熱気あふれる演奏を目の前で。
この施設のメインスペースである1階には、ステージとバーカウンターが。常設のステージは〈マーシャル〉の音響機材やステージ機材を充実したラインナップで完備していて、さらにパフォーマンス内容によってそれらを自由にカスタムすることができます。だから、どんなアーティストもここのステージであれば最高のパフォーマンスができるというわけ。100人が収容できるほどのコンパクトさだから、熱気も間近で感じることができます。
ステージの脇にはバーがあり、飲み物やちょっとしたおつまみを楽しみながら、音楽に酔いしれることも。

各国のメディア陣を最初に出迎えたのは、バンコク生まれバンコク育ちのヒップホップアーティスト「レジズ(Réjizz)」。ジャジーでグルーヴィーなサウンドが特徴で、タイ語と英語を交えた歌詞でストーリーを紡ぎ、独特のユーモアを取り入れたスタイルが魅力です。この日もその無二の空気感で観客を圧倒していました。

次にでてきたのは「ザ・モロトヴス(The Molotovs)」。イギリス出身のMathew CartlidgeとIssey Cartlidgeによる姉弟デュオで、本国で最も勢いのある若手バンドと言っても過言ではありません。エネルギッシュなパフォーマンスは噂通りで、会場のグルーヴを我がものにする姿はかっこよかった。「ザ・リバティーンズ」「セックス・ピストルズ」などのレジェンドからもラブコールを受ける理由も納得です。

施設は吹き抜けになっていて、2階からライブ演奏を楽しむことも。〈マーシャル〉の優れた音響機材のおかげで、音がこもることなくクリアなサウンドが2階にも届きます。

会場には、アンプを模したブランドのマスコットキャラクターの姿も。音楽にノリながら小刻みに動く手足はなんとも可愛らしい。

熱気冷めやらぬステージに現れたのは、日本から「グリコ(Gliiico)」。カナダはバンクーバー出身のKio、Kai、Nicoによる三兄弟のバンドで、ヴァイナル時代の音楽と現代ならではの美学を融合させたサウンドが人気です。圧巻のビジュアルとそのジャンルレスな音楽は、異国の観客たちをも虜にしました。


ライブ演奏をさらに盛り上げていたのは「オカモトレイジ」と「Maftsai」のDJ。〈マーシャル〉のスピーカーはロックを得意としていながら、さまざまなジャンルの音楽をも受け入れてくれます。
以上のアーティストたちのアクトを聴いていてやはり感じるのは〈マーシャル〉らしい音像。ロックなドライブサウンドと相性がいいのはもちろんで、高音域の鋭さや独特の歪みを楽しむことができるんです。そして〈マーシャル〉」がつくったステージだからこそ、それを体感できるというのがなんとも贅沢な空間です。