなー)

原作の「調整班」収録は「悪夢機械」。H・R・ギーガーの表紙で非常に見覚えがあるんですけど自宅の奥深くにしまいこまれているのか発掘できず...。『マイノリティ・リポート』の原作「少数報告」も収録していることは覚えているけどこの「調整班」は記憶に残っていなかった(^^ゞまぁ買ったのも十数年前だから当然かな...。他には文明が崩壊した未来、地球外から来た生命体ビルトングの能力を生かして延々と品物をコピーさせ続ける世界...「くずれてしまえ」が印象に残っています。


映画自体はディック特有のパラノイア的描写、世界の根本をひっくり返すプロットはとても面白く、調整班とのチェイス、公園のベンチで居眠りして調整するタイミングを逃して しまう人間臭い組織のおかしさ、惹かれあうふたりが運命に逆らう過程も感情移入しやすくエンターテインメントとして成功していると思います。...ただディックファンとしてはもう少しラストに不条理なモヤモヤが欲しかったな...(って原作覚えていないのに言えた義理じゃありませんが)。

マット・デイモン、ジェイソン・ボーンシリーズよりも体重を増やしたのか横幅のある体格にブルックス・ブラザースのスーツ姿が、典型的アメリカ人ルックスで憎めなくもどんくさそうな役作りが彼に似合っていました。

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