FEATURE
定番に宿る哲学。パラブーツのミカエルが、多くのひとに愛される理由。
The Philosophy of Making Shoes

定番に宿る哲学。パラブーツのミカエルが、多くのひとに愛される理由。

ヒップなひとを見かけると、ついつい足元をチェックしてしまいます。“お洒落は足元から”なんて気の利いた文句がありますが、それが語り継がれるのは、ある種の真実と哲学がそこに含まれるからです。今年で誕生80周年を迎えた〈パラブーツ〉の「ミカエル」も、多くのひとの足元を彩り、ファッションの定番としての地位を確立しました。そもそもこの靴は、チロリアンシューズがルーツ。出自は決して都会的ではないのに、どうして街に合うのか。やっぱりなにか理由がありそうです。フランスから来日を果たしたCEOのエリックさんにその秘密を聞いてみると、知ることのなかったさまざまなアイデアが隠されていました。

117年の歩みを絶やさず、新しい一歩を踏み出し続ける。

ーこれから未来に向けて、〈パラブーツ〉はどういったヴィジョンを描いているのでしょうか?

エリック: 私たちはいまふたつの大きなチャレンジの最中にいます。ひとつは、生産体制をきちんと整えること。私たちはすでにフランスと日本で強い存在感を持ち、イタリアとイギリスでも大きく成長しました。さらにベルギーやドイツといった北ヨーロッパ諸国でも急速に拡大しています。そうした世界的な需要の高まりに対して、生産が追いつくような体制を整えたい。そしてそれを維持しながら国際的にスケールアップする力をつけることです。

ーもうひとつのチャレンジはどういったものなんですか?

エリック: もうひとつはさらにビッグで、117年間にわたって築いてきた伝統を守り続けることです。つまり、職人技というルーツを保ちながら、20~30代、40~50代、そして60代以上という三世代すべてに愛されるブランドであり続けること。〈パラブーツ〉はスタイルのあるひとのためのブランドでありながら、年齢や職業、性別を問わず、誰にでもオープンかつ普遍的なブランドであることを維持しなければならない。これこそが、私たちにとって最大の挑戦です。117年の歩みを絶やさず、新しい一歩を踏み出し続ける。それが私たちの使命なんです。

INFORMATION

パラブーツ

オフシャルサイト

関連記事#Paraboot

もっと見る