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Y2Kアーカイブモデルを独自の色で再構築。ショーン・ウォザースプーンとテバの新たな試み。
Teva × Sean Wotherspoon

Y2Kアーカイブモデルを独自の色で再構築。ショーン・ウォザースプーンとテバの新たな試み。

異常なほどの猛暑・酷暑が続く2025サマー。これだけ暑いと自ずと足元事情にも変化があるもので、例年以上にサンダルの出番も増えるわけです。その中でも勢いを増す〈テバ(Teva)〉と、ヴィンテージとスニーカーカルチャーの象徴的存在で、数々のグローバルブランドとのコラボレーションを手がけてきたデザイナー、ショーン・ウォザースプーン(Sean Wotherspoon)による限定コレクションが、8月14日にグローバルローンチ。これに先駆けて開催されたポップアップイベントの会場を訪れ、本プロジェクトのキーマンであるショーンに会ってきました。

隠れた名作と誰もが知る名作。その両方をデザインする夢を実現。

ー大胆なカラーパレットとレトロフューチャーなディテールを融合させ、2000年代初頭の〈テバ〉のアーカイブモデルを再構築したコラボモデル3型。それぞれの気に入っている部分について教えてください。

Wraptor CT – Archive Multi ¥38,500
「ラプター(Wraptor)」の構造をシューズ仕様にアップデート。足をしっかり固定する360°ストラップに加え、金属製のクイックリリースバックルとトグルクロージャーを採用し、着脱のしやすさと高い耐久性を両立。補強ヒールやナイロンプレートで安定性も確保し、ショーンらしいカラーブロックがデザイン性を際立たせる。

まず目を惹くのが、〈テバ〉ならではのレースアップシステムですよね。機能性第一で作られていながら、デザイン面でも優れているとい点が素晴らしい。加えて、アウトソールが街に等間隔で立ち並ぶビルを想起させます。これも可愛くてポイントです。空から飛んできたカメラが街並みに着陸し、そこから物語がスタートする。そんな想像を膨らませてデザインしました。

Wraptor Sandal – Saffron/Multi ¥28,600
2000年に登場したアーカイブモデル「ラプター」を、ショーンの感性で再構築。足全体を包む360°ストラップ部分には、〈テバ〉のアーカイブにあった柄とショーンのシグネチャーカラーを落とし込んだウェビングを採用。レトロフューチャーなカラーパネルと通気性の高いオープンアッパーが特徴で、街でも自然でも映える。

今回のコラボレーションを実現させるにあたって、〈テバ〉のアーカイブをたくさん掘り起こしていく中で見つけたモデルです。こちらも甲部分のラプターシステムに注目。オリジナルの発売から25年間一度も復刻されていないため、その存在自体を知らなかった人も多いのでは? そういう意味でも、現代に蘇らせることができたことを非常に嬉しく感じています。

Hurricane XLT2– Archive Multi ¥14,300
ブランドを代表するシグネチャーサンダルとして知られるのが本作。フィッティング調整が可能な3点ストラップに、再生ポリエステル製ウェビングを使用。軽量なEVAミッドソールと耐久性のあるアウトソールを備え、アウトドアにもタウンにも対応する汎用性が魅力。機能性とシンプルなデザインで、幅広い層に長年愛されている。

今回の3つのモデルの中では、唯一毎年新作がリリースされているのが「ハリケーン」。アーカイブの隠れた名作と、誰もが知るアイコニックな名作。その両方をデザインするという目標があったので、ひとつ夢が叶いました。スニーカーシーンで流行っているWhat(異なる色や柄をマッシュアップすること)というトレンドを自分流に表現したのが、このモデルです。

ー近年、各ブランドが往年の名作(特に00年代のアーカイブ)を復刻させていますが、スニーカーコレクターとしてはどのように感じていますか?

2000年代アーカイブモデルの復刻は、現在のスニーカーシーンにおけるトレンドです。ちょうど5年前に自分も「2000年代のモデルが再び注目される時代が来る!」と予想していたので、こうして同時代のアーカイブモデルを蘇らせることができたことを嬉しく思っています。

ー今回のコラボレーションにより誕生したシューズ、ビジュアル、そして〈テバ〉との取り組みを、人々にどう届けたい・受け取ってほしいと考えていますか?

このポップアップを訪れてくれたみんなには絶対に笑顔で帰ってもらいたいし、そこで感じ取ったインスピレーションと、そして「原宿のド真ん中に、伝統的で未来的でクレイジーな世界が広がっていたよ」という興奮を、家族や友人など周囲の親しい人々にも伝えてもらいたいと思っています。

〈テバ〉のアーカイブにはまだまだたくさんの魅力的なモデルが眠っていますし、またこういったプロジェクトが実現できることを心から願っています。